豆知識
2017年下半期で人気の高かったセットや組み合わせをまとめてみましたので、2018年挙式の花婿花嫁の皆様、参考にご覧いただければ嬉しいです!
2017年下半期 売れ筋アイテムトップ10はこちら٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
尚、下記に記載しいる商品価格は全て通常価格です。キャンペーン等で割引となっていることもございますが、キャンペーン割引の有無は特典ページをご確認ください。
結婚式ビデオ・再入場エンド 2点セット|¥209,800+税
・人気のポイント・
記録ビデオは丸1日収録する点はもちろん、二人が中座中の歓談風景やスピーチや余興が全編収録されるところが好評です。
撮って出しエンドロールは、ゲストカットを沢山入れたい方や、パーティーシーンと再入場のカラードレスまで入れたい方に人気。
後日ゆっくり鑑賞する結婚式ビデオと、当日のフィナレーレ演出の両方がセットになったこの2点セットは当店の1番人気です。
★商品ページはこちら → 結婚式ビデオ・再入場エンド2点セット
シネマティック・再入場エンド 2点セット|¥159,800+税
・人気のポイント・
1番人気のセットと違う点は、後日鑑賞するビデオがシネマティックビデオに変わるというところです。
結婚式ビデオかシネマティックビデオかで好みが分かれますが、一番人気のセットに比べてこのセットは料金面が安く抑えられます。
また、シネマティックビデオは結婚式ビデオと違ってメイクルーム撮影やインタビュー撮影も料金内のため大変好評です。
★商品ページはこちら → シネマティック・再入場エンド2点セット
スナップ写真・再入場エンド 2点セット|¥164,800+税
・人気のポイント・
記録ビデオとエンドセットと迷われる方が多いこのセットは、写真重視の花嫁に人気の高いセットです。
また、ビデオとスナップ写真カメラマンの持ち込み手配が、当店ココロスイッチだけで行える点も、忙しい花嫁花婿の時間の節約になり好評を得ています。
業者とのやり取りの手間や時間の節約だけでなく、アルバム購入を基本セットとしてい無いため料金面もリーズナブルで大変人気です。
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結婚式ビデオ・再入場エンド 2点セット + プロフィール|¥224,600+税
・人気のポイント・
この組み合わせが人気の理由は、1番人気の2点セットに14,800円プラスするだけでプロフィールムービーが付いてくるという点です。
プロフィールムービーは、全ての商品の中から自由に好きなムービーが選べるのも好評です。
★商品ページはこちら → 記録ビデオ・再入場エンド2点セット + プロフィールムービー
エンドロール 単品|¥74,800+税〜
・人気のポイント・
当店で取り扱う商品の中で単品人気No.1は撮って出しエンドロールムービーです。挙式タイプ、再入場タイプ、新作LASHの3タイプのエンドロールがありますが、
一番ご注文が多いのは、LASHエンドロールです。当店にしかない、オリジナルデザインのエンドロールは発売後大ブレイクし、特にレストランウェディングを中心に人気です。
また、LASHに限らず当店のエンドロールは、花嫁花婿やゲストの自然な様子を撮影するのが特徴で、この点が好評を得ています。
BGMに合わせて当日の自然な表情や仕草をつないだエンドロールは、ナチュラルで臨場感たっぷりの仕上がりでとっても人気です。
★商品ページはこちら → 撮って出しエンドロールムービー
シネマティック・再入場エンド 2点セット + 二次会までのスナップ写真|¥259,600+税
・人気のポイント・
この組み合わせは隠れた人気プランとなっています。シネマティックとエンドロールも2点セットで割引があり、
さらにスナップ写真も挙式から二次会までのプランは割引が入っていますので、ダブルで割引になります。
インタビューも料金内のシネマティックに当日のエンドロール、そして、メイクから挙式、披露宴、
さらに二次会までプロのフォトグラファーが撮影して総額259,600円は大変お得なプランです。
★商品ページはこちら → シネマティック・再入場エンド2点セット + 挙式〜披露宴〜二次会スナップ写真
グラム – プロフィール|¥32,800+税
・人気のポイント・
カジュアルな雰囲気で、楽しく盛り上がりたいカップルにグラムは大変人気です。映像内容も手作りでは難しいスタイリッシュさが好評です。
プロフィールムービーに一番釘付けになるのは、ご両親です。お二人の小さい頃の写真に、ご両親も泣いたり笑ったり、楽しんでいただけます。
★商品ページはこちら → グラム – プロフィール
スナップ写真・挙式エンド 2点セット + プロフィール|¥159,600+税
・人気のポイント・
お金は節約しながら、ゲストに感謝の気持ちを込めたエンドロールやプロフィール映像も上映したいし、
当日の様子はビデオは難しくても、スナップ写真はしっかり残したいという花嫁を中心に人気です。3点で税込17万円と非常にお手頃な価格となっています。
このプランを軸に、単品にするか、さらにエンドロール等を再入場タイプにするかを迷われるお客様が非常に多いです。
★商品ページはこちら → スナップ写真・挙式エンド2点セット + プロフィールムービー
挙式〜披露宴 結婚式ビデオ|¥129,800+税
・人気のポイント・
記録映像は淡々としていて長くてつまらないという印象をお持ちの方が多いビデオアイテムですが、記録ビデオを購入した方は口を揃えて「記録ビデオを撮っておいて良かった」とおっしゃいます。
結婚式当日に限って言えば、演出映像(プロフィールやエンドロール)は大変魅力的な商品ですが、結婚式後に価値が高まるのは圧倒的に「記録ビデオ」です。
当店としても記録ビデオを残されることを一番におすすめしております。
★商品ページはこちら → 挙式〜披露宴 結婚式ビデオ
挙式〜披露宴 スナップ写真|¥76,800+税
・人気のポイント・
当店のスナップ写真は、メイクルームでのお支度や、教会、ロケーションでのイメージ写真もしっかり撮影し、挙式本番や披露宴中はお二人やゲストの自然な表情や様子をたくさん残す点が好評です。
また、当店のフォトプランはアルバム注文が必須ではないため、データのみで保管することはもちろん、アルバムは挙式後に他社も含めゆっくり再検討することができるのも人気の理由です。
★商品ページはこちら → 挙式〜披露宴 スナップ写真
トップ10ランキングは以上です。
大人気の撮って出しエンドロール、手作りするかを迷うプロフィールムービー、後日ゆっくり振り返るための記録ビデオやシネマティックといったスペシャルビデオ等、様々なアイテムがあってどのアイテムが二人が求めている映像なのか分からないときは、お気軽にご相談ください。
商品やご予約状況に関するお問い合わせは、お電話(お客様窓口:03-6454-4276)でも承っております。
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日頃よりココロスイッチウェブショップをご覧頂きありがとうございます。
当店では、当店で扱う商品やお申し込みに関する問い合わせ以外に、ウェディング映像演出全般に関する相談も無料で承っています。
当店に取り扱いのない商品に関するお悩みも、ビデオ撮影や写真撮影(記録商品)に関する相談でも構いません。
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ビデオコーディネーターから花嫁花婿の皆様へ
ウェディングの映像演出といっても、オープニングやプロフィール、ゲームやクイズ系の余興ムービー、フィナーレを飾るエンドロールといったように、様々なアイテムが各社から販売されています。
また、人気のエンドロールにも「撮って出し」と言われる当日撮影した動画で作成するタイプのものから、前撮りの様子を挿入するハイグレードタイプのもの、そして「フォトエディング」と言われる、写真ベースで作成するリーズナブルタイプのものまであります。
挙式を数ヶ月後に控え、会場打ち合わせで映像アイテムを見てみたり、ネット上で色々なウェディング映像を見たりすると、自分たちがやりたい当日の映像演出はなにか?ゲスト目線で、やったほうがいい演出、やらないほういい演出はなんなのか?両親は喜んでくれるのか?というように、何を軸に映像を決めたら良いのか分からなくなってしまうことがあります。
また、当日の演出の他に残しておきたい記録物は写真がいいのか?今ならムービーの方がいいのか?また、写真もビデオもどんな記録アイテムが将来残して良かったと思えるのか?といった、記録物に関する悩みも出てきます。
ウェディングパーティーも結婚式も人生で初めてのことですから、経験がなくてどの商品が良いかを見極めるのは非常に大変です。悩みや不安を当店のビデオコーディネーターが一緒に解決いたします。
当店に取り扱いのない、オープニングムービーやフォトエンディング等に関するご相談も構いませんし、当店と他社の同ジャンル商品で、どの部分に品質の差があって、なぜこんなに価格に差があるのかといった比較相談も構いません!
お電話ではなくご来店でのご相談も可能ですが、ご来店の場合は事前に来店予約をお願いいたします。
ご相談お待ちしています。
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新ショップはURLが変わります。2月4日以降は下記のサイトをご覧ください。
https://shop.kokoro-switch.com/
撮って出しエンドロールにゲストのお名前を上映するのか、しないのか、もし、上映する場合はどんな順番で流すのか。
コメントを添えるべきか、どんなコントを付ければいいのか、などなどいろんな疑問にお答えします。
撮って出しエンドロールを行う予定のカップルは、まずはこの記事を読んでから取り組んでくださいね!
お名前上映の有無について
1.まずは、お名前上映をするかどうかを考えよう!
「え!撮って出しエンドロールって当然、名前を流すものじゃないの?」
冒頭のタイトルを見て、こう思われた方も多いかと思います。
それもそのはず、「撮って出しエンドロール」は世の中に出てきた時から、お名前上映とセットになっていましたから。
そもそもだからこそ「エンドロール」と呼ばれていたりもするのですが、最近はちょっとその辺の事情も変わってきたんですね。つまり、お名前上映は必須ではなくなってきたんです。
なぜそうなってきたか?これについてはいろいろな意見があると思いますが、何と言っても一番わかりやすいのは「映像が綺麗になった!」ということかと思います。
映像が綺麗、しかも映画のようなワイド画面で構図もいい。「だったら綺麗に見てもらった方がいい!」という気持ちが大きいのかと。
もちろん、お名前を上映することによっていい部分もたくさんあります。
しかし、ここでまず言いたかったのは、どちらが良いかということではなく、「お名前上映は当たり前と考えなくてもいいですよ」ということです。
まずは、ここからスタートしてみませんか?
お名前の「有り」「無し」見え方の違い
あ、それと、蛇足かもしれませんが、お写真で作るエンドロールは断然お名前を流す方に賛成です。念のため。
2.お名前を上映する場合の良い所とは?
では、お名前上映について「有り無し」を検討するとして、まずは「有りの場合」と「無しの場合」、それぞれの良い所を考えてみましょう。
まずは「有りの場合」の良い所から。
■ゲストが多い場合でも、文字で伝えられる
例えば披露宴のゲストが100名以上になるような場合など、当日、一人一人に思いを伝えるのはちょっと無理かも。そんな場合でも、エンドロールでお名前を上映することによって思いを伝えることができます。
特に親族の方やお仕事関係の方に沢山来ていただくような場合、お名前にコメントを一言添えるのも良いでしょう。形式や格式を重んじるカップルには特にオススメです。
■直接的な表現だし、演出的に喜んでもらえる
何と言っても、お名前を流すのは、見ている人にとっても直接的でわかり易い気持ちの伝え方です。
また、ゲストとしてエンドロールを経験された方はわかるかと思いますが、自分の名前が「・・・出るか、出るか、、、出たー!」みたいなのは、わかってても嬉しいし、ちょっと楽しいですよね。
そういうのがいい!っていうお二人の気持ちも十分わかります!
3.お名前を上映しない場合の良い所とは?
では次に「無しの場合」の良い所を考えてみましょう。
■じっくりご覧いただくことができる=入り込める
お名前が出ないということは、ご覧になる皆さんがより映像に注視できるということです。
お名前を上映する場合は、どうしてもご自身のお名前が気になってしまいますが、そういうこともなく、お二人の世界に入り込んでいただくことができます。結果、披露宴の締めくくりにその日一日の感動をじっくり振り返ることができて、幸せを共有いただけることにもなります。
■ワイドで綺麗な映像を生かせる
前述したように、最近ではますます映像自体が綺麗になって見やすくなっています。画角も横長になって、お二人の一日を映画のように、よりダイナミックで、より綺麗に表現することができるようになってきました。
お名前を上映しない場合は、まずその良さを十分に引き立てることができます。余白を生かしたおしゃれな構図や、ロケーションの良さも映えますので、特に屋外での式や、ナチュラル、カジュアル、ボタニカルといったキーワードのある結婚式とは相性がいいでしょう。
■カジュアルになる
お名前を上映することに、どうしても儀礼的な印象を持つ方もいることでしょう。
お友達や気の置けない仲間が多く参加するような、カジュアルだったりアットホームなウェディングの場合は、あえて「名前無し」という方が「らしく」なることもありますよね。
4.スタイルに合わせてお名前「有り」「無し」を選択しよう
いかがでしょう。まだまだ他にもそれぞれ良い所はあるかとは思いますが、大事なのはお二人のスタイルにあわせて選ぶということはないでしょうか。
格式のあるホテルでの結婚式、友人とワイワイ楽しむ結婚式など、それぞれの結婚式スタイルに合わせた「撮って出しエンドロール」を考えて、お名前の「有り」「無し」を選択してみてはいかがでしょう。
「だったらあった方がいい!」のか「だったら名前無くていい!」のか。それぞれすっきり考えられる一助になれば幸いです。
では、いよいよ次からは「お名前有り」の場合に限って話を進めていきたいと思います!
お名前入れマニュアル
1.お名前を流す順番を決めよう!
お名前を上映するかどうか考えた末に、「お名前を上映する」と決まったならば、まずは、お名前を上映する順番を決めましょう。
とはいえ、上映する順番にはほぼ慣習がありますのでご安心ください。
一般的には次のような順番になります。
■大まかな順番
大まかには[1.ご新郎側ゲスト]→[2.ご新婦側ゲスト]の順番で上映します。
さらにそれぞれのゲストのグループごとの順番は次の通りになります。
※[ ]の括りで1グループとなります。
1.新郎側のゲスト
・[主賓]→[職場関係]→[ご友人]→[ご親族]→[ご家族]
2.新婦側ゲスト
・[主賓]→[職場関係]→[ご友人]→[ご親族]→[ご家族]
ここでのポイントとしては、[グループ]と[グループ]の間にスペース(間隔)を入れることです。
こうすると後でチェックする時にも確認しやすくなりますし、上映時にもゲストから見てわかりやすくなりますのでとってもオススメです。
では、まずはこのように大きくグループ分けしてから、次に各グループ内の細かい順番を決めていきましょう。
■職場関係
会社関係のゲストは上席の方から並べます。
・[上司・先輩→同僚→後輩・部下]
ここでの並び順は、普段の会社での上下関係の通りですので、比較的スムーズに決められると思います。
また、上司~部下までは1グループとして、特に間にスペースを入れる必要もないかと思いますが、上司を気にされる場合は、
・[上司]→[先輩・同僚・後輩・部下]
といった括りでグループに分けて、間にスペースを入れても良いかと思います。いずれにしてもサクサク並べていきましょう!
■ご友人
各友人グループごとに並べていくと良いでしょう。例えば、
・[大学の友人]→[高校の友人]など
ここでもグループの間にはスペースを入れましょう。グループ内での順番はそんなに気をつかわない部分かと思いますので、好きな順番で並べてOKだと思います!
■ご親族
ここから少し難易度が上がります。
でも大丈夫!親族に関しては次のポイントを意識すれば、うまく並べられると思います。
(ポイント)
・【家族単位】を意識してグループ分けし、順番を決めていきましょう。
それでは、早速手順をご説明します。
1.まずは父方のご親族、母方のご親族でグループに分けましょう
この大きなグループの並び順は
・[父方のご親族]→[母方のご親族]の順番です。
2.次にそれぞれの親族を【家族単位】で並べましょう
・|父方の親族|[祖父・祖母]→【叔父・叔母→従兄弟→従甥・従姪】→【叔父・叔母→従兄弟→・・・】
上の【 】内が一家族単位になりますので、[祖父・祖母]を先頭に、繰り返し一家族ごとにつないでいきます。
父方の親族の「叔父・叔母」はあなたのお父様の兄弟姉妹ですので、この一家族ごとの順番は、叔父・叔母の生まれ順で良いでしょう。
また、ここでもこれまでと同じように、グループの間にスペースを入れるのをお忘れなく。
父方の親族が終わったら、次に同じようにして母方の親族を並べていきましょう。
・|母方の親族|[祖父・祖母]→【叔父・叔母→従兄弟→従甥・従姪】→【叔父・叔母→・・・】
このように、ご親族については「家族」の単位を意識してグループ分けしていくのがポイントとなります。
ここまではいかがですか?文字で説明すると難しく感じますが、家族ごとに並べていくと考えれば、案外難しくはないでのはないでしょうか?
ところで、ここまでで説明した順番以外に、祖父・祖母をご家族の近くに表記する方法も多く見られます。
おじいちゃん、おばあちゃんには特に思いの強い方も多いかと思いますが、そのようなケースですね。
こんな時は次のような順番で良いかと思います。例えば、
・[祖父・祖母]→【兄弟姉妹→父・母】
といった並びになります。
ちなみに[祖父・祖母]と【兄弟姉妹→父・母】の間にスペースを空けるかどうかは、しっくりくる方で決めて良いかと思います。
また、父方、母方の双方のおじいちゃん、おばあちゃんを近くに並べる場合は、
・[|父方|祖父・祖母]→[|母方|祖父・祖母]→【兄弟姉妹→父・母】
というので良いかと思います。
この場合は、[|父方|祖父・祖母]と[|母方|祖父・祖母]、さらにご自身のご家族との間にそれぞれスペース(間隔)を一行空けて表記する方がスマートかと思います。
■ご家族
さぁ、いよいよ大詰め、もう一息で完成です!
ご自身のご家族の順番は次のようにするのが一般的です。
・[兄弟姉妹→父・母]
兄弟姉妹が結婚されていない場合は、その方は家族のグループの中で表示すれば問題ありません。また、その方と父母との間にスペースを入れるかどうかはしっくりくる方で決めて良いかと思います。
では、兄弟姉妹が結婚されている場合はどうでしょう?ここではちょっとしたバリエーションがあります。例えば、次のような場合です。
□兄弟姉妹が結婚して家族同伴で出席している場合
この場合も前の親族のケースと同じように「家族」を単位として並べると良いでしょう。例えば、姉がご主人とお子様で出席されている場合は次の通りです。
・【義理の兄(姉の旦那様)→実姉→甥・姪】→【(未婚の)兄弟姉妹→父・母】
前と同じように【】が一家族単位となりますので、家族間はスペースを一行空けると良いでしょう。
これの応用で、複数の兄弟姉妹が家族同伴で出席される場合は、
・【義理の兄→姉→甥・姪】→【弟→義理の妹(弟のお嫁さん)→甥・姪】→【(未婚の)兄弟姉妹→父・母】
となります。
この場合も家族と家族の間にスペースを空けるとわかりやすくなります。
□兄弟姉妹が既婚者で、お一人で(またはお子様のみ同伴で)出席している場合
この場合は、無理にグループ分けしなくても良いかと思います。家族のグループに入れてあげて、次のような順番にするのがスマートではないでしょうか。
・【既婚の兄弟姉妹→その子供(甥・姪)→未婚の兄弟姉妹→父・母】
2.一番わかりやすく順番を決める方法とは?
これまでご紹介した方法でも「無理!」となった方、もしくは長い説明にうんざりした方。
そんな方にとっておきの方法をご説明します!
ここまで読んでいただいた方には申し訳ないのですが、次に説明する方法が一番わかりやすく早く決められると思います。
ただし!席次表が決まっていることが前提になりますので、まだの場合は頑張って前の説明に戻りましょう。。。
では早速、一番悩まなくて良い順番の決め方をご説明します!
■テーブルごとにグループ分けして紹介する方法
おそらくこれまで説明した方法と結果は同じようになるかと思いますが。
主賓以外の方をテーブルごとにグループ分けして紹介する方法です。大まかな順番はこうなります。
・[新郎側|[主賓]→[テーブルA]→[テーブルB]→・・・]→[新婦側|[主賓]→[テーブルA]→・・・]
1.上座のテーブルから並べていきます。
2.テーブルごとに、上位の方から順に紹介していきます。
3.テーブルが変わるところでスペース(間隔)を入れてわかりやすくしましょう。
4.最後はもちろんご両親になります。
この方法だと並び順の意図も伝わりやすくなりますし、ゲストの方もご自身のお名前を確認しやすくなります。
何より、席次表さえ手元にあればそれを見ながら決めていけば良いわけなので、お二人にとっても作業が楽になりますよね!
3.あまりオススメしない並び順
一方、ここまで説明した方法以外で実際に見かけるパターンでもあるのですが、かえってご記入が難しくなったり、わかりづらくなるような順番もあります。
次のような並べ方ですが、個人的にはあまりオススメできません。
■ご新郎側ゲスト、ご新婦側ゲストを混ぜて上席の方からご紹介する方法
・ゲストの方が見づらくなる場合が多いです。
・リストを作成する際にご自身での確認作業がしづらくなります。つまりお名前の漏れなどに気づきにくくなります。
■50音順で紹介する方法
・一見、無難な方法のようですが、かえって気をつかってないような印象になるかと思います。あまりオススメできません。
■順不同で紹介する方法
・これも上の50音順と同じ理由でオススメできません。最後に(順不同)と表記することも、かえってゲストに気をつかっていないような印象になると思います。
ただし、断っておきますと、上にご紹介した方法も決して間違いではありません。むしろ、プランナーさんによっては、これらの方法をおすすめする場合もあるようですので、ご検討の参考になればと思います。
4.順番を決めたら、次は正しいお名前を確認しよう!
お名前を並べ終えたら、必ずお名前の確認を行いましょう。
姓と名を確認するのはもちろんですが、漢字の間違いがないかもきちんと確認してください。
漢字の場合、とくに「ワタナベ」さんのように沢山表記のあるお名前や、「タカハシ」さんの「タカ」の字など、あくまでも正確な表示を心がけましょう。
5.敬称について
お名前の後の敬称ですが、一般的にはすべて「様」で大丈夫です。ただし、お子様のゲストは「くん」や「ちゃん」とした方がより自然です。
また、ご両親、ご兄弟姉妹については次のルールが一般的です。
・未婚の兄弟姉妹は敬称は「付けない」、既婚者には敬称を「付ける」
・ご両親には敬称は「付けない」
ただし、ご結婚されている兄弟姉妹については、出席される人数によって別々のケースが考えられます。
前の「■ご家族」の並び順で説明したように、夫婦揃ってご家族で出席される場合は、上のルールの通り、敬称を付けた方が良いと思いますが、お一人で出席される場合で、なおかつ【家族グループ】内にお名前を入れる場合は、付けなくても自然かと思います。
最終的には見た目にもしっくりくる方で、選んで良いかと思います。
コメント入れマニュアル
1.メッセージを入れるなら
さて、ひとまずお名前は並べられたとして、次にゲストの方にメッセージを入れたい!という方もいらっしゃることでしょう。
では、早速ご説明いたします。
■まずは、一人か、二人か、グループか。それぞれ自由にメッセージを考えてみよう
メッセージを考える際、すぐにメッセージの思いつくようなゲストもいれば、どんなメッセージを入れれば良いか迷われるゲストの方もいらっしゃると思います。
例えば、主賓の方や友人一人一人は思いつくけど、会社の方や親戚一人一人まではメッセージが思いつかないというのは、皆さん同じように感じるところじゃないでしょうか。
そんな時に無理やり一人一人にメッセージをつけるのは不自然ですし、文字が増えて映像的にも見づらくなってしまうのでいいことはありません。ですのでこの場合は、一人に送るか、二人なのか、それともグループか、MIXして考えてみましょう。
つまり最初から「ひとりずつ」とか「グループごと」とか決めないで、ある程度自由に考えてみるのです。手順は次のようになります。
1.真っ先にメッセージを思いつく人、無二の親友などには一人あてのメッセージを考える。
2.主賓の方には一人ずつ丁寧なメッセージを考える。
3.職場関係や友人でも二人なら思いつく人、グループなら思いつく人、といった風にまとめてメッセージをつけていく。
4.ご親族は家族単位でメッセージを考える。
メッセージを入れるからといって、これまでの順番を崩す必要はありません。
ここまでの方法でグループごとに並び順を決めましたので、場合によってはそのグループの頭か最後にメッセージをつけるだけでも大丈夫です。
もしグループの中で、一人とそれ以外の方でメッセージが分かれるような場合は、そこにスペースを追加して入れると見やすくなります。
■コメントの文字数について
コメントの文字数についてはある程度そろえた方が良いでしょう。
また、文字数が多いとかえって読みづらくなるので、文字数は20文字までくらいが適正です。簡潔にまとめられるようにするのが、伝わりやすくするポイントです。
■コメント記入の際の注意点
さて、コメントを入れる際にも幾つか注意する点があります。やはりゲストみなさんがご覧になることになりますので、そのことを意識することが必要になります。
また、あまり気にしすぎることもないかと思いますが、結婚式ならでの言い方、好ましくない言葉もありますので、幾つかご紹介いたします。
1.忌み言葉
結婚式ではなるべく避けるべき「忌み言葉」があるのはご存知かと思います。
エンドロールはもとより、プロフィールムービーなどでお二人がつけるコメントでも、なるべく使用を避けた方が無難でしょう。
結婚式での「忌み言葉」は大きく分けて3種類あります。
(1)別れ、終わりを連想させる言葉
(2)不幸、死を連想させる言葉
(3)繰り返しを連想させる言葉、重ね言葉
では、次に、それぞれどんな言葉なのか、例をご紹介します。
(1)別れ、終わりを連想させる言葉
別れる、切る、離れる、帰る、終わる、破る、割る、去る、飽きる、捨てる、冷める、壊す、裂ける、返す、嫌う、離婚、離縁、など
(2)不幸、死を連想させる言葉
死ぬ、逝く、負ける、病む、敗れる、滅びる、壊れる、散る、悲しむ、嫌う、倒れる、忙しい、亡くす、消す、枯れる、痛い、流す、悪い、忌み、弔う、失う、苦しい、泣く、退く、褪せる、弱る、潰れる、しめやかに、仏、葬式、僧、四、九、など
(3)繰り返しを連想させる言葉、重ね言葉
戻る、繰り返す、再び、再度、再婚、再三、二度、二回、度々、くれぐれも、かえすがえす、重ね重ね、いろいろ、またまた、ますます、たびたび、など
いかがですか?「なんもいえねぇ」ですよね。
厳密にはここに挙げた以外にもまだまだあるようなので、正直、全部チェックしていたら思ってることも言えなくなりそうです。
とはいえ、最近では少し寛容にはなってきているとも思いますので、まずは思った通りのコメントを書いてみて、その上で、例えば「別れる」「切る」「病む」「死ぬ」などあまりに直接的な忌み言葉をチェックし、修正するのが良いのではないでしょうか。
2.句読点は省く
句読点には「区切る」「終える」という意味がありますので、使わないのが好ましいと言われています。
とはいえ、句読点のない文章は読みにくくなってしましますので、次のような方法で対処しましょう。
・句点「。」→削除
・読点「、」→読点の箇所にスペース(空白)を入れる
また、句読点に意味を持たせるケース(「、、、」や「。。。」など)や文章にリズムをつけるために必要な場合もあるかと思います。そういった場合は、無理に省く必要はないと思います。
3.その他の注意点
エンドロールのコメントは対象の方だけではなく、皆さんご覧になっています。
ご両親やご親族に見られて恥ずかしいようなコメント、またご自身の品位を落とすようなコメントは避けるようにしましょう。
(避けるべき言葉)
・「やばい」「きもい」など仲間内で使うような俗語
・ギャンブルに関するような言葉
・下ネタや下品な言葉
・差別的な言葉
・宗教や政治に関する言葉
■実際のコメント例
実際にコメントを考える際、特に迷われるのは「上司、目上の方」や「ご親族」につけるコメントかと思います。
では、そんな時につける丁寧なコメント例を幾つかご紹介します。
尚、ご友人やご家族につけるコメントは、あまり悩まないかと思いますが、先ほど説明したように、節度を守ったコメントをつけてくださいね。
□主賓の方へのコメント
「ご祝辞をいただき ありがとうございました」
「お言葉を励みに これからも精進して参ります」
「いただいたお言葉を忘れず これからも邁進して参ります」
「乾杯のご発声 ありがとうございました」
□上司・先輩へのコメント
「いつも温かい励ましをいただきありがとうございます」
「これからもご指導の程 よろしくお願いいたします」
「いつも相談にのっていただきありがとうございます」
□ご親族へのコメント
「遠方より足を運んでいただきありがとうございました」
「お正月には夫婦で遊びに行きます!」
「いつも優しく見守ってくれてありがとうございます」
2・結びの言葉をつけましょう
エンドロールでは最後に締めのメッセージを表示します。
披露宴の最後を締めくくる言葉になりますので、心を込めた感謝の気持ちを簡潔に伝えられるよう心がけましょう。
最後に、例文を幾つかご紹介して終わりにしたいと思います。出だしの一文と、それに続く締めの一文で分けてご紹介しますので、組み合わせて考えてみてくださいね。
□出だしの一文
「本日はおいそがしい中お越しいただき ありがとうございます 」
「本日は私たちのために足を運んでいただき ありがとうございました」
「本日は私たちふたりの結婚式にお越しいただき 本当にありがとうございました」
「皆さまに支えられて 今日という日を迎えることができました」
□締めの一文
「これからふたりで力を合わせ 頑張っていきます」
「未熟なふたりですが これからも温かく見守ってください」
「今日の日の幸せを忘れず これからもふたり仲良く歩んでいきます」
「ふたりで力を合わせ 温かく楽しい家庭を築いていきます」
■最後までご覧いただきありがとうございます!
いかがでしたでしょうか?すっきりしましたか?
お二人にとっては、わからないことだらけで、気をつかうところ、迷われることも多いかと思います。でも大丈夫!あくまで大切なのはお二人の気持ちであり、また、お二人らしさを見失わないようにすれば、きっと皆さんに喜んでいただけますよ!
慣例や儀礼はいろいろありますが、あまり難しく考えずにお二人らしいエンドロールになるよう、ご準備頑張ってくださいね!
エンドロールに関連する記事はこちら
・|結婚式|エンドロールのBGM選びあるある【ゲスト体験談】
・|結婚式|スタイル別!結婚式でおすすめのエンドロールBGM特集
・|結婚式|エンディングムービーあるある 〜撮って出しを1ランクUPする方法〜
・【解説】ブライダルビデオの種類とエンドロールが人気のヒミツ
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結婚式向けオープニング手作り企画の最終章となる第三部では、いよいよスマホアプリを使った具体的な映像制作手順の説明に入ります!
1.手順確認とアプリの役割分担
第二部で記載した「作業手順」をおさらいしてみましょう。
作業手順
♯1 [パーツ集め]写真を集める。写真をスキャンしスマホに読み込む。
♯2 [設計書作り]曲を選ぶ。曲のメロディーに沿って、写真の順番、テロップの内容、時間の割り振りを決める。
♯3 [パーツ加工」写真の補正加工をする。フォトコラージュをする。デザイン文字を入れる。
♯4 [動画の編集]素材並べと時間調整、アニメーション付け、テロップ入れをする。
♯5 [動画書出し]完成した動画を書き出す。
♯6 [上映の準備]DVD化する。SNSにアップロードする。
第二部では、上記の手順の「#️2 設計書作り」まで進めました。
第三部からは♯3〜♯5の工程をSnapseed、MOLDIV、Phonto、FilmStoryの4アプリを使って作業していきます。
それぞれのアプリは工程毎に使い分けをし、下記の順番で作業します。
アプリの役割分担
[♯3 パーツ加工]
♯3.1 Snapseed → 写真補正
♯3.2 MOLDIV → フォトコラージュ
♯3.3 Phonto → デザイン文字の挿入
[♯4 動画編集]
♯4.1 FilmStory → 画像並べ、画像アニメーション、字幕文字の挿入、BGM挿入
[♯5 動画書出し]
♯5.1 FilmStory → 完成動画の書き出し
なぜ4つもアプリを使う必要があるのだろう…?と疑問に持つ方がいらっしゃると思いますので、それぞれの操作説明に入る前に、各スマートフォンアプリの特性や使い分けのポイントを簡単に説明します。
2.アプリの使い分け
使い分ける理由を端的に説明しますと、4つのアプリはそれぞれ得意な加工や、専門とする処理が違うため、作業工程毎に最適なアプリを使い分けています。
一番分かりやすい違いですと、FilmStoryでは動画を作成することができますが、それ以外のアプリでは動画を作成することはできません。
しかし、写真補正や加工の作業は、4つのアプリ全てで行うことができます。ではなぜ、写真補正にわざわざSnapseedを取り入れたかは、このあと説明いたします。
アプリの使い分けについては第一部の結論としても取り上げたことですが、どこまでこだわるかによって、極論FilmStoryのみでも動画を作ることはできますし、こだわりどころによって、もう1つ、2つ別のアプリを組み合わせてもらっても良いです。
どのようなこだわりの時に、どのアプリを使うべきかはこの次にアプリ毎の特性を解説しますので、ご自身のこだわりどころにマッチしたアプリをお使いください。
3.各アプリの特徴
写真補正[Snapseed]
Google社からリリースされているSnapseedの一番の特徴は、一度加工した編集データを後からもう一度編集できるところです。
「え、そんなこと?おしゃれな写真加工ができるからとかじゃなくて?」と思われるかもしれませんが、第一部の結論でも度々触れていますが、スマホでの長時間作業や反復作業は多ければ多いほどきつい作業になってきます。
実験企画に取り組むにあたり、筆者が比較した写真補正アプリを先にご紹介しますと、Rookie Cam、Latte camera、Lumieなどがあります。デコレーションや美肌などの加工機能でいえば、Snapseedより優れている面もあります。写真の加工や飾り、デコレーションにこだわりたいという方は、これらのアプリを使ってみても良いと思います。
今回筆者は、コラージュアプリを複数検証した結果、最終的にデザイン表現を重視してMOLDIVとPhontoに決定しました。しかしMOLDIVとPhontoは過去に作成した画像の編集データは残すことはできず、FilmStoryでの動画編集に入った後、いくつかコラージュ画像を修正したいと思っても、ゼロから作り直すことになるため、あえてMOLDIVやPhonto内での写真補正はしないという手段をとりました。
もし、使うアプリを減らすために、MOLDIVで画像レイアウトしながら写真補正をしていたり、Phontoで文字入れをしながら写真補正を行う判断をした場合は、コラージュを修正するたびに写真補正も繰り返し行うことになりますので、その点はご注意ください。
ちなみに、写真の加工具合をどこまでこだわるかにもよりますが、2つのコラージュアプリよりも写真補正専門のSnapseedの方が圧倒的に高機能で、細かい調整が可能です。
最後にもう1つだけ付け加えますと、この写真補正については普段使い慣れているフォト加工アプリがあればそちらを使われる方が良いと思います。動画編集に入ったあとで、もし修正したいとなった場合には都度一からやり直しになることを覚悟すれば、使い慣れていたり、補正具合が気に入っているアプリで作成した方が、不慣れなSnapseedを使うよりも気持ち良く作業が進められると思います。
フォトコラージュ[MOLDIV]
まず、そもそも次に説明する文字挿入アプリPhontoとなぜ2つも使ったのかということについてですが、MOLDIVはコラージュ画像を作成するのは得意だが、文字組みの機能は弱いことが一番の理由になります。一方Phontoは、文字組み機能は大変強力ですが、コラージュ画像を作成することが根本的にできません。今回筆者は文字まわりのデザインにこだわりたかったため、アプリを使い分けざるを得ませんでした。
MOLDIVはコラージュ画像作成に特化しているため、コラージュ画像を作るときには非常に高機能で、沢山のテンプレートも用意されています。また、詳しくは後ほど解説しますが、フルHDの画面比率である16:9の画面比率を正確に設定できる機能があるところも、筆者がMOLDIVを選んだポイントとなりました。
今回筆者がコラージュ画像制作で機能比較したアプリにInstaMagがありますが、InstaMagも非常におしゃれなコラージュ画像を作成することができますが、InstaMagは例えば3枚を挿入する必要があるコラージュのレイアウトテンプレートを選んだとして、必ず3枚の写真を設定しないと完成画像の保存ができない仕様になっています。しかしMOLDIVは、1枚だけ写真設置した画像でも保存ができるため、あとから文字を入れることを考慮して、あえて空きスペースのあるコラージュ画像を作成するときに、この仕組みがあるMOLDIVの方が筆者としては都合が良かったという面もあります。
デザイン文字の挿入[Phonto]
コラージュ画像制作でPhontoとMOLDIVを使い分けた理由は先ほど説明した通り、Phontoは文字間や行間の調整、カーソルによる位置移動、和文書体を含め多数のフォント収録というように、文字まわりのデザインにこだわりたい時に必須となる機能が充実しているため、筆者はコラージュ作業と文字入れ作業を別々のアプリで行いました。
Phontoで一番驚いたのは「スタイル」の「カーブ」という設定項目があり、カーブの数値を調整すると文章が弧を描いたようにできます。この機能は今回のムービー制作で一箇所しか使いませんでしたが、今っぽいおしゃれな文字レイアウトができるので、Phontoはとってもオススメです。
動画編集全般[FilmStory]
動画編集にFilmStoryを選んだ一番のポイントは、無料で30秒以上のフルHDムービー制作ができる機能を持っているところです。
ただし、無料で作成したムービーを保存できる回数には制限があり、無料保存は3回までです。(2016.6.2時点)
FilmStoryの無料版は本来30秒までのムービーしか保存できません。プロ版(プロ版 480円/2016.6.2時点)では、30秒以上のムービーを保存することが可能になることの他、アプリ名のクレジット(透かしロゴ)も消すことができます。
今回筆者は、動画編集アプリの選定する際、AnimotoとMagistoというアプリの無料版も試してみましが、Animotoは20個しか素材を挿入できませんし、そもそも無料では完成したムービーを端末に保存でないようです。Magistoの方も1分15秒までのムービーしか作成できません。これら2つのアプリにFilmStoryのような3回だけ機能制限が解除されるようなお試しチケットもありません。よって、結果的にFilmStoryにはなりましたが、操作性も他の2つのアプリと比べてもFilmStoryは良かったです。
ちなみに、おしゃれなエフェクト(視覚効果)やデザイン表現のムービーを作りたいと思えば、AnimotoやMagistoの方が開発元が海外ということもあり、おしゃれな仕上がりが期待できると思いますし、細かいな調整もできますので高性能で機能面は優れています。第一部で触れたような「映像面の細部への追求」をしたい方は、これらのアプリの方が向いていると思います。
ただし、上記のように素材枚数の制限を超えたり、尺の長いものを作成したいと思えば、AnimotoもMagistoもプロ版購入が必要となります。それぞれ月額と年額のプロ版プランがあります。詳しくは公式ページ等でご確認ください。また、Animotoの場合はモバイル版以外にもWeb版もあり、ウェブブラウザ上で映像編集ができるサービスもリリースしていますので、PCがある方はWeb版を検討されても良いと思います。
実は筆者はAnimotoとMagistoのプロ版の料金がそこそこ高かったので、これならiPhoneアプリのiMovieを600円で購入した方が良いのではないかと思い、久々にiPhoneのiMovieを触ってみたりもしました。正直なところ、AnimotoやMagisto、iMovieといった高性能のアプリを購入したとして、操作が複雑でスマホでやる気がしないというのが本音です。このような高性能なアプリを使うなら、むしろPC作業に切り替えないとまだまだスマホでの込み入った動画編集は厳しいなという印象でした。
もし今回の実験企画を読んでいただき、筆者と同じアプリで作成するという方に改めて、活用する機能をまとめますと、Snapseedのデータ再編集機能、MOLDIVの16:9画像作成機能、Phontoの充実した文字調整機能、FilmStoryのお試しチケット機能、この機能を駆使してムービー制作を行ってください!
4.写真補正の方法
Snapseedで写真補正を行う方法については、おそらく皆さんもInstagramやFacebook等でやり慣れている方も多いかと思いますし、簡単な解説にとどめさせていただきます。
こちらの画像がSnapseedの基本画面です。
まず、今回の実験企画で色補正、写真加工というようなワードを度々使っていますが、それらのワードの意味は基本的な色調整をすることであり、雰囲気をよりアップさせるためのフィルタやエフェクト加工をさしている訳ではありません。
特に昔の写真をスキャニングしたような場合は、写真自体が経年劣化で黄ばんでしまっていたり、スキャニングの影響で画像がぼんやり(輪郭が甘くなる)してしまったりすることがありますが、そのようなある種、問題を抱えた画像を適正な画像に補正することを「色補正」「写真加工」とこの実験企画では言っています。
3 ツール画面
まずは「3 ツール画面」の上部の「色補正ツール」を駆使して適正な写真画像を作成していきましょう。その上で、作成したいオープニングのイメージやテーマに沿った、個性的な雰囲気の写真画像作成をしていきましょう。
では、いくつか基本的な色補正ツールを使ってみたいと思います。筆者が色補正で基本的に使用する「ディテール」「画像調整」「切り抜き」の3つを解説したします。
4 ディテール調整
ディテール調整には、質感を強くする「ストラクチャ」と輪郭を強くする「シャープ」の項目があります。写真の状況によりますが、シャープを設定することで、少しぼやっとしてる写真の輪郭をシャキッと引き立たせることができます。ディテール調整は必ずする必要はなく、必要なものだけで良いです。
実際に操作すると分かりますが、ストラクチャでもシャキとはします。写真によってシャープで調整するか、ストラクチャで調整するかは変わってきますが、基本的にはまずシャープだけで調整し、それでもまだぼやっと、あまい感じがする時はストラクチャーを更に付け加えるという使い方が良いと思います。
どちらか一方で調整するにしても、両方使って調整する場合でも元々の写真画像のデータそのものが荒い(画素数が低い、画質ノイズがある)場合は、画像自体の荒さがより引き立つことにもなりますので、極端なディテール設定をした際はきちんとツール適用後の画像が荒々しくなってないかをご確認ください。
5 画像調整
他の補正アプリでもおなじみの調整項目がSnapseedでもずらりとならんでいます。写真に対して、適切な色補正をこの画像調整で行います。適正な写真補正等に詳しくないという方は、画面下のスティックアイコンのような「自動調整ボタン」をタップするだけで、自動的に補正する機能もありますので、試してみてください。
6 切り抜き
写真の縁の余分なところを切り取ったり、縦型の写真の一部から横向きの切り出し(トリミングといいます)たりする時に切り抜きツールを使います。注意点としては、余白を少し削るぐらいであれば問題ないと思いますが、トリミングで一部分を繰り出す時には、切り出し後の画像サイズが小さくなりますので、横方向のピクセル数が1500ピクセル以上残っているかをご確認ください。
色補正については以上ですが、例えば細かくピンポイントで顔のところだけ明るくしたい、写真の傷や肌のシワを補正したいというようなときは「部分調整」「シミ除去」「ブラシ」等のツールを使って細部の補正をすることも可能です。ただし、大きな傷や根本的に暗すぎたり、明るすぎたりする箇所は補正しきれないこともあります。まずは基本となる画像調整ツールを含め、いろいろなツールを試してみてください。
次に、参考までに一つだけ雰囲気をアップするためのフィルタ処理と、補正画像の保存方法、そして保存した画像の再編集の方法を解説します。
7 フィルタ処理
雰囲気をアップさせるためのフィルタもSnapseedは充実しています。今回は参考例として1つだけ紹介します。ふわっと華やかな印象にする「グラマーグローフィルタ」の設定画面ですが、基本的にはどのフィルタも画面下部にテンプレートが用意されていますので、そのテンプレートの中からイメージに近いものを選んで、あとは細かい設定を指で上下にスワイプして調整メニューを呼び出して微調整するやり方が良いと思います。
8 保存画面
画面上部のメインメニューの「保存」をクリックすると保存メニューが表示されます。保存メニューの「保存」か「コピーを保存」のどちらかを選択します。このどちらかで保存しないと、後々もう一度編集内容を調整したいと思っても調整はできません。
「保存」は最初に開いたオリジナル画像に編集内容を上書き保存します。「コピーを保存」はオリジナル画像には編集内容を保存せず、ファイルを複製してそのファイルに編集内容を保存します。いわゆる別名保存のような機能という理解で良いと思います。
9 再編集画面
再び編集したいときには、まずSnapseedを起動し、編集内容を保存した写真ファイルを読み込みます。そうして、読み込んだ画面の上部に数字(この数字は使用したツールの数です)が入っているボタンがあると思いますが、それをクリックするとその画像に適用したツールが画面右下から表示されます。この表示されたメニューから、修正したい内容を選択して再調整します。この後から再編集できる機能は本当に便利です。
写真補正アプリSnapseedの操作解説は以上です。それでは次に補正した画像をレイアウトするフォトコラージュの解説に入ります。
5.フォトコラージュの方法
フォトコラージュについては先にサンプル画像をご覧ください。こちらの画像を作成する手順を中心に解説いたします。
[フォトコラージュのサンプル画像]
では、早速MOLDIVの操作説明をいたします。
今回は先に見ていただいたコラージュ画像にするために「2 テンプレート選択」でオレンジのテンプレートを使いましたが、ご自身がイメージするレイアウトに近いモノをまずはテンプレートから選択します。
3 エリア調整画面
この画面で、写真を挿入するエリアの配置バランスを調整します。
まずは、画像比率を調整するツマミで「16:9」になるように設定しましょう。この設定は必ず行ってください。比率の調整が終わったら、オレンジの点線(写真を挿入するエリア)の調整をします。実際にサイズ調整する白いツマミやバランスを調整するオレンジのツマミを指で動かしてみて、気に入ったバランスに設定しましょう。
エリア調整ができたら、オレンジの点線内をクリックし写真の読み込みに進みます。
1点だけ、注意してほしいことがあります。それは、映像は上映するプロジェクターやスクリーンもしくはTVなどによって若干の差がありますが、画面の上下左右の端が切れていまいます。実際には画面の端から10%前後切れることがあります。あらかじめこの点を考慮して、画面の端からオレンジの点線を余裕をもって内側に入れましょう。
次に写真の読み込みと位置調整、画像保存の方法を説明します。
4 エリアと写真選択画面
左下のエリア選択と上部の写真リストは連動します。まずはエリア(どこに)を選択し、その後に入れたい写真(何を)を選択してください。エリアに写真の挿入が終わったら「選択決定ボタン」をクリックします。
5 スケールと位置調整画面
おなじみの操作だと思いますが、写真の上で指を使って拡大縮小したり、位置を調整したりしましょう。気に入ったコラージュが完成したら画面右下の「保存ボタン」をクリックします。
ちなみにMOLDIVのこの画面で文字入れをすることもできますが、筆者は文字入れをPhontoで行っています。
この画面の上部のボタンですが、左の「テンプレート変更」でこの画面の状態でたくさん用意された別のテンプレートに変更することができます。やってみると分かりますが、テンプレートが変わるとイメージや配置がガラッと変わりますので、初期にコラージュデザインを検討するために試しでクリックしてみるのは良いと思いますが、本番用の画像を作成しているときには、この上部の二つのボタンは触らないほうが良いと思います。
6 保存画面
完成したコラージュ画像を保存します。保存メニューの解像度は「中級解像度(2048×1152)」を選択します。解像度サイズを見るとわかるように、フルHDサイズの1920×1080ピクセルよりも大きいサイズで保存します。
MOLDIVの操作説明は以上ですが、各アプリの特徴でも触れたように、MOLDIVはSnapseedと違って編集内容ごと保存することはできません。そのため、例えばこの後別のコラージュ画像の作成に入った場合に、先に作成したこちらの画像を微調整することはできず、ゼロから作り直すことになります。映像の中で、多数のコラージュ表現を取り入れることは避けたほうが良いと思います。
6.デザイン文字の挿入方法
デザイン文字の操作解説についても、先にサンプル画像をご覧ください。
[文字挿入のサンプル画像]
ここからは、作成したコラージュ画像にPhontoでデザイン文字入れる作業手順を解説いたします。
1 読み込み画面
Phontoは起動すると直後の画面が「画像選択画面」となり、画像選択後「フィルタ設定画面」が表示されます。今回筆者はPhontoでのフィルタ処理は行いませんので、その画面もスキップするとこのような画面になります。この画面で写真の上をタップし、文字追加メニューを表示します。
2 文字入力画面
画面に入れたい文字情報を入力します。この画面はこのあと説明する「調整メニュー」の「文字」メニューにあたりますが、ここで文字揃えや縦書き横書きの設定をします。
今回筆者が作成した映像に縦書き文字はありませんでしたが、Phontoは数少ない縦書き文字が入力できるアプリであり、和文フォントも充実しています。
3 調整メニュー画面
文字を調整したり、装飾するためのメニュー画面です。指で横フリックすると次のメニューも表示できます。文字の削除も次のメニュー項目にあります。
「スタイル」メニューで細かく設定ができますのでそれらは後ほど解説いたしますが、サイズや位置調整はこのメニューから簡単に操作ができます。
スタイルメニューのよく使う機能は「間隔」と「影」設定です。この2つは文字表現では基本的な機能ですので、色々とお試しください。Phontoの便利な機能「カーブ」設定もスタイルから操作ができます。
文字の後ろに背景を入れるやり方は少し細かく説明します。
7 背景設定
背景の設定は「色」メニューの「背景」タブで行いますが、最初にこのタブを表示すると「透明度」の設定項目が「0」になっていますので、ここの数字を上げて背景を見えるようにします。
この画面の下にある「幅」の設定でも横方向の幅は設定できますが、縦方向の幅設定ができないため、次の「背景設定 裏技」で上下方向にも幅を伸ばします。
8 背景設定 裏技
背景を実際に入れてみると分かりますが、「背景」機能で背景を入れただけの場合、文字と背景の余白があまりなく、少々窮屈な感じがします。もしそれが気になるという方は「ストローク」タブで無理やり調整することができます。
先に本来のストローク機能を説明しておきますが、ストローク機能はもともと文字の輪郭を入れる機能です。試しに不透明度を100にして、幅も最大にしてみてください。文字の周りに輪郭が入ると思います。そして、同時に背景も一回り広がったと思います。
その状態のまま、不透明度を「0.01」に下げます。こうすると、背景の幅は維持されたままで輪郭が見えなくなります。(実際には0.01%の透明度でうっすら表示しています)
9 保存画面
メインの編集画面右下の「保存」ボタンをクリックすると、保存メニューが表示します。保存メニューの「画像を保存」をクリックすると完成画像がカメラフォルダに保存できます。
以上で、Phontoでデザイン文字を挿入する方法の説明は終わりにします。
文字入れを含む、デザイン画像の作成が終われば、今回のオープニングとプロフィールムービー手作り工程の半分をクリアしたことになります。ここまで終われば、動画制作の仕上げとなる動画編集アプリFilmStoryでの作業を残すのみとなります。それでは、次から動画編集の解説を進めていきます。
参考までに、今回のオープニングムービー制作で筆者がMOLDIVとPhontoを使って作成したすべてのコラージュ画像を掲載しておきます。
このリストに無い画像は、直接FilmStoryで読み込んで編集しています。また、このコラージュ画像に入っていない文字もFilmStoryの字幕機能を使って文字入れをしました。
7.動画編集
いよいよ、メインの動画編集工程の手順解説に入ります。
まずは改めて、第一部、第二部でご覧いただいた完成映像を見てみましょう。
写真提供:世界中の絶景でウェディングフォトを撮影しているBackpack Wedding
公式Web:http://backpackwedding.com/
Facebook:https://www.facebook.com/backpackwedding/
第一部、第二部では掲載していませんが、実は完成する前に一度「お試しチケット」を使って、テスト書き出した動画があります。動画をご覧いただくと分かりますが、FilmStoryでは文字の表示と消滅(文字の出入り)を制御する機能にちょっとしたバグがあることがテスト書き出しで判明しています。もしかしたら今後のバージョンアップで解消されるかもしれませんが、どのようなバグがあるのかをこちらの動画で一度確認ください。
この動画の10秒ジャストのところでバグの症状がわかりますが、前のカットのテキスト「Wedding Party Masaki & Yuki」が次のカットの頭でも表示されている(消えずに残っている)ところがわかると思います。このテスト書き出しの動画中に文字が本来は消えているはずなのに、消えずに次のカットの頭にまたがって表示されている箇所が数箇所見られると思います。
これらの箇所はFilmStoryの字幕機能で文字を入れた箇所になりますが、写真と字幕の消滅時間を同じに設定した場合に、なぜか文字だけがコンマ数秒表示されてしまい、写真と同じ時間でピタッと正確には消滅しません。このバグを回避する手段等は、字幕機能の説明で解説いたします。
それでは、完成のイメージとバグの把握ができたところで、操作説明を進めていきたいと思います。
1 プロジェクトの作成
FilmStoryを起動すると、過去に編集したプロジェクトのリスト画面が表示されます。その画面の下部の「新しいムービーを作る」ボタンで、新たなプロジェクトを作成します。
2 作成メニュー
ムービーの作成メニューは「横向き」を選択します。結婚式での上映以外にSNS用の動画等を作成したい場合には、縦向きや正方形ムービーもFilmStoryで作成可能です。
3 基本ツールメニュー
動画編集中はこのツールメニューが基本となります。今回筆者はあまり使うことがなかったため説明を割愛しますが「設定」メニューでは、プロジェクト内でまとめて一括で編集したい内容(文字の大きさ、1カットの長さ等)が一括変更できます。使い方によっては非常に便利な機能ですので、ぜひお試しください。
4 音楽選択
まずは流れの軸となるBGMを選択します。楽曲に関しては第二部の設計書作りで少し触れましたが、今回筆者はJAMENDO MUSICで扱っているクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの楽曲をあらかじめダウンロードし、スマートフォンにファイルに転送していました。今回はそのBGMをライブラリーから選択しています。
筆者はFilmStory上で音楽の編集をしなかったため、音楽素材の編集に関しては割愛いたしますが、音楽ファイルも使いどころを調整したり、2曲目、3曲目を追加できたりします。複雑な音調整はできませんが、多少の編集はできますので興味がある方は音楽編集も試してみてください。
5 素材選択
音楽を設定した後は、並べる素材を読み込みます。画像で説明している通り、並べる順番通りに選択していきます。筆者は最終的に18個の素材を読み込みましたが、一度に18個を読み込むことはせず、シーンごとに読み込んで、少しづつ進めていきました。
一度に全てを読み込むか、少しずつ読み込むかはどちらもで問題ないと思いますが、設計書が固まっている方は、設計書通りに一気に素材読み込んで素材の尺設定などをざざっと済ませて、最初に映像全編の流れを作ってしまう方法もありだと思います。
6 基本ツールメニュー
新規プロジェクトを作成した直後は並べる素材が読み込まれていませんでしたが、素材を選択したあとは画像のように読み込んだ素材が並びます。
基本的にはまず素材を並べて、そのあとに「つなぎ方の設定」「素材の尺や字幕等の設定」をクリックして、次に表示されたそれぞれメニュー内でさらに細かな設定をしていきます。
それでは、次にそれぞれの細かい設定を解説していきます。
7 トランジション設定
聞きなれない「トランジション」という言葉は「変化」を意味します。動画編集におけるトランジションとは、前後のカットをどのように変化させるかを設定する機能となります。また、その変化にどのぐらいの時間をかけるかを設定することもできます。
トランジションの種類については細かく解説いたしませんが、基本的なトランジションパターンがFilmStoryには揃っていますのでお試しください。ちなみに筆者が今回作成した動画では「なし」と「クロスディゾル ブ」の2種類を使用しました。
クロスディゾルブの尺設定には注意点があります。並んでいる前後の素材に例えば中央へズームインするアニメーションを設定したとします。そしてその間をトランジションの尺を長めの4秒等に設定します。この設定で再生すると、トランジション(変化)の真っ最中は前後の写真のアニメーションが完全に静止している状態になっていると思います。
クロスディゾルブに限らず前後のカットが同時に表示されるようなトランジションのタイプは、変化中は素材につけたアニメーションは静止するようになってしまいますので、ケースバイケースではありますが、筆者はクロスディゾルブの尺設定を短めに設定することが多かったです。
8 詳細設定/再生時間タブ
この画面でできることは画像の通りですが、FilmStoryの「フォトエディターで加工」を使って雰囲気のある写真を作成することができます。今回筆者はFilmStoryの中で写真加工をすることはしませんでしたが、この写真加工機能を使って、FilmStory一本で手作りすることも基本的には可能です。
9 アニメーションメニュー
画像のアニメーションパターンもFilmStoryの中には基本的なものが用意されています。画面画像にはありませんが、アニメーションパターンを設定したのち「保存」をクリックすると戻った画面には「ズーム倍率」という項目が追加されていると思います。「1.2〜3.0」のメニュー項目が新たに表示されますが、その項目を変えることでアニメーションの動き具合を調整することができます。
10 字幕リスト
この画面は字幕の追加と設定した字幕をリスト表示する機能があります。「字幕を追加」ボタンをクリックすると挿入する字幕の細かい設定ができます。また、設定済みの字幕がある場合はその項目をクリックすると同じように字幕設定メニューが開きます。
11 字幕設定メニュー1
項目一つ一つの解説はいたしませんが、文章内容の入力、表示時間の設定、フォント、文字の大きさ、レイアウトなどなどが設定できます。
※重要な解説があります※
操作解説に入る前に「テスト書き出し」のムービーを見ていただいき、そこでFilmStoryのバグについて触れました。そのバグを回避する方法ですが、字幕設定の「終了時間」を画像自体の「表示する時間」よりも短く設定してください。字幕が次のカットにも消えずに残ってしまうというバグは、終了時間を短く設定することで一応回避できます。しかし、終了時間も1秒単位での設定となりますので、どれだけ調整をかけても、表示写真とぴったり同じタイミングで消すことは現時点のアプリバージョンですと難しいようです。
11 字幕設定メニュー2
この後にいくつか字幕サンプルを紹介いたしますが、FilmStoryの難点として、文字組み(文字レイアウト)の調整のしにくさがあります。12番の文字揃え設定をした画面画面ですが、「左揃え」の「上配置」を設定すると、画面左上の角にピタっと設置されてしまいます。Phontoのように「移動」機能で少しずつ任意の場所へ設置場所を移すことも不可能です。
例えばSNS用のムービーを作成するのであれば、この状態でもおおきな問題ではありませんが、結婚式場の披露宴会場でスクリーンを使って上映することを想定した場合、間違いなく文字が見切れていきます。仮にスクリーンではなく、自宅のTVでDVD再生するといったケースでも見切れてしまう可能性がかなり高いと思われます。
映像制作では、上下左右の端から10%以内には文字を入れることは避けることが鉄則ですし、できるのであれば20%以内に文字を入れないのがベストです。
[プロフィールムービー手作りあるある記事より引用]
この問題を回避すべく、筆者は文字の頭にスペースを入れて、すこし文字を内側へ入れてみたり、あえてセンター配置に設定して、改行を入れたりして、すこし上の方へ文字位置をもっていってみたりしましたが、あくまでもスペースや改行といった1文字、1行の移動となり、意図する場所に文章を設置することが大変難しく、結果的にはPhontoで組み直すことが多い結果となりました。
※重要な解説があります※
第一部にて今回の実験企画の教訓の一つとして「文字などレイアウトはセンター中心で考える」を教訓にあげた理由はここにあります。FilmStoryで文字入力をする内容はセンターレイアウトにすることをオススメします。また、センター配置であれば下配置に設定してもフォント設定や「-」文字を入力するだけで程よい場所にテロップが挿入できます。
これらの工夫をほどこした、実際の字幕入力画像がこちらです。
この3つの画像のように、スペース、改行、表示されない記号文字を駆使して微妙な文字の配置調整を行いました。
これはグラフィックデザインあるあるのような話になるのですが、文字記号や半角文字はフォント(書体)次第で適切な変換ができずに未表示になることがよくあります。今回のフォント設定した「ふい文字」に限らず、おそらく他の和文フォントでもこの方法は有効だと思います。(試してはいません)
以上で動画編集にまつわる操作解説を終わりにします。
今回の動画制作はこれらの機能を全編にわたって利用しましたが、特に映像の最初やエンディング部分で流れの間(ま)を作ることが写真素材だけでは難しいために、筆者は無地の真っ白な画像と真っ黒な画像もあらかじめ用意して、必要に応じてそれらの無地画像を挿入いたしました。
無地の白黒画像は本号よりダウンロードできますのでお使いください。無地の白画像はこちら。黒画像はこちら。
最後に筆者が素材を並べた実際の画像を掲載しますので、参考にしていただければと思います。
8.動画書出しと上映準備
いよいよ、第一部からはじまり三部にわたって解説した手作りムービー制作も大詰めとなりました。
ここからは最終工程となる
♯5 [動画書出し]完成した動画を書き出す。
♯6 [上映の準備]DVD化する。SNSにアップロードする。
を続けて解説します。
それでは、動画の書き出し方法の説明いたします。
1 保存メニュー
今回の企画で何度か触れていますが、今回は無料アプリで作成するためにFilmStoryの「お試しチケット」機能を活用します。
2 サイズ選択メニュー
今回はフルHDサイズでの仕上げを目標としていますので、1920×1080サイズを選択します。今回の目的以外では、用途に応じたサイズをこのメニューで選択してください。
3 フィルタ or 保存
サイズ選択をすると、書き出し中のローディング画面が入り、書き出しが完了するとこの画面が表示されます。
画面のタイトルを見ると「フィルタ」となっていますが、実はFilmStoryは書き出した動画ファイルに対して、さらにフィルタ処理をすることができます。しっかり検証できたわけではりませんが、一度だけ書き出してみた結果、この段階でさらにフィルタ処理を行うと、画質面で厳しい印象でした。
ここでさらにフィルタ加工することはせず、保存へ進めることをオススメします。
書き出しの説明は以上となります。YouTube等に投稿する場合は、引き続きFilmStoryから「共有」で手順を進めることができますが、その内容を含め上映の準備へ解説を進めたいと思います。
上映の準備について
まず、改めて上映の手段を整理してみたいと思います。
筆者が一番オススメする方法は、DVDやBlu-rayディスクといったディスクメディアを作成する方法となりますが、それ以外に考えられる方法は2つあります。
1つは、あくまでも動画ファイルでフィニッシュとして、PCを会場もしくはご友人等にお借し、会場で動画ファイルをPC再生する方法。
もう1つは、事前にYouTube等にアップロードしておき、会場もしくは自身、友人のPCで再生する方法。
まず一番最後のYouTube等にアップする場合ですが、これはFilmStoryの共有機能を使ってYouTubeにアップする方法で良いと思います。ただし、この方法は当然のことながら再生する際にインターネット接続が必須となります。
次はPCから動画ファイルを再生する方法ですが、この場合はなんだかのデータ転送の手段を使って、本番で再生するPCへデータを転送する必要があります。例えばご友人が余興でPCを使うことが事前に分かっている場合などは、そちらと合わせて会場に相談されると良いと思います。
最後に、筆者が上映再生の安定面としては一番だと考えるメディア作成についてですが、スマートフォンから何かしらのメディア作成することは現時点では不可能ですので、PCでなにかしらディスク作成するソフトウェアでの作業を追加で使うことが必須になります。本号ではディスク作成の解説は割愛させていただきますが、DVDの作成自体は比較的新しい機種のPCであれば、デフォルトでアプリケーションが用意されている可能性が高いと思います。
ディスクを作成する方法ですが、料金がかかりますが別の方法もあります。それはカメラのキタムラ等が行っている、ダビングサービスを使う方法です。
カメラのキタムラダビングサービス:http://www.kitamura.jp/shopping/osusume/os001.html
カメラのキタムラではブルーレイディスクへのダビングサービスも行っています。DVDへのダビングも含めて、PCがなくディスク作成のしようがないという方はこの方法を検討されてみても良いと思います。
9.まとめ
三部作となった「スマホの無料アプリでオープニング手作りに挑戦」企画は以上で終わりとなります。
結論や総括、教訓については第一部でまとめた内容が全てではありますが、手段や機器はさておき、コツコツとお二人で協力して手作りしたムービーであれば、おのずと思いのこもった素敵な映像になると思います。
お二人で楽しく手作りにチャレンジしてみてください!
後日、特別号にてプロフィールムービーも掲載しますのでお楽しみに!
手作りや演出ムービー関連人気記事
|お知らせ|
ココロスイッチは2023年2月4日より新しいオンラインショップサイトへ移行します。
新ショップはURLが変わります。2月4日以降は下記のサイトをご覧ください。
https://shop.kokoro-switch.com/
第一部に続き、第二部に入ります。ここからは具体的に制作手順を解説していきます。
第一部で教訓を書きましたが、それら教訓はこれから説明するフローに沿って進めた結果、得たものになります。教訓通りにしなかったところは、失敗したり苦労が多かった箇所になります。失敗や苦労話のところには特にご注目ください!
1.手作りの流れ
まず、オープニングムービーやプロフィールムービーを自作する際の流れ(作業手順)を列記してみます。
作業手順
♯1 [パーツ集め]写真を集める。写真をスキャンしスマホに読み込む。
♯2 [設計書作り]曲を選ぶ。曲のメロディーに沿って、写真の順番、テロップの内容、時間の割り振りを決める。
♯3 [パーツ加工」写真の補正加工をする。フォトコラージュをする。デザイン文字を入れる。
♯4 [動画の編集]素材並べと時間調整、アニメーション付け、テロップ入れをする。
♯5 [動画書出し]完成した動画を書き出す。
♯6 [上映の準備]DVD化する。SNSにアップロードする。
手作りムービにおける作業手順はこのようになります。
参考までに、今回オープニングムービーを制作する時に筆者が各工程に費やした時間を書き出しておきます。
各工程で要した時間
♯1 [パーツ集め]1時間 ※写真集めにかかった時間は除外
♯2 [設計書作り]3時間
♯3 [パーツ加工」7時間
♯4 [動画の編集]6時間
♯5 [動画書出し]数分
♯6 [上映の準備]10分
合計すると約17時間の作業になりました。筆者はこれを仕事としていますので、仕事中に約2/3ぐらいの時間を使い、のこりの1/3は自宅や移動時間等に作業しました。
また、筆者の場合はこういった制作全般に慣れていることから、曲選び、テロップ内容、時間割り振り、写真加工やコラージュ等は不慣れな方よりも大幅に早く進められていると思います。
作業環境についても、PCに接続済みのスキャナーはすぐそばにありますし、フォトデータのスマホ移動、最終ビデオデータのPC上でのDVD化もスムーズに処理しています。
唯一今回の検証で初めて取り入れた動画編集アプリFilmStoryの実作業は不慣れなため、時間を費やした印象がありますが、それでも日常的に動画編集アプリを使用していることから、慣れるまでの時間は大幅に早いと思われます。
以上のことから、編集以前の作業環境がどこまで整っているか、映像にどこまでこだわるか、写真加工アプリなどの慣れがあるか等々にもよりますが、手順通りに進めたとしても20時間以上は費やすことになると思います。
スマホとメモリーカード等でのデータ移動に苦戦したり、アプリのダウンロードやDVDの作成がうまくいかなかったり、当然写真コラージュや動画編集も初めてで苦戦したりと、スムーズにいかないことの連続だと思います。上記の17時間はあくまでも参考程度にしていただき、写真集めや実制作は挙式日よりも余裕をもって取り組みましょう。
それではここからは、アプリ画面の画像なども掲載しながら具体的なフローを説明しています。
2.パーツ(写真)集め
写真を集めながらイメージを膨らませる
話をわかりやすくするために、手順1が[パーツ集め]手順2が[設計書作り]としましたが、実際には同時並行で進めるような工程になります。
例えば一般的なプロフィールムービーは、新郎の生い立ち写真が10枚、新婦の生い立ち写真が10枚、2人のデート写真が10枚の合計30枚を使って映像を作るのが基本となりますが、これはあくまでスタンダードなプロフィールムービーであり、手作りとなると、例えば合計枚数が50枚の動画を作りたいとか、普通のプロフィールではない一風変わった流れの動画にしたいというような2人のムービーイメージがあると思います。
ココロスイッチで扱う一風変わったプロフィールに「ルージュ」がありますが、この写真素材の内訳は、新郎新婦それぞれの生い立ち写真が各10枚・2人のデート写真が7枚・特別なポーズ写真が25枚というようなプロフィール映像になります。
このように正確に必要枚数が割り出せているのは、基本となる映像がすでに出来上がっているからであり、設計書作りが終わっている状態ともいえます。よって、必要な枚数の写真さえ揃えば要望の動画ができるわけですが、今回の自作の場合は特に決まった流れがあるわけではなく、あくまでもおふたりが自由に流れを作れるため、写真を探しながら、映像の流れの設計をしながら、というのが現実的な状況になると思います。
手当たり次第に写真を集めても、設計書次第では使わない写真がおそらく出てきますし、写真が足りない自体も起こると思います。設計書を先につくっても、デートショットが足りなくて、追加で撮影したりということも必要になるかもしれません。
どちらのケースを考慮したとしても、結局「写真」がないと実制作はまったく進められないので、ふたりの生い立ち写真や2ショットデート写真はまずは多めに集めて、どんどんスマホに入れましょう。
そして、写真を集めながらふたりでどんな感じのムービーにするか、ベースとなるBGMは何にするかを話し合い、設計書を組み上げましょう。
設計書を組み上げてみて、足りない素材があれば実制作に入るまでに、スマホにデータを集めておきましょう。
もし、手本となるムービーがあるという方は、その手本ムービーの中で使わている写真の枚数を数えて、その枚数分の写真集めをスタートしても良いと思います。
[プロフィール映像で使う生い立ち写真も含め、使用する写真をすべてスマホの写真フォルダへ集約]
設計書の説明に入る前に、集めた写真をスキャンしスマホへデータ転送する方法について説明します。
写真をスキャンしスマホに転送する
小さい頃の写真等はいわゆる紙焼きの状態で保管されていることも多いとおもいます。そういった紙焼き写真はデジタルデータに変換が必要です。デジタルデータに変換する方法をいくつか紹介します。
スキャナーの有無、スキャナのワイヤレス対応の可否等々の条件によって、スキャンとデータ転送の方法は変わってきます。スキャナでスキャンしてスマホにデータ移動する方法はいろいろな組み合わせがありますので、この点については代表的なやり方のみ紹介します。
▼スキャナを使ってスマホにデータを集める方法
◯ワイヤレス対応スキャナでスキャンし、スキャン後にスマホにワイヤレス転送する。もしくはスキャナとスマホを有線接続(USB接続など)し転送する。
◯PCに接続したスキャナでスキャンし、microSD等のメモリカードでスマホ(iPhoneは不可)にデータコピーする。もしくはPCから自身が使っているiPhoto、Googleフォト等のフォトクラウドサービスでスマホにデータ同期する。(ちなみに筆者の私はこの方法で、スマホにデータを読み込みました。)
▼スキャン時の「画像解像度」の設定値について
「画像解像度」については、ここでは詳しく技術概要の解説をいたしませんが、デジタルデータの取り扱いはcmといった長さよりも、縦横方向のピクセル数の方が重要になります。デジタルカメラでいうところの画素数であり、ピクセル数の多さです。後ほど詳しくは解説しますが、今回使用するアプリの特性上、L版写真の横向き状態で長辺を1500ピクセル以上で取り込む必要があります。
そのため、一般的なL版横写真の長編を1500ピクセル以上にするために、画像解像度は「400dpi(ppi)」以上に設定してスキャニングを行います。(スキャナによって、解像度の単位がdpiとppiがありますが、同じと理解してください。詳しく解説しませんが、厳密にはそれぞれの成り立ちや概念は違います。)
400dpi「以上」に設定と書きましたが、結論から言うと500dpiで取り込めば間違いありません。
ただし、プリクラのような小さいものを取り込む時、L版写真が集合写真等で自分にズームアップしたいというような時、この二つのケースでは、より大きな解像度を設定してください。500dpiより数倍大きな解像度で取り込み、取り込んだ画像のピクセルサイズをチェックして、1500ピクセル以上を目指してください。
もう一つ、縦向きの写真の解像度はどう設定するかですが、結果的には横向きと同じ解像度で問題ありません。ただし、縦向き写真は今回のアプリ機能だと、レイアウト面やアニメーション面でうまくいかないことが多いので、基本的には横向きを軸に写真選定されることをお勧めします。詳しく知りたい人は次の説明をお読みください。
▼解像度設定と縦型の写真取り込みに関してさらに詳しく説明します。(細かく気にしない方は飛ばしてください)
まず今回作成するムービーですが、最後ビデオファイルの出力(書き出し)想定がフルHD(ハイディフィニション)と言われる、現在では一般的に高解像度と言われる横1920ピクセル×縦1080ピクセルを想定しています。いわゆる地上波デジタルTVやBlu-rayディスク相当の映像サイズです。ちなみにDVD等は720×480ピクセルの映像サイズとなり、DVDとフルHDの単純な画素数比率で言うと、6倍となります。
今回作成した動画を最終的にDVDにするのであれば、DVD相当のサイズ(720×480)に合わせてスキャニングをするのが本来は正しいです。しかし今回はスマホでHDサイズの動画編集が可能かを検証する目的があったり、最後にどうやって上映するか(DVDなのか、Blu-rayなのか、PC再生なのか、YouTube等アップロード再生か)は作成者の希望や式場の設備状況によると思いましたので、どのようなケースにも対応できるフルHDサイズでの検証を進めています。これをDVD想定から始めてしまうと、フルHDへコンバートしたいといった場合には、基本的に写真スキャンからすべてやり直しになります。
少々話がそれましたが、今回はフルHDサイズの映像を作成することを念頭に、スキャニング時の解像度設定を解説いたします。
先ほど、今回のアプリの特性上として1500ピクセル以上の写真画像として読むこむ必要があると言いましたが、400dpiで取り込むと横2000ピクセル、縦1400ピクセル程度の画像として読み込めます。(スキャナの機種や写真原稿の自動切り抜き次第で、ピクセルサイズは若干前後すると思います)
400dpiでスキャンすれば、1500以上であり、かつフルHDの映像サイズ1920よりもわずかに大き写真素材として読み込むことができます。
動画編集で写真にズームアニメーションをつけたり、それ以前にコラージュアプリで拡大トリミングしたいというケースが出てくると思いますが、それを想定する場合は、拡大倍率にもよりますが500dpiでスキャニングするれば基本的には画質は綺麗に保たれます。
アニメーションや拡大をしないという場合でも、いざ編集作業を始めたらちょっとズームとか、ちょっと顔をアップに、というケースが出てくるとおもうので、500dpiに設定しておいて損はないと思います。
[EPSON Scanの解像度設定]
<L版写真をスキャンした時のサイズ>
解像度300dpi:1500×1050ピクセル HDサイズに足りない
解像度400dpi:2000×1400ピクセル HDサイズとほぼ同じ
解像度500dpi:2500×1750ピクセル HDより一回り大きい
次に縦向きの写真ですが、結果的には500dpiで取り込みをすれば、縦方向の長編が2000ピクセル程度になりますので、HDの縦サイズ1080を大きく上回ります。よって、画質面の問題はまったくありません。問題はレイアウトやアニメーション面です。基本的には縦写真をビデオ画面内に入れたいと思えば、左右に大きな余白ができます。それを避けたいと思って、写真を画面いっぱいにし、下から上に移動しながら見せていくアニメーション(パンアップ、ティルトトアップといったりします)をつけて対処したりすることもありますが、他のシーンと比べて、そこだけ極端に左右に空きが出ることも、上下動の激しいアニメーションがつくことも、筆者個人としてはあまりバランスが良いとは言えないので、できるだけ縦構図の写真は使用しないように心がけています。
[FilmStoryで縦型写真を読み込んだ時の画面]
複数枚の写真を一枚のカットにレイアウトする(コラージュ画像を作る)ような時は縦構図の写真も巧みに使った方が良いと思いますが、生い立ちの写真やデートショットを一枚一枚見せるシーンでは、アンバランスになることを前提に割り切って使うしかないと思います。テクニックとしては、先ほど挙げたような写真に上下移動のアクションをつけたり、全体像の縦写真と自分たちのアップ部分だけを切り抜いた画像を組み合わせて、余白部分を埋めたりという工夫ができると思います。
スキャナと使う場合の解説は以上です。次に、スマホのカメラ機能を使うやり方を紹介します。
スマホのカメラで撮影する方法
カメラアプリで撮影する方法と文書等を手軽にスキャンするアプリで撮影する方法の2パターン紹介します。
どちらの方法もスマホ端末に直接画像を保存できますので、データの転送作業がなくなり、先々の写真加工や動画編集がスムーズに行えます。
デメリットは、スキャナでスキャニングする時よりも写真が歪んだり、取り込み後の画像のシャープさ(輪郭表現の精細さ)が欠けたり、光や撮影者の写り込み等により均一で綺麗なスキャニングが難しいことになります。
▼スマホ標準のカメラアプリで撮影する
撮影時の注意点とポイントを付け加えておきます。
先にも触れたとおり、今回はアプリの性質上長編を1500pピクセル以上にする必要がありますので、写真を撮影する際はできるだけアップで撮影する。スクエアサイズ(真四角)での撮影はしない。
ちなみに、iPhone4s〜6 Plusまでのメインカメラ(iSight)の写真サイズだけお伝えすると3264×2448ピクセルの800万画素です。6s以降は1200万画素とさらに高解像度になっています。
撮影のコツですが、撮影するときの部屋の照明や外光の入射具合によりますが、いざ写真をテーブルに置いてスマホカメラで撮影しようとすると自分や影や、照明器具の明かりが写り込んでしまうことがあります。
それを回避するためには、テーブルに置いて撮影するのではなく、剥がれやすい両面テープ等で写真を壁に貼って、自分は直立でカメラを正面に向けて撮影する方法もありますので、こちらもお試しください。
[iPhone iSightカメラで写真を撮影する様子。よく見ると写真に撮影者が写り込んでいます。]
▼Office Lensで写真を撮影する。傾きを補正する。
撮影したときの傾きを補正するアプリを使用します。スマホ純正のカメラアプリに比べると補正処理が入ることがあり、画像が若干劣化する印象があります。この方法は真上からスマホを構えると影や電球の写り込みが入ってしまうというときに、写真を煽って撮影しても、アプリの方でいわゆる台形補正をしてくれます。方法としては大変有効ですが、例えばiPhone6で撮影した場合、3264ピクセル×2448ピクセルの写真からさらに、台形補正と余白を取り除く切り取り作業が入りますので、撮り方次第では、補正後の写真サイズが小さくなります。
この方法でも、やはりなるべく写真に近ずいてアップで撮影しましょう。こちらの画像が実際にOffice Lensでスキャニングしている画面です。操作はとっても簡単です。
[Microsoft社製、Office Lensのアプリ画面]
代表的かつ操作が簡単な台形補正アプリとしてMicrosoft社のOffice Lensを紹介しましたが「スマホ スキャナ 傾き 補正」等でネット検索するとこの他にも色々なアプリが出てきますので、お試しください。
「手順1[パーツ集め]写真を集める。写真をスキャンしスマホに読み込む」については以上です。
次に手順2の[設計書作り]について解説します。
3.設計書(映像構成)作り
設計書作りは、曲を選ぶ。曲のメロディーに沿って、写真の順番、テロップの内容、時間の割り振りを決める。といったデザイン面よりも映像の流れと入れる要素の時間配分を「整理」することが一番の目的です。
頭の中でなんとなく「整理」するのではなく、紙に手書きするか、メモソフト等に入力して「整理」してみましょう。キレイに書くことよりも、とにかく何かに書き出すことが重要です!
▼曲を選ぶ
まずは曲を決めましょう。オープニングムービーは2分程度、プロフィールムービーは5分程度のBGMにすることをオススメします。
仮にオープニングムービーを4分、プロフィールムービーを10分とした場合に、制作にかかる編集時間は単純に2倍になると思ってもらって良いと思います。作業が大変だから短くした方が良いというアドバイスでもありますが、長すぎる映像は見る側にとってもあまり良い印象を持ちませんし、長い分それなりの完成度が必要になる為、不用意に長い映像は避けることをオススメします。
また、BGMはできれば第三候補ぐらいまで、目星をつけておくと良いと思います。第一希望のBGMですんなり制作に入れれば良いですが、設計書の段階で写真やメッセージを埋めてみた結果、思ったような流れにならないとか、尺がすこし短い、反対に尺が少し長いといったときに、第二候補、第三候補の曲に変更するといったケースもあります。
参考までに、今回オープニングムービーとプロフィールムービで使用した音源はこちらのサービスからmp3ファイルをダウンロードして使用しています。
JAMENDO MUSIC:https://www.jamendo.com/start
※著作・ライセンス関連については、今回詳しく解説いたしませんが、クリエイティブ・コモンズ(通称:CC)という枠組みのライセンスで使用の許可がされている楽曲を使わせていただきました。CCを簡単に説明すると、作品を公開する作者が「この条件を守れば私の作品を自由に使って構いません。」という意思表示をしたコンテンツということになりますが、楽曲であれば再配布や楽曲自体の編集の禁止、また作曲者や曲名の表記の有無などの決まりが楽曲ごとに定められていますので、詳しくは使いたい楽曲のライセンスページをご覧ください。
▼曲のメロディーラインを割り出しBGMの流れを掴む
改めて、完成映像を見てみましょう。
写真提供:世界中の絶景でウェディングフォトを撮影しているBackpack Wedding
公式Web:http://backpackwedding.com/
Facebook:https://www.facebook.com/backpackwedding/
今回筆者がサンプル映像を作るために、曲を選んだのちに書いた設計書がこちらです。
実はこの設計書の前に、別の曲でメロディーラインを割り出して、入れたい写真やテロップの入れる箇所の見当をつけてみた曲があるのですが、二人のデートショットを連続で並べるまでの、冒頭タイトルとショートプロフィールの部分がその曲だとうまく並べられそうになかったので、曲調はよかったのですが、この曲にチェンジした経緯があります。
BGMを変更し、改めてメロディーラインを取り直した結果が、紙の左にかいてある「♪BGM」という欄です。
Aメロ→Aメロ→Bメロ→Bメロ→ブリッジ(間奏)・・・と書いてありますが、それに合わせてタイムコードも秒単位で書いてあると思います。
音楽は不得意という方も心配いりません。筆者がいう曲のメロディーラインを割り出すといいのはメロディーが繰り返されるところや曲調が変わる「節目」をただ書いているだけで、拍子や小節、使われている楽器等を事細かに分析しているわけではありません。まずは決めた曲の節目節目を参考写真のように左に並べてみてください。
▼節目にストーリー展開を書く
書き終えたとして、例えば今回のサンプル映像の曲はざっくり10秒間隔で節目がきますので、その節目にあわせてストーリーを展開すればいいということになります。
今回のサンプルで筆者は「Photo」の欄の緑で描いてある説明文字のようにストーリ展開(シーン)を割り振っていきました。そして、さらに細かくカットを割り振っていきました。
具体的には、例えば「2人のイメージ」というシーンはAメロで10秒間の時間がありますが、新郎新婦それぞれ5秒ずつのカットを割り振りました。
次のシーン「2人のプロフィール」では、新郎新婦それぞれにBメロ10秒間を分配しています。ここはプロフィール紹介ですので、文字数が多くなることを想定し、節目をひとつずつ配分しました。
このようにして、BGMの最後まで、節目を意識しながらシーンとさらに一段細かくカットを割り振っていきます。
▼カットに文字要素や写真内容の見当書きをいれる
このシーンとカットの割り振りをしながら同時並行で、赤いペンで書き記してあるようないわゆる「テロップ」「字幕」といわれるコメントを挿入する箇所も当たりをつけていきます。
また、シーンやカット展開と合わせて必然的に決まってきますが、「ここは新郎の小さい時の写真」「ここは新婦1人のイメージ写真」「ここからが2人のデートショット」などというような挿入する写真内容もメモをしておきます。
▼当たりをつけたテロップ挿入箇所の文章を考える
動画の最後までカットの割り振りまでできたら、文章内容を十分に見当し、文字情報を確定させましょう。
注意点としては、文字量があります。こちらの「プロフィールムービー手作りあるある【失敗編】」記事にもあるように、
日本人が読める文字数は、一説には1秒で4文字といわれています(実際はもっと認識できるという話もあります)。
これだと例えば文章が20文字の場合、20文字÷4文字で、読むのに5秒間はかかるという計算になります。
ですので、例えば1カット5秒の箇所には20文字程度、10秒のところには40文字程度を目安に文章原稿を考えると良いと思います。
実際に文章を考える段階は、この設計作業の大詰めになります。
ここまで順序立てて、曲の分析、シーンとカットの割り振り等々を進めてきましたが、入れたい写真や文章を決める段階にさしかかると、シーン展開に合う写真がないとか、反対に当てる文章がパッとしないために写真を変えてみるといった、推敲作業に移っていきます。
実際筆者も、掲載している設計書写真が1枚目という訳ではなく、初期はもっとラフで写真と写真に対しての文章を書き出す作業をしています。そして、文章を固めながら、多めに集めた写真データの中から「この写真をつかおう」と目星をつけることも行っています。
第一部で書いたように、今回の動画制作ではテロップを入れるために使う手段が2通り出てきます。ひとつは写真コラージュアプリ「Phonto」で文字をいれる方法。もうひとつは動画編集アプリ「FilmStory」で字幕処理する方法。
第一部の繰り返しになりますが、Phontoで文字入れをする場合、複数枚コラージュ画像を制作したとして、最初に作成したコラージュ画像の編集プロジェクトは残っていませんので、文字情報を変えたいと言った時に、一から作り直すことになります。この作業は重なれば重なるほど疲れが増していきますので、文章は実編集に入る前に確定させておくことをオススメします。また、教訓で書いた通り、基本はセンター配置で文章を示させることを念頭に置いて考えていきましょう。
筆者は、文字原稿を確定させる作業を終わらせないまま実編集に入りましので、コラージュ画像の作り直しを頻繁に行う結果になりましたし、必然的にコラージュアプリと動画編集アプリを行ったり来たりすることも多くなり、大変な思いを致しました。
設計書(映像構成)作りの解説は以上です。
設計作業でつまづいたり、難しいと感じた方は下記のような方法もあります。
◯ゼロからではなく、参考動画をベースに考える方法もある
私にはゼロから映像の流れを組み立てたり、文章のイメージもまったく湧かないという方はなにかしら参考となる動画を探してきて、それを真似する方法が良いと思います。
その場合は、その参考動画の要素写真の必要枚数、テロップの挿入箇所数などを割り出して、メモを取り、その要素を自分たちが選んだ曲に当てはめ直す作業を行ってください。面倒でも、この作業はやっていただいた方が、結果的に写真加工や映像編集に入ってからの作業が効率的になります。
◯BGMの流れは無視して、写真やテロップを好きなように並べる方法もある
BGMは好きな曲が流れてればオッケーという方もいると思います。無理して曲の展開に写真やテロップの出るタイミングを合わせる必要もないし、尺が足りなければ2曲目を足せばいいし、短ければ成り行きでBGMがフェードアウトしてくれればいい。こんな方も多数いらっしゃると思います。その場合、極論手当たり次第テロップと写真を頭から入れていけばオッケーですが、簡単でもいいので、写真の順番とメッセージ内容をあらかじめメモ書きしておく設計作業はやっておくことをオススメします。
スマホに向かいながら、順番がこれじゃない、それでもない。テロップがああでもない、こうでもない。とやるのは結構疲れます。
第二部は以上です。第三部より、写真加工、コラージュ画像作成、動画編集といったアプリでの実作業に入ります。
手作りや演出ムービー関連人気記事
本号は非常にチャレンジングな実験企画です!
きっかけは、先日知人とムービー編集や写真加工に関するスマートフォン向けアプリの情報交換をしていた時のこと。
知人が「これらのスマホアプリ駆使したらそれなりのムービー作れちゃうよね!」といった発言をしたことから始まり、「ならば、実際にどこまでできるかやってみよう!」ということからこの実験を思い立ちました。
始める前は「プロをも凌駕するとんでもないムービーができてしまうんじゃないか…」とか、「動画ができたとして、完成ムービーの画質は荒くないのだろうか…」とか、様々な期待と不安が交錯しました。
そして、実際にオープニングムービーとプロフィールムービーをスマホだけで完成させることができましたが、結論からお伝えすると、一般的な手作り動画はスマホでも十分できます!!
筆者の想像をはるかに超えるような結果にはなりませんでしたが、見る方によっては「え?これスマホで作ったの?すごいねっ!」という印象を持つ方もいるのではないかと思います。
スマホ制作とプロのPC制作の比較総括ですが、映像面の細かなクオリティー調整を施すアプローチは、やはりプロが使用するソフトウェアが圧倒的に優れていました。この点ついては、根本的にスマホアプリはスマホで操作できる範囲に機能が限定されていることが背景にあると思います。
また、完成動画データの画質レベル(ビデオファイルの書き出し品質)についても、花マルといえる結果ではありませんでした。この点も小さな画面のスマホで見るムービーであることや、書き出し処理の際に端末性能の兼ね合いもあり、画質より処理速度を優先したこと、スマホ(端末内記憶メモリ)に手軽に保存できるようにビデオファイルの容量軽減を重視したことなどの事情が垣間見える結果となりました。
今回の実験企画は、スマホ制作とPC制作での完成ムービー比較をすことは致しませんが、筆者自らスマホで全ての手作り作業を実体験し、そこから得たスマホだけでムービーを作る教訓やプロ目線でのアドバイス、そして具体的なアプリ操作説明等を解説していきたいと思います。
本号を第一部とし、下記の三部プラス特別号で完結としたいと思います。
|第一部| 結論と教訓 |第二部| 事前準備(写真集め・写真スキャン・構成作り) |第三部| オープニング映像実制作(写真補正・フォトコラージュ・動画編集) |特別号| 同様のやり方でもう1つ映像手作り(プロフィール映像)
それでは、第一部の本題に入りたいと思います。
まずは、完成したオープニングムービーをご覧ください。完成映像を見ていただいた方がこの先の実験記事を読み進めるうえで理解しやすいと思います。
写真提供:世界中の絶景でウェディングフォトを撮影しているBackpack Wedding
公式Web:http://backpackwedding.com/
Facebook:https://www.facebook.com/backpackwedding/
いかがでしたでしょうか?
アプリを使っての具体的な作成方法は第三部で解説しますが、手作りの実制作で使用したアプリは、写真補正に「Snapseed」、フォトコラージュに「MOLDIV」と「Phonto」、動画編集に「FilmStory」の4アプリです。これらを組み合わせれば、ご覧いただいたようなムービーが自作できます。
4つも駆使するのか・・・と感じた方、どこまで細かいところにこだわるかによりますが、動画編集アプリのFilmStoryだけでもムービーはできます。詳細は第三部にて。
まず、今回の実験記事の流れですが、先に結論とコツから触れていきたいと思います。
そして、その結論とコツの発見に至るまでの、具体的な制作フローやアプリの機能紹介を解説しながら、失敗例、苦労話などを織り交ぜていきたいと思います。
また、先にお断りしておきますが、今回は「無料アプリ」を前提にアプリの選定と検証をしています。有料アプリであれば、今回の検証結果がもっと良い方向になることがあったかもしれません。今回の手作り実験はすべて無料アプリで作成可能ですが、動画編集アプリとして選定したFilm Storyは、無料だと動画に挿入されるクレジットが削除できないため、検証のおわりに有料版を購入しクレジットを削除したムービーを作成しています。クレジットが入っても気にならない方はすべて無料、クレジットを削除したい方は480円(Film Storyプロ版購入/5.20記事掲載時点)の費用が必要となる旨、あらかじめご了承ください。
1.結論
結論その1:映像面における細部への追求をしなければ、スマホで十分動画制作ができる。
※「映像面における細部」とは、写真や文字のアニメーション(動き)や0コンマ単位の時間調整、テロップの配置位置や飾り処理などを指します。
細かい部分へのこだわりも諦めずに完璧にやりたいという方もいると思います。もちろんこだわり抜いた完璧な動画を作る事も、今回の検証を通じて「ひたむきに頑張れば可能だ」という手応えもありました。しかし、後ほど「実験してみて想像より悪かったこと」で触れる通り、長時間のスマートフォン作業は想像よりはるかに大変な作業になること、小さい画面で細部にこだわった作業はそもそも難しいこと、そして、スマホアプリの特性上極めて細かい部分へのアプローチはしにくい作りになっている事、この3つの理由が重なって、結果的に細部へのこだわりは捨てざるを得ない状況になります。
プロの映像クリエイターは当然映像面における細かい部分をこだわっていますが、実はそのほかにも完成映像がキレイに仕上げるように、写真補正時や完成した映像の書き出しの際は作成した写真や映像に合わせて適切な設定をし、常にキレイな画質が保たれるようなテクニックを駆使しています。スマートフォンの画面は小さく、かつ画面自体が光沢性のあるガラス素材でできているため、一見するとキレイな写真や映像に見えますが、拡大してみると画質に関してはキレイでないことが少なくありません。
スマホでの作業では、細部を拡大したり、書き出しの品質設定を細かく調整できるような設定項目はほとんどなく、基本的には一般向けに簡易さを優先したアプリ任せの設定になっています。アプリ側の品質設定を決定する際におそらく、画質をとるか、画質よりスピード(書き出しの処理速度)や再生時のスムーズさをとるか、というような議論がされていると思いますが、基本的には再生時のスムーズさを優先しますので、それはつまり、画質を落としてデータサイズを極力小さくするような設定値が基準値として定められることになります。今回実験でも、完成したムービーをPC上で実寸サイズ再生して見た限り、SNS等で投稿して視聴する程度の画質という印象でした。
この点もについても制作者側で画質設定をチューニングするようなことはできないため、諦めざるを得ないこだわりといえると思います。
結論その2:画面1枚のレイアウトやデザイン面は、根気よくやればかなりおしゃれなデザインにできる。
スマホは写真加工やフォトコラージュアプリが大変充実しているため、1枚のデザイン画像はPCより簡単に良いものができると感じました。PCではできないというわけではなく、それなりのデザインソフトを使えば当然PCでもできます。しかし、一般の方が操作するアプリとしてはスマホの方が簡単ですし、最近のフォト関連アプリにはとにかくたくさんのテンプレートが入っていて、それらのテンプレートを組み合わせる事ですぐにプロさながらのデザイン画像ができます。
※テンプレートとは、ある程度加工設定がされているものを指します。その設定テンプレートを選ぶだけで一定以上のデザインや写真加工が実現できます。
難点を挙げるとすれば、1枚、2枚という数量の画像加工ではなく、20枚、30枚というような画像加工になるため、映像全編でこだわり抜いた写真補正やコラージュを施すのは、かなり根気が必要な作業になります。
注意点としては、写真補正(輝度や彩度といった色補正や、シャープネスやぼかし入れ)をしていると、アプリで色々加工できるためにあれやこれやエフェクトやテンプレートを組み合わせた結果、一見すると雰囲気満点のおしゃれな写真加工ができように見えますが、エフェクトを重ねすぎたり、極端な色補正をしたことにより画質劣化が発生している可能性がありますので、画像補正の際はしっかり拡大して確認することをオススメします。
結論その3:最後の動画編集はPCがあるならPCで行うことをオススメします。
結果その1と結果その2を踏まえての結論その3となりますが、PCを所有している人であれば、最後の動画編集、ビデオ編集の工程はPCで行うことをオススメします。
もし、PCがないという方は、この結論その3はスルーしても大丈夫です。スマホで動画編集が絶対ダメというわけではありません。ちょっと楽をして、更にキレイな映像書き出しをしたいならPCがオススメ!というような話です。
結論その2で触れたように、写真加工やコラージュについては、おそらくスマホの方が簡単かつデザイン性に富んだものができるとおいますので、映像を構成する素材準備(写真加工、レイアウト、デコレーションなど)まではスマホで行い、出来上がった素材を最後はPCに移して、PC上の動画編集ソフトで作業をします。
結果その1で触れたとおり、スマホアプリで映像面における細かい部分へこだわりは捨てざるを得ません。結果的に映像作りという面では、どれだけ頑張ってもスマホでは限界がありますし、映像で重要なテロップ周りの作業もかなりやりにくいのが最大の難点です。であれば、いっその事PCでの作業に切り替えてしまった方が筆者としては、映像としてもワンランク上の映像に仕上がりますし、一番は小さい画面での作業から抜け出せますので、ストレスが大幅に軽減されると思います。
もう一つ、今回の検証では一般向けのPC動画編集ソフトでのテストをしていませんので、確実PCが勝ると断言できないところはありますが、最終的に完成したムービーを書き出す(専門的にはムービーエンコードといいます)作業が必ず最後に発生しますが、この書き出しの画質レベル(アプリのエンコード性能が左右する)については、PCソフトが優位だと思いましたので、その点から考えても、やはり最後の動画編集はPC側で行えるのであれば、PCの方が適切だと感じました。それに、もし披露宴会場での上映がなにかしらDVDやブルーレイというようなディスクメディアにする必要がある場合、結果的にPC等へデータ移すことになるのであれば、無理にスマホでの作業を継続することは得策とは言えないと思います。
結論は以上です。次に結論から導き出した制作にあたって具体的なコツの説明に入りたいと思いますが、その前に結論を少しだけ飛躍させて「やってみて想像より良かったこと」「やってみて想像より悪かったこと」をまとめます。このまとめの後にコツに触れたいと思います。
2.想像より良かった事、悪かった事
実験してみて想像より良かったこと
◯オープニングが2分程度、ショートプロフィールが3分程度の動画編集となったが、動画アプリでの編集中はアプリの挙動が重く、作業がスムーズには進まないだろうと想像していただが、全くストレスなくアプリで動画編集ができた。動画編集で使用したFilmStoryは操作性が非常に良かった。編集作業や加工した動画のプレビューや完成ビデオファイルの書き出しも想像以上に早く、アプリとスマホの処理性能の高さに驚いた。
◯当然といえば当然だが、スマホでの作業はいつでもどこでもやることができる。オープニングムービーをつくる際、下準備(写真収集、構成作り)を除く実編集作業(写真コラージュ、文字入れ、動画編集)は結果的に13時間程度かかったが、会社、自宅、カフェ、電車移動中といったように、場所を選ばず隙間時間が有効に使えた。
◯この実験に取り組む初期から唯一諦めていたものに、文字や写真の「アニメーション」があるが、思っていたよりも写真のアニメーションはつけやすかったし、動き具合もまずまずだった。
[FilmStoryのアニメーション設定画面]
実験してみて想像より悪かったこと
◯フォトコーラージュアプリ「MOLDIV」と「Phonto」での文字入れ作業や文字の位置調整等が、スマホ画面が小さく指で位置調整する作業は、本来キーボードでのカーソルやマウス移動するような感覚と違って、意図する場所に配置できずかなり苦労した。動画編集アプリ「FilmStory」での文字入れはそもそも好きな場所に文字を配置する設定手段すらないため、スペース(1文字空白)や文字揃いや行間というような文字設定だけで配置する必要があり、意図した場所に配置できないのでかなり苦戦した。
◯例えば映像の前半部分をつなぎ終えて、できたところまでをプレビューした時に「ここの写真の色補正やデザイン文字の位置、もっとこうしたほうが良いな、フォトコラージュアプリで修正しよう」というような場合に、フォトコラージュアプリ側で過去に加工したコラージュプロジェクト(編集内容)を保存する機能がないため、直したい箇所も含めて、すべてゼロからコラージュ画像を作り直すことになり、試行錯誤、修正と反映の作業は本当に多くの時間を費やすことになった。PC上で仮に同じような修正と反映作業するオペレーションを比較した場合、とにかくスマホで過去プロジェクトに戻れない点は非効率の極みだったと感じる。正直終盤は「もうこれでいいや」となるほど、一番やっかいな作業となった。
◯これも非効率系の内容になるが、1枚、2枚という加工枚数ではなく、数十枚単位での写真コラージュ等が必要になる場合に苦労を感じたことだが、例えばA、B、C、D、Eの5枚の写真コラージュで、同じ文字の大きさ、同じ文字の色、同じ装飾設定をしたいといった場合に、Aの設定をB〜Eへ一括適用させることはできず、Aの設定値等をメモをとったりし、B〜Eへ1つずつ、毎回同じ内容を入力する作業は、PCアプリでの作業と比較して効率が悪くストレスを感じた。
◯筆者は日常より、SNS等へ写真投稿するために写真加工や文字入れ等をアプリで行っており、苦ではない方だと思っていたが、1枚、2枚というような枚数ではなく、多くの写真を扱う必要があったり、前述のトライアンドエラー(試行錯誤)や設定値コピーができないといった作業効率の悪さ、小さい端末画面での繊細な指作業が長時間続くことが、これだけきついとは思わなかった。クオリティー面の追求を初めからしなければ、もっと気持ちは楽だったかもしれないとも思うが、筆者として新しく取り入れたアプリはFilmStoryしかなく、その他のアプリは日常的に使い慣れているアプリであり、ある種のアドバンテージがあった。もし複数の不慣れなアプリを使うケースの場合は、クオリティーへの割り切りがあったとしても、アプリを使いこなすまでの苦労があるため、結果的にはやり苦労が絶えないスマホ作業になるだろうと予想できる。
[MOLDIVのコラージュ編集画面]
3.導きだした教訓・コツ
「3つの結論」と「実験してみて想像より悪かったこと」にあるような苦労や失敗を避けるために大切はことは何かを整理してみると、今回の「スマホの無料アプリでムービーを自作する」為の教訓がみえてきました。
筆者なりの見解になるかもしれませんが、教訓・コツはこうです。
教訓1:下準備は必ず終わらせてから編集作業にはいるべし。
下準備には2つの工程があります。
[A]写真集めや写真のスキャニングといった、挿入する写真データの収集作業
[B]ベースとなる曲を選び、その曲に対して写真素材をどのような順番でならべ、それぞれにどのぐらいの時間分配をするかをあらかじめ決めておく、設計(構成)作業
繰り返しになりますが、スマホでの作業でトライアンドエラーは回数が重なるほど疲れます。理想ははやり「パーツ」と「設計書」をあらかじめ準備し、設計書の通りにパーツを組み上げていくことです。
いわゆる「理想論」というように受けとらえる方もいると思いますが、一部の写真(パーツ)が不揃いの状況から始め、いざ追加写真が到着した時に生い立ちの順番が狂ったり、何かしら前後にまで修正が発生したりとなると、今回駆使したアプリの場合だと、やってきた作業が全部とは言いませんが、5割以上は無駄に終わります。
素材(写真とテロップ)を全て揃える。曲を決める。曲に対して素材配置を決める。ここまでできてから初めて実際のフォトコラージュや動画編集に入りましょう。
[プロフィール映像で使う生い立ち写真も含め、使用する写真をすべてスマホの写真フォルダへ集約]
[実際に筆者が書いた設計書]
ちなみに筆者はテロップを一部確定させないまま設計作業を終りとしましたが、写真素材は全てデータ化し揃えていましたし、当然曲も決めて、時間配分も決めてからフォトコラージュや動画編集に入りました。そのため、編集を始めてから表示させる順番や時間配分で悩んだり、この写真が後だった、先だった、といったよう試行錯誤に振り回されることはありませんでした。これでもし順番変更や素材の追加とかあったら、途中で投げ出してたかもしれません。それぐらい本当にスマホでの変更対応は極力避けたい作業内容となります。
この設計作業にはもう一つ目的があります。それは、選んだ曲が最適かどうかを編集する前に見極めるということです。
選んだ曲が尺が長すぎたり、短すぎたり、思ったような展開や雰囲気にならない曲だとあとあと分かったとしたら、そこまでの編集が水の泡です。それを回避するために、曲を決め、その曲に対して事前に時間配分を決めていきます。もしも配分している段階で、この曲は合わないなと分かれば、別の曲で設計作業をやり直せば良いですし、スマホでの編集作業に入ってから曲変更した時の労力から考えれば、この設計やり直し作業は最小限のロスですみます。
教訓2:テロップ要素はできる限り決まった状態で実制作に入るべし。また、文字レイアウトはセンター配置を中心に考えるべし。
今回の実験ムービー制作の際は2つの手段で「文字入れ」作業を行っています。
[A]MOLDIVでコラージュ画像を作成したあとに、その画像をPhontoで読み込み文字入れるする方法
[B]動画編集のFilmStoryの字幕機能を使って文字入れるする方法
この2つアプリの詳しい操作説明は第三部でしますが、2つのアプリの長所や短所を先にお教えします。この傾向を理解することで文字情報をなるべく確定させること、配置をセンターにすることの理解がより深まると思います。
Phontoの長所は、非常に細かく文字の設定ができ、下記の画像のような文字組みが可能です。日本の方が開発しているため、和文フォントも充実しています。試行錯誤すればオシャレなフォントですてきな画像が作成できます。
[Phontoで作成した文字組み画像]
しかし短所があります。例えば一枚目の画像を作成して、次に二枚目の画像を作成すると、一枚目の編集プロジェクトは消えてしまう為、動画編集をしてみて、すこし文字を小さくしたいな〜とか、もう少し文字の位置を調整したと思っても、ゼロからすべて作り直すことになります。
次にFilmStory長所ですが、文字の表示されるタイミングを設定できたり、アプリの開発元が日本の会社ということで、和文書体(フォント)の種類が充実しています。さらにPhontoと違って、こちらは最終作業の動画編集アプリですので、作業内容がすべてプロジェクトに保存されていますので、文字の打ちか変え等はいつでも簡単にできます。もちろん遡って違う箇所の文字を修正したりすることもできます。
短所は「ここに文字を入れたい」と思った場所に自由に文字を入れることができません。例えばPhontoで作成したような文字のレイアウトをFilmStoryで再現しようとした場合、できなくはありませんが、位置調整にかなり苦戦しますし、行間や文字間を調整する設定項目がない為、行と行や文字と文字の間のバランス調整はPhontoのようにキレイに並べるようなことは難しいです。
[FilmStoryで字幕入れをする画面]
Phonto、FilmStory双方の文字入れ機能の長所をうまく使い分けることが、今回の実験からえた教訓でありコツになります。
コツは、キレイに文字組みをしたい場合はPhontoで行うべきだが、修正はゼロからになるのでなるべく修正がないようにする為に文字情報はできるけ確定させること。
Phontoでキレイに文字組みをする必要がないものはFilmStoryで行えばよいが、反対に文字の位置調整等の自由度が低い為、文字入れは基本的にセンター中心にすること。
また、修正作業が容易なこともあり、強くこだわりがある場合以外はなるべくFilmStoryでの文字入れをオススメします。
(例外のケースとして、文字の出現や消滅の制御したい場合は必然的にFilmStoryで行う必要がある為、デザイン性は割り切るしかないです。)
教訓を短くまとめると
「パーツは全て揃える」「設計書を必ずつくる」「文字などレイアウトはセンター中心で考える」
この3つコツを念頭にスマホでのムービー手作りに取り組んでみてください。
「映像作り」に入る前のコツばかりで、映像作りのコツはどうなのか?という質問を受けそうですが、映像作りに関するコツはこちらの「プロフィールムービー手作りあるある【失敗編】」記事をご覧ください。プロフィールムービー向けの記事になっていますが、基本的なところはプロフィールムービーと変わりません。
メッセージの文字数が多すぎないか、メッセージ内容に不適切な内容はないか、画面の上下左右の端の方にメッセージや写真の顔がないか、完成した動画自体の尺は長すぎないか、これらが「映像作り」においての注意点であり、コツです。本号でテスト的に自作した動画も当然これらすべてのことを考慮して作成しています。
画面の端にメッセージ等を配置しないようなやり方は、第三部の実制作で解説しています。
第一部は以上です。いよいよ、第二部より実践に入ります。
手作りや演出ムービー関連人気記事
こんにちは、ココロスイッチです。日頃はショップサイトをご覧いただきありがとうございます。本号はスペシャル解説号です。
当店は結婚式に関連するブライダルムービーを取り扱っているため、必然的にムービー商品(記録撮影、撮って出しエンドロール、プロフィールムービーなど)に関するお問合せや相談が数多く寄せられます。
ココロスイッチサイトの中にもいわゆる「よくある質問(Q&A)ページ」を設けていますが、あくまでもページの性質上、質問に対して簡潔に回答するページとなっているため、本来であればもう少し補足をしたいところですが、そのようになっていません。
そこで本号は、調査結果やマーケティング理論なども取り入れながら、よくある質問中でもほとんどのお客様から質問されるという内容に厳選して、その相談内容に関してより詳しく解説していきたいと思います。
また、本号の終盤では、当店のようないわゆる外部のビデオ業者に発注する場合に相談の的となる持ち込み関連についても触れていきます。
よくある質問ページには無い、複雑な事情がからむ質問についても解説をしていますので、該当する箇所だけでもご覧いただければ、不安に感じていたことや悩んでいたことが解消するかもしれません!プレ花嫁必見です!
|目次
・質問1.結局、一番人気の商品はどれですか?
・質問2.オススメの商品はどれですか?
・質問3.一番注意すべき事はどんな事ですか?
・質問4.式場のビデオの価格ははなぜ高いのでしょうか?
・傾向と持ち込みについて
質問1:結局、一番人気の商品はどれですか? 回答1:単品の1番人気は、お色直し後の衣装まで入る「再入場エンドロール」です! セットの1番人気は、丸1日を収録する「結婚式ビデオ」と「挙式エンドロール」のセットです。 ブライダル総研の調査結果では、72.8%がエンディング映像を実施しています。 エンドロールの特性についてはこちらで解説していますので、そちらをご覧ください。
|補足・解説|
【1】エンドロールの魅力とは
最初から「とにかく撮ってだしエンドールがやりたい」というお客様がほとんどです。仮にまだどの映像商品にするか具体的に決まって無いお客様には、お客様が気になっている商品から説明を始め、記録ビデオ、エンドロール、プロフィール、特殊なムービーアイテムと一通り説明いたしますが、決まって無いお客様でも結果的にエンドロールを購入される確率が高いです。
エンドールは業者ごとに撮影範囲が、挙式まで、披露宴途中まで、再入場まで、手紙まで、というように違います。その撮影範囲によって人気にも差が出ます。当店では挙式までと再入場までのエンドロールを取り扱っていますが、ドレスチェンジ後の再入場まで入るエンドロールの方が、挙式までよりも当日の様子を多く残すことができるため、人気を集めています。
先ほど、エンドロールが人気の理由のひとつが当日の様子を残すことであると言いましたが、人気の理由はそれだけではありません。
それでは次になぜみんながエンドロールを買うのか?人気があるのか?について解説します。少し難しい表現になりますが、購入の判断に至る要因を分析しながら話を進めさせていただきます。
専門的な話になりますが、どんな商品でも「これを買う」と決めた背景には、それを買うことでお客様が得る“利益・恩恵”があります。例えば最新型の掃除機でいえば勝手にお部屋を掃除してくれる機能が搭載されたロボット掃除機を購入することで、買った人は今まで掃除していた時間を他の家事に使うことができるといった恩恵が得られます。この顧客利益を専門用語で「ベネフィット」といいますが、エンドロールにもお客様がエンドロールを購入することで得られるベネフィット(利益・恩恵)があります。
しかしこのベネフィットは、先ほどの掃除機の話で言うと、購入する人が「私、育児と家事で忙しいし、掃除機を私がかけるのではなく、自動で隅々まで掃除してほしい!」というような「◯◯して欲しい!」といった欲求・欲望を持って無いと、ベネフィット(恩恵)を得るには至りません。
話をエンドロールに戻すと、72.8%ものカップルがエンドロールを実施するということは、それだけエンドロールが「◯◯して欲しい!」に対して答えている映像演出であると言えますが、ではどのような欲求をカップルの皆さんは持っているのでしょうか。欲求内容をリストアップしてみます。
■事前に起きる欲求
・みんながやっているエンドロールを私も行いたい
・パーティーの最後をしっかり締めたい、最後まで楽しんでもらいたい
・最後に感謝の気持ちを伝えたい
・新郎新婦退場後からゲストの皆様が退場するまでの間が“ただの待ち時間”になり、最後に失礼が無いようにしたい
・当日の様子を撮影して残しておきたい、できればなるべく最後まで残したい
あえて“事前に起きる欲求”としましたが、エンドロールを実施したいというお客様があらかじめ持っている欲求は上記に挙げた内容になり、エンドロールを実施することでこの欲求を満たす、つまりベネフィット(恩恵)を得ることができます。
次に“当日に起きる欲求”をまとめます。エンドロールの特性をよく調べられている方であれば、この付加価値をすでに知っていて注文されますが、ほとんどのカップルは「うそ?そうだったんだ、だったら買わ無い理由はない!」と迷っていた方の背中を押す結果になる、目から鱗の追加特典ともいえる恩恵が下記です。
■当日に起きる欲求
・終わってみて初めて実感、結婚式やって本当に良かった、今日の様子を今すぐ見たい!
・とっても良かった結婚式、その様子を二次会に来た友人に、ぜひ見せたい!
・明日から出発する新婚旅行の移動中やホテルで、今日の様子をゆっくり見たい!
結婚式の様子を記録する商品といえばフォトアルバムや記録ビデオがありますが、ほとんどの場合それらの商品は数週間後の納品になります。商品や業者の生産力によりますが、基本的にはハネームンから戻ってからのお楽しみとして届けられます。
花嫁花婿は当日主役ですので、自らがご自身のスマートフォンやハンディーカムで撮影することはできませんし、当日全てが終わった時に今日の映像や写真が見たいと思っても意外と手元には何もないのです。友人がLINE等で送ってくれた写真や数十秒程度の映像を見ることがせいぜいで、なにかしらまとまった記録物を見ることは基本的にできません。(※ご兄弟やご友人に撮影を頼まれている場合は別です)
その日が終わってみて、緊張の糸がとけた時に初めて起こる欲求が、上記のような「二次会で流したい」「自宅に帰って二人でほっと一息、今から見たい」「明日からのハネムーンに持っていきたい」です。エンドロールはこの欲求にも答えてくれます。
最後に一番重要な「価格や品質、顧客対応に対する欲求」について解説します。
■価格や品質、顧客対応に対する欲求
・できるだけ安くしたい
・できるだけおしゃれなエンドロールにしたい
・忙しくて注文できてなかった、挙式は二週間後だけど注文したい
・失敗しない、信頼できるビデオ業者にお願いしたい
この欲求については「事前に起きる欲求」「当日に起きる欲求」とあえて分けました。当然のことながら安くしたい、高品質なエンドロールにしたいというのは事前に起こる欲求内容ですが、分けたのには理由があります。
その理由は、基本的にはエンドロールを実施するのか、しないのか、ということに対しての判断材料は最初の二つの欲求で決まりますが、実施すると決めた後は「どこが安いか」「どこが品質が良いか」「どこか安心か」「どこなら今でも予約可能か」というな発注先選びとなり、商品そのものの選定という枠を超えた決定要素になるため、このブロックは分けて解説しています。
先ほど例として掃除機をあげましたが、いざ掃除機を買いたいと思ったら、どこが安いのか?どこの掃除機が性能が良いのか?在庫はあるのか?というようなところをチェックして、皆さんもネット通販等されていると思いますが、エンドロールでも同じような流れになると思います。
ここでは、一番人気な商品はどれなのかを解説していますので、どこが安くて、どこが品質が良くて、どこだと信頼できるのかというような解説はいたしませんが、一つだけ解説するとしたら、例えばプロフィールムービーやオープニングムービー、記録映像というムービーアイテムは新郎新婦ご自身やご友人等の手作りが可能ですが、エンドロールは難しいと思います。
エンドロールに限って言えば、会場提携の業者に発注するか、持ち込みに答えてくれるブライダル専門のビデオ業者に発注するか、基本的にはこの二択になると思います。
【2】撮って出しの友人手作りが難しい理由
ご友人にCMやミュージックビデオを手掛けるようなカメラマンやクリエイターがいて、その方に当日の撮って出しエンドを依頼しようと考えられている方もいると思います。
プロフィールビデオやオープニング映像、また当日の動画を使わないフォトエンディングといような、当日までに映像が完成していれば良いものと、当日の記録映像、ドキュメントビデオというような、当日は撮影だけして後日編集して動画を仕上げるものであれば、依頼されても良いかと思いますが、撮って出しについては、慎重に検討された方が良いと思います。
撮って出しは、その名の通り当日撮影の当日現場編集となり、ウェディングパーティーがお開きの時間には必ず映像を仕上げて上映する必要があります。ウェディングの経験はもちろんのこと、カメラマンも編集スタッフにも機転とスピード感が求められます。この機転とスピード感は、CMやミュージックビデオを手掛ける一流のクリエイターが持ち合わせてないのかと聞かれれば、持ってはいますが、専門分野が全く違います。
例えるならば、フルコートのサッカーとフットサルを想像してもらえればよいかもしれません。コートの大小はもちろんですが、試合に出る選手の数や、ルールも若干違います。そのため、おそらく攻守の際の戦術も違うと思います。それぞれの選手は同じようなテクニックを持っていますが、フットサルコートでフットサルの日本代表とフルコートサッカーの日本代表が対決したとしたら、おそらくフットサル日本代表が勝利を収めると思います。反対もしかりです。双方の選手は一流ですので、専門外の競技でもいずれ勝利することができると思いますが、やはりそれまでにはその競技への慣れが必要不可欠だと思います。
【3】まとめ
「結局、一番人気の商品はどれですか?」に対しての解説をまとめたいと思いますが、これまで説明した通り、ただ単に撮って出しエンドロールはオシャレだからとか、みんなやってるからという理由だけではなく、今のウェディングシーンにおいて、これだけ高い顧客満足度を獲得できるムービーアイテムは無いと言っても過言では無いほど、エンドロールにはお客様が得る利益がたくさんつまった商品になっているため、注文が一番多くなっています。
一つだけ注釈をつけますが、当日の様子を撮影して残しておきたいという要望については記録ビデオの方が優れています。その点については次の項目で詳しく解説いたしますが、一番人気のセット商品となった場合に、エンドロールと披露宴の最後まで収録する結婚式ビデオが選ばれる理由はそこにあります。
質問2:オススメの商品はどれですか? 回答2:結婚式ビデオです。 結婚式ビデオは挙式ムービー、記録映像、ビデオ撮影とも呼ばれますが、基本的には同じです。 ブライダル総研の調査結果では、62.0%がビデオ撮影を実施しています。 また、依頼先は85%が提携及び外部のビデオ業者、12%が友人や知人です。 記録映像の特性についてはこちらで解説していますので、そちらをご覧ください。
|補足・解説|
【1】記録ビデオがあったら良かったと思う日が来る
最初の質問「どれが人気?」とほとんどペアで質問されるのが「どれがお勧め?」の質問です。この質問はよくある質問ページに回答を掲載していないのですが、みんな欲しがる人気のエンドロールがあって、それとは別のものをお勧めするとお客様から「記録ビデオを売りたいからでしょ?」という反応をいただくことがあり、簡潔な活字説明となるとセールス感が強く、誤解を招きやすいため掲載を控えています。
実際に質問を受けた時は、なぜ記録ビデオをお勧めするのかをお客様にきちんとご説明すると、その内容に共感いただいたお客様は記録ビデオを注文するか、ご兄弟やご友人に動画撮影をお願いしてみるという回答をいただきます。
では、実際にどのように記録ビデオの魅力を説明するかですが、人生のステージに分け、いざその時に「記録ビデオがあったらいいな〜、撮っておけばよかった〜」となりませんか?とお客様自身にイメージしてもらい、記録ビデオの魅力を感じ取ってもらっています。先ほどエンドロールで説明した手法でいうと「事前に起きる欲求」でもなく、「当日に起きる欲求」でもなく、「未来において起こる欲求」です。
■ライフステージと未来に起きる欲求
・私が結婚する時に新婦友人スピーチしてくれた◯◯がめでたく結婚 → 「スピーチを頼まれたけど、私の時はどんなこと言ってたか見ておきたい」
・子供が生まれ、少し大きくなった → 「ママとパパの結婚式の様子、見せてあげたい」
・結婚式に来てくれた私の大切なおばあちゃんが亡くなった → 「生前のおばあちゃんの声を聞きたい、娘にも見せてあげたい」
・主人が結婚20周年の記念に旅行を用意してくれた → 「育児と仕事であっとゆう間だった20年、主人には内緒で旅行バックにビデオを入れておこう」
・学生の頃はバカばっかりしてた親友たち、10年ぶりにみんなで集まろうという → 「俺の結婚式の時にやってくれた余興映像をサプライズで上映しよう」
・今日は結婚30周年記念日、大きくなった子供たちがホームパーティしてくれた → 「子供達:父さん、母さんの結婚式ビデオを見ようよ」
・反抗期には一切口も聞かなかった父が他界 → 「結婚して子育てを経た今だからわかる親心、大好きな父と腕を組んだ結婚式をもう一度見たい」
このように、結婚式の後になって「ビデオみたい」という機会が訪れます。上記はあくまでも一例で、このほかにも記録ビデオあればみたいなというシーンはあると思います。しかし、上記の例をとっても、いつ訪れるかはわかりませんし、もしかしたら記録ビデオでなくとも、写真アルバムやエンドロールでも良いんじゃないかと思われると思います。確かに、例えば20周年記念で奥様がご主人にサプライズして旅館で流し見するのであれば、写真や5分程度の短いエンドロールでも十分だとは思います。
しかし、写真アルバムとエンドロールにはなく、記録ビデオにしかない特性があります。それは、音声と各イベントを全編収録してあるということです。写真やエンドロールでお祖母様の声を聞くことはできません。結婚式当日に緊張気味だったパパの声、今と変わらないママの笑い声を聞くことはできません。友人余興も友人スピーチも全編を見ることはできません。
このような欲求を満たすのは、記録映像やドキュメンタリー映像というような、音声も含めてありのままの当日をしっかり丁寧に収録しておくムービー商品しかありません。
ここまで説明して初めて「ちょっと記録ビデオいいかも」と思っていただけるかと思います。それでもやはり「とはいえ、いつ見る日が来るのかな・・・」とエンドロールと違って恩恵が不透明なために、皆さん記録ビデオの購入は悩まれることが大変多いように感じます。
【2】当日に後悔してもどうにもならない
実は一つだけ、先に挙げたようなしばらくたってからでないと必要性がはっきりしない例にはまらないことがあります。それは当日「こんな事があるなら撮っておけば良かった〜」となる場合です。結婚式が終わって、こう思われるカップルは本当に多いです。本当に撮ってないお客様に限って口を揃えておっしゃいます。
なぜかというと、記録ビデオを頼むのはカップルのお二人であり、当日の披露宴中に何を行うかを決めるのも花嫁、花婿のお二人です。しかし、当日は嬉しいサプライズや、飛び入りで何かのイベントがあったりすることもあり、良い意味で予測していなかったハプニングが起きるのです。それが結婚式であり、ウェディングパーティーです。「分かってたらビデオ撮ってたよ〜、撮っておけばよかった〜」とならない事を願って、記録ビデオをお勧めしています。(不思議な事に撮ったお客様が「撮っておいて正解だったね!」という声はあまり届いてはきません・・・。人は取り返しのつかない損をしたときほど悔しがるのかもしれません。)
ご披露宴に比べれば予算の兼ね合いもあり撮影される方は少ないですが、二次会の撮影も当店はお勧めします。ご友人主催で行われる場合は特にカップルのお二人はどんなイベントがあるのか全くわかりません。二次会も同じように、たくさん思い出に残したい幸せなハプニングがありますので、ご友人の方にお願いしてでもビデオ撮影する事をお勧めいたします。
【3】ご両親にとって記録ビデオは最高の贈り物
少し話題を変えますが、結婚式当日、ご両親は主賓の方はもちろん、ご友人等への配慮やおもてなしで想像以上にバタバタします。当日は目の前に凛とした姿の息子や娘と本当は普段通りいろいろ話もしたいし、もし久々に会うのだとすれば、積もり積もった話もしたいところでしょう。しかし、当日は招く側ですので他の方からの目も気にはなるところです。なんとなく普段の家族の触れ合いよりもよそよそしいといいますか、ある一定の距離があるような印象を持たれることはありませんか?それはやはり結婚ご披露宴の主催者側となる両家としての立ち振る舞いをする必要があるからです。新郎新婦とご両家のためにお集まりいただいた場で、皆様をよそに家族だけで和気藹々と喋ってるわけにはいきませんね。
会場のスタッフからも、当日ご両親へは会場スタッフから「次はあちらへ移動ください」「合図をしたらあの場所へお立ち下さい」「◯◯様のお荷物は何号室にお届けしておきましょう」「あちらのお客様から◯◯のお酒はないかとど要望が入っていますが、いかがしましょう」などなど都度アナウンスがあり、誰かと悠長にしゃべっているような時間はあまりなく、どちらかというと緊張状態が常に続いています。
もし、このことを新郎新婦のお二人が事前に予測して「両親には全てが終わったら、ゆっくり記録ビデオを眺めてほしい」と願いを込めて、記録ビデオをプレゼントされたとしたら、素晴らしい察知能力をおもちの方だとは思います。実際には当日ご両親は忙しいだろうからという理由で記録映像をご注文されることはなく「感謝の気持ちとして両親にもプレゼントしよう」と考えられ、ご両親へ記録映像をお渡しする方がほとんどですが、動機がどうであれ、実はご両親様が結婚式後に一番ご覧になる映像商品が記録ビデオです。
先ほど触れたように、当日ご両親は忙しく緊張感のある場面が連続しますので、思った以上に周りの方がどうしてたか、どんな余興やどんな祝辞やスピーチをいただいたか事細かには記憶していません。覚えきれないという事ではなく、あれこれとやることがあるので、ゆっくり見物しているような時間がないということです。
結婚式後、挙式の前から続いたあわただしさが落ち着きいつもの日常に戻り始めたある日、ご自宅に記録ビデオが届きます。このビデオが届いた時、ようやくご両親はゆっくりと娘や息子の門出を振り返ることができます。
記録映像を眺めながら「母さん、息子が着てたタキシード、あれが今の流行りかい?」「あら、あなた、挙式の時はわからなかったけど、少し目が潤んでるじゃない」なんてたわいもない夫婦での会話をしながら、ゆっくりを記録映像をみています。改めて厳かな式をじ〜っと無言で見てみたり、新婦の手紙を何度もリピートされています。
当日をギュッと凝縮したエンドロールでもある程度当日を振り返ることができますが、どちらかというと音楽に乗せて、当日の雰囲気を駆け足で見るもののため、新婦の手紙の全文を聞くことはもちろんできませんし、気になっていたシーンが必ず入っているかもわかりませんので、やはりご両親へのプレゼントは記録映像がベストだと思います。
【3】まとめ
解説させていただいたように、結婚式ビデオは数年後に結婚したご本人にとっても魅力的なものに変わる可能性があります。まずはその点をお二人にきちんと説明した上で、最後は、記録ビデオはお父様やお母様へのプレゼントであり、お二人の未来のお子様にプレゼントするつもりでご注文されてみてはいかがでしょうか?とお客様にはご案内しています。
質問3:一番注意すべき事はどんな事ですか?
回答3:お客様の挙式日と六輝です。
|補足・解説|
【1】必然的に結婚式は集中します
映像には全く関係ないような印象を持たれると思いますが、土曜日や連休の中日、また大安や友引といった縁起の良い日には注文が殺到いたします。そういったお日にちの場合、余裕をもったお申込でもお断りせざるを得ないこともあります。こちらについては、外部の映像会社はもちろんのこと、式場提携のビデオ業者であっても注文に対応できる量がある程度決まっているため、やりたいと思ったビデオ演出や商品を手にすることができなかったという、お客様にとって一番残念な結果にならないように「一番注意すべきことは?」の質問を受けた場合はこの回答をしています。
まずは、結婚式が集中するメカニズムを解説します。
基本的にカップルの皆さんが挙式日を決定する上で判断材料となるのは「何かしら二人の記念が重なる日程」「二人や主賓の方の仕事に影響が少なく、休暇を取得できる日」「天候面が安定している時期」「縁起の良い日」「ご両親やご友人の日程調整がしやすい日」等になってくると思います。
例外として、転勤や転職が決まり早急に挙式を行う必要がある場合、妊娠したことがわかり予定より早く披露宴を行う必要がある場合などがありますが、このような例外パターンを除き、基本的には先に挙げたような判断材料を話し合った上で、挙式の日程を決めることになります。(よほどブライダル業界に精通している人でもなければ、日程を検討するときの判断材料で気に入った商品を手ごろかつ確実に入手しやすいシーズンオフを意識することはないと思います。)
改めて、先ほど挙げた挙式日の判断材料で日程を絞り込んでいくと、
主賓の方が休暇を取得しやすい日 = 土日祝日、大型連休、年末年始以外
天候が安定している時期 = 真夏、真冬以外の月となる、3月、4月、5月、6月、9月、10月、11月
縁起の良い日 = 六曜、十二直、二十八宿、天赦日、一粒万倍日など
出席者が日程調整しやすい日 = 土日祝日、大型連休、年末年始以外
というような結果になると思います。
これらに「二人がお付き合いを始めた◯月が良い」「花嫁の誕生日と重なる◯月が良い」というようなお二人ならではの希望も加わってきます。そうやっていくと、結果的に、土日の大安もしくは友引、春の大型連休、秋の行楽シーズンというように、どんどん日程が絞られていき、結果的に日本全国で結婚式を行う日が集中する結果になっています。
【2】何かに便乗して、覚えやすい日を選ぶ人も多い
特殊なパターンとしては、2/14(バレンタインデー)、7/7(七夕)、12/25(クリスマス)といった愛を象徴する日も人気です。
その他には、2/2(夫婦)、3/3(女の子の節句)、4/22(よい夫婦)、5/5(男の子の節句)、8/8(末広がり、無限数字)、8/10(ハート)、10/4(天使)11/22(いい夫婦)、11/23(いい夫妻)といったような語呂合わせやぞろ目数字も人気です。
少し話が逸れますが、8月の真夏、12月〜2月の真冬以外にも一般的に天候の悪いとされる、梅雨の時期(5〜7月)や秋雨の時期(8月後半〜10月)がありますが、ジューンブライドが象徴するように日本でも6月はウェディングシーズンとして捉えられています。事実、日本の場所によっては梅雨入り真っ只中にあたる土地もありますが、6月は全体的に結婚式が多い傾向にあります。
実際梅雨の天候は気まぐれで、晴れ間が差す事もあったり、気温的には過ごしやすいという事もあって、人気のシーズンです。秋口も同様で、秋雨があるといっても梅雨ほど天候が不安定になる事もなく、夏が過ぎて気温も落ち着き、行楽シーズンに入ったという事もあって、結婚式を含めイベントや行事が集中するシーズンとなっています。
屋外を使ったような取り組み(ガーデン挙式やバルーンリリース等のブライダル演出)を行わなければ、神経質になって雲行きを心配する事も実際にはありません。もちろんゲストの方の事を考えれば、雨が降ることは避けたいですし、二人の記憶としても晴れ晴れした日が良いとは思いますが、いくら天候が安定した時期を選んだとしても、雨が降るときは降ります。天候だけは誰も制御できないため、雨の心配よりお子様連れや年配の方への配慮という意味では、真夏の暑い日や、真冬の寒い日をまずは避けるべきでしょう。
話を元に戻しますが、いざ日程の候補日をいくつか決めて、式場探しをしたり、当日必要になるアイテムを選び始めると「その日はご予約が多く・・・」というような返事を聞くことが多くなる人がいます。結果論になりますが、それは結婚式が多い日を選んでしまったカップルに起こります。
【3】結局、早く準備して予約する方がお得
たかだかビデオアイテムが一つ頼めなかったぐらいでは、実際のところそんなに大きな影響はないかもしれません。しかし、これがドレスであったり、気に入っていた披露宴会場だったらいかがでしょうか。一生に一度、二人の晴れの舞台に、本当は一番着たかったドレスが着れない、パーティーしたかった会場が選べない、お願いしたかった会場一押しの司会者さんが選べない・・・これは非常に残念です。
基本的にはビデオ業者もこれと同じで、お客様に依頼されればなんとかして、カメラマンを手配して当日の様子を撮って、一生の宝となるような映像を届けてあげたいと思っています。しかし、結婚式が集中してしまうと、やはり先約順での受付となってしまいます。当然、価格的にも親切でかつ品質もよい、人気の業者や人から予約が埋まる傾向にあるため、仮に他に良さそうな業者を見つけたとしても予約一杯の可能性が高いと思われます。よっぽど高いか、内容がよっぽど悪い可能性がある業者なら、空いている可能性があります。
また、直前になってバタバタと業者探しをするよりは、ある程度余裕をもって準備をしご予約を済まされた方が、早期割引や無料特典等が付いてくるケースが多いので、結果的に予算よりも少し安く抑えられたり、希望以上の良い商品を手にすることが多くなってきます。ムービーアイテムであっても、やはり早めに業者リサーチを始め「すでにご予約でいっぱいです」とならないように、早めにご予約を済まされることをお勧めいたします。
ちなみに、当日に人と機材(カメラやPCなど)が必要になるような映像商品(記録ビデオや撮って出しエンドロール)以外の商品であれば、ある程度業者の対応数も多いので、心配することはあまりありません。
【4】まとめ
大事なことは、挙式日に人や機材が必要な商品を検討しているかということであり、この点に注意を促すために映像とは全く無関係と思えるような「お客様の日程にご注意ください」というような回答になるということを、挙式日集中のメカニズムも交えて解説をいたしました。映像に限らず様々なウェディングアイテムの持ち込みを考えている方は、ご自身が結婚式を挙げる日程を今一度確認してみてください。そしてその日程がウェディングのトップシーズン(4〜6月と9〜11月の土日、かつ大安もしくは友引)に当てはまっているようであれば、ご予約は早めに済まされることをお勧めいたします。
質問4:式場のビデオはなぜあんなに価格が高いのでしょうか?
回答4:式場で取扱っている商品価格の根拠は分かりかねますが、
業者の調査料と手続き料、注文後の式場スタッフの作業料と捉えれば良いかと思います。
|補足・解説|
【1】夢の結婚式とマイホーム
こちらの質問もよくある質問ページには掲載していませんが、最近はビデオの持ち込みが一般化していることから、当店にお問い合わせ頂くお客様からもこの質問は非常に増えている傾向があります。少々理解しにくい回答となっていますが、この点についても詳しく解説していきたいと思います。
結婚式が人生の中で特別なイベントであれば、それと同じように特別なものとして、夢のマイホームがあると思います。挙式と披露宴総額の全国平均は352.7万円(ブライダル総研「ゼクシィ結婚トレンド調査」結果)になりますので、マイホーム購入の方が断然高いお買い物にはなりますが、結婚式も数百万単位の買い物となりますので、はやり失敗はしたくありませんし、限られた予算の中でより良いものにしたいと誰もが考えると思います。
改めてマイホームを例にあげますが、ご自身が大工であったり住宅メーカーにお勤めでない限り、家を建てたいと思った時にマイホームの完成までどのように進めていったらいいかプロセスがわかっている人はほとんどいないと思います。結婚式も同じです。会場を選び、自分たちの衣装を選び、当日召し上がっていただく料理や無数の装飾を選び、ゲストに招待状を送り、当日を迎える。そして、当日はお見えになったゲストをもてなし、楽しんでいただき、新郎新婦の人柄溢れる挙式とパーティーを不行き届きがないように進める。これらを無事に終えるまでのプロセスを知っている人はほとんどいないと思います。
これはつまり買い慣れてないからです。家を買うことも一生に一度か二度あるかないか、結婚式をすることも一生に一度です。仕事用のスーツを買ったり、お出かけ用のバッグを買うのとは訳が違います。ただ、こと結婚式というと、家と違って物理的なモノを買うのではなく、記念のイベントに対してお金を払う、俗に言う宴会料であったり、会場利用料であったり、プロデュース料になるので、家を買うのよりもさらに分かりにくいことが多いようにお思います。
先ほど調査結果より、日本全国の結婚式費用平均は352.7万円だとお伝えしましたが、結果が示す通り決して安いものではありませんので、式場も全力でお二人の結婚式をバックアップし、お二人は当然のことながらお二人がご招待したゲストの方に失礼がないように、結婚式を作り上げる上でプロ中のプロと手を組んで結婚式を進めていきます。ここではプロと手を組む理由を深く解説しませんが、質問1で「撮って出しエンドロールを作成するのに、ブライダルムービーのプロではなく、CMやミュージックビデオを手がけている友人でも可能か?」と結論は同じだと考えてもらえればいいと思います。
家を建てるのも同じで、住む方はもちろん、招かれた方にも失礼があってはいけませんし、住宅メーカーや工務店が、基礎工事、構造設計、工事、内装、電気配線、上下水設備など、それぞれのプロに発注して一つの家が完成します。
家の建築に入る前には、住宅メーカーとお客様の間で打ち合わせを重ねて、間取り、家の外観、キッチンやリビングのデザイン、階段の木材、照明器具、お風呂やトイレの水廻り機器といったところを、お二人の要望を取り入れながら決めていくと思います。
でも、もし打ち合わせで住宅メーカーの担当者が
担当者:とりえず土地は用意できましたし、建築期間中のスタッフだけ集めておきます。あとはお二人で好きなように間取りを決めてもらって、説明書作って事前に送ってください。必要な家具や材料もお好みのものを着工までに買い揃えておいてもらえれば、説明書見て組み立てます。それから〜、水道局や電気会社へのご連絡もお忘れなく。あ、そうそう、電気も自由化になりましたし、電気会社リサーチされた方がいいですよ。安すぎる電気会社は電気止まることあるらしいので気をつけてくださいね!
なんて言われたら、それはそれで大パニックになりませんか? きっとお客様は
お客様:いやいやいいや、勝手に間取り決めろって言われてもそもそも地震対策とか建築的な構造基準だってあるでしょう。自分たちで好きな家具や材料揃えろって言われたって、知識ないし、一人暮らしの本棚買うのとは訳がちがうでしょ。そもそもお風呂のメーカってどこよ?家に電気ひっぱるのだって、いったいどこに電話すればいいのよ!
という反応になると思います。そうならないように、設計やデザインのプロ、実工事や内装、電気配線のプロ、照明や水廻り機器のプロをあらかじめ住宅メーカーが選定しておき、その業者の商品やプランを紹介してくれる訳ですね。住宅メーカー側も欠陥があっては困りますので、過去の経験や住宅建築のプロの目利きを効かせて、品定めに時間や手間を割く訳です。基本的には、安全で品質を保証れているものの中からお客様は「これがいい、あれがいい」とチョイスしていきます。
もちろん家を建てる時にだって、奥様がどうしてもこの海外メーカーの商品がいいと言って、住宅メーカーには取り扱いのない物を持ち込まれることだってあるでしょう。たとえばそれが、北欧規格のシステムキッチンだとしましょう。おそらくですが、住宅メーカーが過去に取り扱ったことのないシステムキッチンだとしたら、日本の電圧と違うシステムキッチンが数年に渡って壊れずに動いてくれるかどうかといった不安がよぎり、できるだけそうならないように、過去に日本での施工事例があったかどうかなどを一応調べたりするでしょう。そして、内装工事の際に、工事関係者にそのことを伝えて、壊れないような対策を未然に施してくれると思います。
ウェディングも全く同じで、場所が決まった途端プランナーさんが「あとはお二人が満足のいくように、好きなようにしてOKです。当日は◯時からメイク室が使えて◯時には披露宴会場を完全撤収してください。それではまた当日会いましょう!」何て言われたら、パニックですよね。
家を建てるのと同じく、そうならないように会場側でしっかり品定め(提携業者選定)に時間を使って、オススメのドレス、ブーケ、料理、装飾、そしてその日の様子を残しすための写真やビデオをあらかじめ用意してくれています。二人はそこから選んでいけば、当日の結婚式は実現するのです。
仮に本当に「あとはご自由に」となったとしたら、その日から花嫁と花婿、そして友人で過去に結婚したことがある人や両親までも集合してもらって、あれやこれや体験談を聞き、揃えるべきマストアイテムは何か、結婚式まであと何日で、調べることは何か、手配はいつまでにすべてやらなければいけないのかをすべて自分たちで調べ上げ、当日までにその一つ一つを潰していく毎日が待ち受けることになります。
ちなみに「ブライダルムービー専門の大手メーカーは?」と聞かれて即答できるカップルの方はいらっしゃるでしょうか?おそらく結婚する方の100%に近い方が企業名を言えないと思います。大手電機メーカーと聞かれれば、ソニーとかパナソニックがさっと思い浮かぶと思いますが、それぐらい、結婚式の業者選定というのは特殊なことだと感じてもらえれば良いと思います。
【2】まとめ
驚くような価格を提示されることがあるというのは私たちも耳にします。そして、その金額が適正かどうかを比較するために持ち込み業者を探される方が多くいらっしゃることも事実です。けして、式場側の肩を持つわけではありませんが、端的に当店のような持ち込み向けのビデオ業者の価格帯と、式場で販売しているビデオの価格を同じ観点で比べるのは少し違うかなと思います。
当店のエンドロールの価格を見て、式場のエンドロールが倍近くするので、その差額は式場が乗せているということになりますか?というような質問もいただきますが、上記に例も交えて説明した通り、式場側もお客様に失礼がないように、業者選定に時間と手間を費やしているということ、提携業者のアイテムから選んでいただいた場合は業者に連絡したり、当日にすべてが揃うように調整をしたり、到着したアイテムを開いて不備がないかをきちんとチェックしたりしているということ。そして仮にお持ち込みが発生した場合でも、家を建てる時の例と同じで、持ち込み業者が式場内でもきちんと仕事ができるように、プランナーさんやサービススタッフさん、オペレートスタッフさんがいつもとは違う業者との連携に注意を払ってくれます。
その費用として、高い安いという議論は別にして、料金を支払っているという理解をいただければ良いかと思います。
時々、会場商品が高額な理由として、会場がお客様を呼ぶために多額の費用をかけてPRする宣伝費用を回収するためとか、式場を建てた時の建設費返済に当てるためとか、ストレートに仲介料のためというような理由をおっしゃる方もいますが、ある意味それもゼロではないでしょうし、どれも完全な的外れとは言えないと思ってます。
式場を建てるのにも運営を維持するのにも当然お金はかかります。しかし、理屈はどうあれ、結婚式をする二人が納得して購入し、喜ばれるのであれば、無理に持ち込みをする必要はないと思います。全く映像に関して知識がない方が、映像業者をリサーチし、絶対に失敗しない優良業者を探し出そうと思ったら、それはそれで結構手間と時間がかかりますし。式場としては、何か一つでもアイテムが持ち込まれることは避けたいという事情もあると思います。しかし、本当にそんなに単純なことなのでしょうか。会場も時間と手間をかけて探した業者を自信を持ってオススメしていますし、そのような提携業者の皆さんが阿吽の呼吸で力を合わせ作った結婚式の方が、結婚式トータルとしてはお客様に喜ばれるということを会場側も訴えたいのではないか、と私たちは思っています。
少々話が飛躍した内容になりましたが「式場のビデオはなぜあんなに価格が高いのでしょうか?」という質問にたしての解説は以上です。
傾向と持ち込みについて
スペシャル解説号の終わりに、最近増えている式場の傾向をご紹介いたします。
まだまだ首都圏が中心の動きとなってますが「持ち込み無料、持ち込み自由」をうたう会場が少しずつ増えています。
この記事でも、もしものケースとして「会場が決まったらあとはご自由に」という極端な例をあげましたが、実はこれは全くありえない話として取り上げたわけではありません。
実は最近、ある一定の制限(例:会場装花と料理は必ず会場のものから選定 等)を守れば、それ以外は持ち込み自由、持ち込み料も一切なし、というような持ち込み規制を無くす取り組みを行う会場が徐々に増えてきています。
そんなの嘘だと思う方は「アンダーズ 持ち込み無料」等でインターネット検索してみてください。ハイアットグループが運営するアンダーズ東京以外にも、T&Gグループが運営する大人気の式場TRUNK BY SHOTO GALLERYも持ち込み無料です。
みんなのウェディングにも持ち込み無料会場の特集ページがあります。興味のある方は一度ご覧ください。(※注:無料で持ち込めるものと持ち込めないものは、式場ごとに違いますので詳細は各会場へご確認ください。)
最後に誤解がないように補足しておきますが、会場側が投げやりになって「あとはお二人で頑張ってく手配してください」というスタンスではなく、二人のスタイルを尊重するために、持ち込みに制限はしませんし、一緒になって良い結婚式を作り上げましょうというスタンスですので、オススメの業者を教えてくれたり、手配を手伝っていただけたり、きちんとフォローしてくれますのでご安心ください。もちろん会場提携の業者も用意されていますので、まずはその業者のアイテムを見てみても良いと思います。
スペシャル解説号は以上です。
いかがでしたか?本号は映像アイテム全般に関してよくある質問の解説をしましたが、次は商品別のよくある質問解説編をお届けしたいと思います。お楽しみに♪
ブライダルムービー関連解説バックナンバー
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1.エンディングムービーが人気の理由
エンディングムービーは今や最も人気のある映像演出です。リクルートのブライダルマーケットの調査・研究機関である「ブライダル総研」の調査によると、映像を使った余興や演出を行った人のうち、72.8%がエンディング(披露宴の最後/お開き)で映像を上映しています。
映像を使った余興や演出の実施場面(映像を使った余興や演出を行った人/複数回答)
オープニング:47.1%
中座・お色直しの間:65.3%
エンディング(披露宴の最後/お開き):72.8%
ゼクシィ結婚トレンド調査 2015 報告書より
http://bridal-souken.net/souken/research.htm
このように多くのカップルがエンディングで映像演出を行っていますが、確かにエンディングムービーを上映することはメリットが多く、とても良い選択に思えます。
まず、エンディングムービーを上映することによって最後を締めることができますし、メッセージなどを表示すれば、当日十分なご挨拶ができなかった方々にも改めて気持ちを伝えることができます。また、「撮って出しエンドロール」で感動的な映像が流れたら、みなさんに「いい結婚式だったなぁ」と思っていただけることでしょう。
あと、あまり知られていないのですが、実はエンディングムービーの上映時間を利用してお二人とご両親がお見送りの準備を整えることができる、というメリットがあるんです。もしエンディングムービーの上映がなかったら、お見送りの準備ができるまでの間、ゲストの方々に”ただ待つだけ”の待ち時間が出来てしまいます。しかし、上映中の時間を準備時間として利用することによって、その後の待ち時間を無くし、スムーズにお見送りに移ることができるようになります。少しの時間とはいえ、ゲストの方々にストレスを感じさせないような心遣いができるなんて素敵ですよね。
まさに「終わりよければすべてよし」を叶える演出アイテム、だから人気があるということなんでしょう。
2.エンディングムービーの種類
そんないいことづくめのエンディングムービーですが、内容的には基本次の2つのパターンがあります。
1.写真を使ったエンドロール|写真とともに、列席者の名前や感謝のメッセージを流すタイプ
2.撮って出しのエンドロール|当日の挙式・披露宴の様子を撮った映像を編集して上映するタイプ
つまり、写真を使うか、でなければ撮って出しかという2択がほとんどです。
写真の場合は、お名前など文字要素は必須ですが、「撮って出し」の場合は最近では文字を出さないものも増えています。
では、ついでなのでそれぞれの長所・短所も見てみましょう。
■写真を使ったエンドロール
長所
・リーズナブル
・手作りも可能
短所
・プロフィールムービーと内容や写真を分けないといけないのが難しい
・ゲストとの写真を使用することが多いが、均等に紹介するのは難しく、写真選びに気を遣う
■撮って出しのエンドロール
長所
・当日の映像はゲストみんなが当事者で楽しめる
・当日納品の場合も多く、挙式当日から自分たちの映像が楽しめる
短所
・手作りできない
・料金がお高め
このように、手作りするなら必然的に写真を使ったものになりますが、業者に依頼するとなるとやはり「撮って出しエンドロール」が断然人気です。でも「撮って出し」の場合、式場で頼むと15万円前後というのもザラなので、その段階で諦める方も多いようですね。私たちココロスイッチでも「なんとか叶えたい!」という方々からたくさんご相談をいただきます。
最終的に「撮って出しエンドロールをやろう!」となった場合は業者を選ぶことになるのですが、では次に、業者を選定する際の注意点をお話しさせていただきます。
3.「撮って出し」を頼むべき業者の見分け方
大人気の「撮って出しエンドロール」ですが、実は7~8年ほど前までは今よりもっとスペシャル感のある映像演出でした。上映すると会場の皆さんが一様に驚き、盛り上がり、涙するような映像だったのです(本当にどこでもそうでした!)。
その要因は「さっき行われていた挙式の様子がもう流れている!」という驚きの要素が圧倒的に大きかったこと、さらには、それがまるでプロモーションビデオのように演出的に編集されていることへの驚き、またスクリーンに自分の名前が流れるという楽しみなど、実は今振り返ればいずれも初めての映像体験からもたらされる「サプライズ感=スペシャル感」要素が大きかったように思います。
さらにはその特別感は制作側にとっても同じでした。
「撮って出しエンドロール」の制作には今よりもある意味特殊な技術と多くの経験が必要でしたし、何より職人的な編集スピードが求められる特別なものでした。ましてや上映すると前述のようにゲストの皆さんからの大きな反応がありましたので、式場さんや商品を提供するビデオ業者もますます特殊スキル向上や、編集スピードアップに躍起になっていきました。
ある意味、そういう時代だったので、経験がありスキルを持った業者はまだ見分けやすかったと思います。そもそも業者の数も限られていましたし、サンプル映像を見ればなんとなくクオリティの差も判別できました。また、業者ごとの作風のようなものもある程度は見分けられたように思います。
しかし、この数年であっという間に「撮って出しエンドロール」も波及し、すっかり定番の演出になりました。要因としては編集するパソコンの高速化や経験者の増加、また、テンプレートとなるような映像がたくさん出回り、模倣しやすくなったことなどでしょうか。
今では、「撮って出しエンドロール」は人気通り、当然の映像演出でスペシャルなものではなくなったと思います。では、そんな特別なものではなくなった「撮って出しエンドロール」ですが、ならばどこに頼んでも同じようなものになるのでしょうか。
実はこれだけははっきり断言できますが、やはりそれは業者によって違ってきます。
もう少し正確に言うと、これまでにその業者が結婚式の映像、そして「撮って出しエンドロール」にどのように取り組んできたか、そしてその文脈に沿った経験と思いがスタッフに受け継がれて、今のエンドロールに表現できているかの違いになるかと思います。あっさり言うと「どのくらい経験がある?」ということでしょうか。
「撮って出しエンドロール」は文字通り、その時その時の一瞬を撮影し切り取って編集します。つまり一瞬のセンスが大事なのですが、そのセンスは絵的なものより思いを切り取るセンスとでもいうべきものが大事になります。ただそれはやはり実際の結婚式を経験してこそ身につくものですし、思いに共鳴できる感受性も大切です。そういう”思い”を重視し大切にする文化があり、ベテラン、若手スタッフ問わず共有できている業者であれば、まず間違いないでしょう。
そんな業者かどうか見分けるのは、もうこれは直感以外は方法はないかもしれません。まずはその会社のスタッフとコミュニケーションを取ってみて、お二人が気にいるかどうかを基準にしてみるのも良いかもしれませんね。
4.これだけは確認した方が良い!?エンディングムービーあるある
とんでもなく前置きが長くなりましたが、いよいよ本題です(ふぅ)。
さぁ業者も決まったし、あとは当日任せるだけ!基本はそうなんですが、実はさらにいい映像を撮ってもらうために意識した方が良いこと、業者に伝えた方が良いことがありますので、それをこれから”あるある”的にお話しします。
さらに1ランクUPな映像にするための撮って出しエンドロールあるある
|その1|メイクルームが散らかっている!
撮って出しエンドロールではメイクルームの撮影を行う場合があります。ここでは挙式前の緊張感ある表情を撮ることができますし、フォトライクでとても綺麗な映像を撮れることが期待できます。しかし、せっかく綺麗なポージングでも、背景にペットボトルやコンビニ袋が写っていたり、散らかっていたりしたら少し興ざめですよね。
もちろんカメラマンも気をつけるべきなのですが、メイクルーム撮影がある場合は、私物をあまり散らかさないように気をつけたほうがベターです。撮影時、念の為カメラマンに気をつけてもらうよう言ってみるのもいいかもしれません。
|その2|挙式本番、歩くのが早い!
特にご新郎に多いのですが、緊張や照れもあって足早に入場されることがよくあります。早く歩くのが決して悪いわけではないですし、間違いでもありません。しかし映像的にはゆっくり歩く意識のほうが良いものが撮れるでしょう。
何よりそのほうが堂々と見えますしね!
|その3|お子様ゲストの映像が多くなりがち!
お子様のゲストはとても絵になるので、カメラマンは何かと狙ってくるでしょう。編集者も映像に入れたがります。ただし、お子様のゲストが多い場合は要注意です。
エンドロールを見たら「お子様が多い!」という印象の場合もありますので、「それより大人のゲスト」という場合には前もってカメラマンに伝えておく方が良いでしょう。
|その4|下からのアングルに注意!
カメラマンはなるべくゲストの邪魔にならないよう、また進行の妨げにならないよう、極力目立たないように行動しています。
するとどうしてもしゃがんだ姿勢で撮るシーンが出てくるのですが、ほとんどのご新婦様はあまり下から撮られたくはないのでしょうか。
もしそれを避けたいのであれば、やはり前もって伝えておく方が良いでしょう。
|その5|エンドロールの曲が合っていない!
まず、エンドロールの曲は短すぎても長すぎてもいけません。少なくとも4分半以上、長くても5分半までがベストでしょうか。
また、誰も知らないようなマニアックな曲や激しすぎる曲(ハードロックやメタルとか)は避けた方が良いでしょう。もし不安があれば前もってプランナーさんや業者さんに相談した方が良いでしょう。
|その6|ゲストの名前とメッセージが多すぎてわかりづらい!
エンドロールでゲストのお名前とメッセージを流す場合がありますが、例えばゲストの方が100名を超えるような場合や、一人づつにメッセージを入れたい場合は要注意です。やはり文字は多くなればなるほど読みづらくなりますし、映像も見づらくなってしまいます。どうしてもメッセージを入れたい場合はグループごとにする、また、ゲストの人数が多い場合はメッセージは入れないなどの妥協は必要です。そうしないとかえって「伝えたいのに伝わらない」という状態になる可能性があります。ここは素直に業者さんのアドバイスに従った方がうまくいくかと思います。
尚、こう言ったことを回避するためにも、ココロスイッチではあえてゲストのお名前を上映しないのを基本設定にしています。実際以前よりそういったケースは増えてきていましたし、ゲストにも新鮮に映るようです。そして何より最後までじっくりご覧いただけるのでオススメです!
5. 最後は任せるのが一番?
いかがでしたか?
今回は撮って出しエンドロールのあるあるを中心にお話ししてきました。気になることがあればぜひ担当さんにご相談いただき、満足いくエンドロールを残しましょうね。
ただ、ここまでいろいろ相談すべき事項をお伝えはしましたが、実はあまり要望を言い過ぎるのも良くないのです。特にいい業者さん、スタッフならば尚更、自由に撮ってもらい編集してもらう余地を残しておきましょう。
彼らにクリエイティビティを発揮してもらった方が、ほとんどの場合もっと良くなるはずですから。
エンドロールに関連する記事はこちら
|結婚式|スタイル別!結婚式でおすすめのエンドロールBGM特集
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今回は、撮って出しエンドロールのBGM選びあるあるをご紹介します!
今回のあるある記事はゲストの体験談をもとに作成しましたが、最初からBGMあるあるをまとめようと考えていたわけではなく、ゲスト目線で印象にのこるエンドロールは何か?と尋ねたところ、以外にも曲に関する感想が多かったため、別枠であるあるをまとめました。
当然、ゲストの動画がいっぱい入っていた良かった、自分たちが映ってテンションが上がった、新婦のドレスショットがとっても綺麗だった、というような撮影や編集面に対する感想もありましたが、第一印象に「曲選び」が影響するということを強く感じたので、ぜひ今回のあるあるをご覧ください!
ゲストにエンドロールを見て印象に残った事は?の質問に対する回答をまとめると、下記の3つがエンドロールBGMあるあるとして多い体験談になりました。
1.何度も聞いた定番曲
2.お開きのシーンに合わない曲
3.聞きなれない個性的な曲
|1.何度も聞いた定番曲
皆さんもご友人の結婚式に出席した立場になって、思い返してみてください。
「あ、この曲、この前結婚式した◯◯ちゃんのエンドロールでも使われてたね・・・」
「2年前に結婚した後輩の◯◯の結婚式もこの曲でエンドロール流れてたね・・・」
「さっき式場内の別の披露宴会場の前を通り過ぎた時、同じ曲が流れてたような・・・」
と感じた経験はありませんか?
ラブソングの名作は当然エンドロールの楽曲として選ばれることが多くなります。
福山雅治さんの「家族になろうよ」、中島みゆきさんの「糸」(Bank Bandさんのカバーを含む)、Mr.Childrenさんの「365日」、JUJUさんの「やさしさで溢れるように」といった邦楽曲はリリースされてから、数年たっても人気が衰えず、今でも人気のエンドロールソングになっています。
このような名作は、もちろん素晴らしい曲であり、結婚式のフィナーレにもぴったりなBGMなのでおすすめ致しますが、人気すぎるために、他の方も同じ曲を使う確率が非常に高くなります。友人や職場の同僚の結婚式とエンドロールの曲が被ってしまうことは特別失礼なことではありませんし、結婚するお二人にとってお気に入りの音楽であったり、思い出の深い楽曲をエンドロールに挿入する方が私も素敵だとは思います。しかし、ゲストの体験談によると、過去に何度も同じ曲のエンドロールを見た経験があると、新鮮さに欠ける印象になってしまうようです。
名曲中の名曲を選ぶ時には、この点を一度考えてみてから選曲すると良いと思います。
定番曲あるある番外編
2006年の冬季オリンピック、女子フィジュアスケートで金メダルを受賞した荒川静香さんが演技で採用した曲「You raise me up」は、トリノオリンピック直後のウェディングシーンでも一気に人気のBGMになりました。エンドロール曲としても多くのカップルが「荒川静香さんのあの曲!」と希望されることが大変多かったそうです。(※こちらはゲスト体験談ではなく、当店のスタッフに対するヒアリング結果です)
洋楽の場合は邦楽と違い、瞬間的に大人気となる曲が時々でてきます。You raise me upも今では時々選ばれるぐらいの人気に落ち着いていますが、教会式等で聖歌隊がYou raise me upを生声合唱することがあり、聞いていると清らかな気持ちさせてくれる素敵な曲だな〜と思います。
|2.お開きのシーンに合わない曲
次は披露宴のフィナーレに合わない曲についてです。これついても、基本的には花嫁と花婿が好きな音楽や思い出の曲を、単純に選んでしまったために起こりやすいミスマッチあるあるです。
選曲次第でゲストは「さっきまでの雰囲気ぶち壊し・・・」「なんでこの曲選んじゃったの?」「きっと二人が好きな曲なのだろうけど、合わないよね。」と感じていることがあるようです。
まず お開きのシーンに合わない の“合わない”が何を意味しているかと言いますと、エンドロールが流れる直前までの会場内の雰囲気に対して、極端に明るすぎるか、反対に暗すぎる場合に“合わない”となります。
お二人は、自分たちが主役となるのは初めてだと思いますが、ゲストで出席した時のことを思い出してみてください。結婚式の終盤は、
新婦の手紙
↓
両親へ花束贈呈
↓
両家代表謝辞
↓
新郎謝辞
↓
司会よりお開きアナウンス(新郎新婦退場)
↓
エンドロール上映
↓
来賓退場
という流れになります。
基本的にエンドロールは、お開きの後で上映されます。お開きのアナウンスが入る前のイベントを今一度振り返ってみると、新婦手紙、両親へ花束、謝辞と披露宴のクライマックス的イベントが間髪なしで進行します。花嫁や花婿、またご家族のキャラクターによりますが、極端にバカ笑いする内容になったり、悲しくしくしくとなる雰囲気にはなりません。新婦手紙で両親への感謝から始まり、二人の門出の祝福、両家から出席頂いた皆様へのご挨拶という内容の進行になりますので、会場内の誰にとっても祝福ムードになります。
普段はクールで毅然としている新郎でも、ご両親への挨拶で感極まって涙されることもあります。新婦を送り出すお父様が、涙一つ流さずキリっと立ち振る舞う姿が反対に感動を呼ぶこともあります。もちろん気さくで、和気藹々としたフィナーレになるカップルもいますが、それでも下品でゲラゲラと大笑いするような雰囲気ではなく、穏やで仲むつまじい雰囲気になります。
エンドロールはその様な雰囲気の中で、その日最後のパーティー演出として実施されることになります。上映前の雰囲気を壊さないような選曲を心がけましょう。アニメソングのような極端に陽気な曲は控えた方が良いでしょう。メタルやテクノのような場違いになると予想される曲も控えた方が良いでしょう。クライマックスがどんな雰囲気になるのか想像がつかないこともあります。そんな時は、一番安心なバラード調の楽曲を選びましょう。
また、歌詞内容を含め、哀愁のあるメロディと情緒的なボーカルが特徴的な音楽(エモーショナル系ともいわれる)は、披露宴会場で流れたときに自宅や外出先でイヤホンごしに聴くときよりも、更に暗い印象になる事があります。映画を映画館で見るのと、自宅のTVでみるのと感覚的には同じです。披露宴会場等で映像を上映する際は基本的に会場証明が落とされます。自宅の部屋より数十倍も広い場所で、かつ暗い状況の中で流される曲というのは楽曲の持っている音色が更に高まると思っていただいたほうが良いので、哀愁のある歌を選曲するときは、広くて暗い場所で流れる事を一度イメージしてみると良いと思います。
合わない曲あるある番外編
バラードかポップスかというような曲調は別にして、下記のような場合も、締まりの悪い映像になることがありますので、選曲の際に合わせて確認してみてください。(※下記はゲストの体験談ではなく、当社のエンドロールを作成する技術スタッフからのヒアリング結果によるものです)
・曲の最後が長めのフェードアウトで終わるような曲(歌声フェードアウトは特に注意)
・歌声がなく、演奏のみの曲(いわゆるInstrumental曲)
・抑揚がなく単調、サビやエンディングが全く盛り上がらない曲
淡々として落ち着いたバラードも悪くはありませんが、私もサビやエンディングがしっかり盛り上がる曲調のエンドロールの方が、一日をしっかり締めくくってくれるように感じます!(これは好みかもしれません)そういった視点では、ミスチルさんの365日やJUJUさんのやさしさで溢れるようにはベストですね。
|3.聞きなれない個性的な曲
最後のあるあるは、ゲストが初めて聞くような、個性的な曲を選曲した場合です。
結婚式に来る方は、気心知れた友人だけでなく、会社の先輩や上司の方、取引先の方、場合によっては著名な方や恩師といったように出席いただく方の年齢や思考性が様々になります。そのような場で、二人の個性を象徴するような楽曲でエンドロールを上映することが100%反対ではありませんが、ゲストの体験談によると「BGMが個性的すぎて、映像に集中できなかった」曲ばかりに意識がいってしまった」「あの曲はなんだったんだ・・・」という意見を少なからず耳にしました。
もちろん楽曲にもよるとは思いますが、大前提として結婚式の動画にその曲を合わせた時にしっくりこないような曲は、お二人が好きな曲であっても控えるべきでしょう。老若男女すべての方に違和感のない曲を選ぶのは難しいとは思います。だからと言って、名曲中の名曲は誰かと被ってしまう結果にもなりますし、その曲が二人にとってまったく親近感のない曲であれば、良いエンドロールとは言えないかもしれません。
ここでいうゲストが「聞きなれない個性的な曲」を体験談であげたのは、ひとつ前に取り上げたミスマッチなBGM、メタルやテクノミュージックにも通じるところがあるとおもいます。やはり、大事なのは、それまでの流れや上映の場面にマッチする、適切な音楽を選ぶということだと思います。
先ほどまでハートフルで感動的なパーティーが行われていた会場で、新郎新婦の主役が退場した後にドスのきいたラップ音楽や、テンションマックスのハウスミュージックが流れたら、映像に意識がいかないのは当然だと思います。(余興や二次会等で上映するビデオならありかもしれません!)
個性的な曲番外編
最後の番外編です。個性的な曲というより個性的なエンドロールの演出と言った方が正しいかもしれません。
・新郎のカラオケ熱唱と同時にエンドロール再生(FUNKY MONKEY BABYS – 大切)
・新郎とご友人が生演奏しエンドロール再生(Mr.Children – GIFT)
・新婦のご友人が琴で生演奏しエンドロール再生(曲名不明)
体験談を語っていただいたゲストの方の話ですと、いずれも最後は拍手喝采だったようです。新婦ご友人の琴演奏は曲名が不明でしたが、おそらく皆さんにも馴染みがある曲を琴で演奏されたと思います。
個性的な演出方法ではありますが、選曲自体ははやりどなたにもわかりやすい曲であることが会場の雰囲気をより一層感動的にさせるのだと思います。
エンドロールのBGM選びあるあるはいかがでしたか?
「エンドロールと定番曲、合わない曲、個性的な曲」の例えを「アニメキャラクターと声優」に置き換えると、もう少しイメージしやすいと思います。
例えばアニメ映画のTVCMで「メインキャラクターの声優は数々のドラマや映画に出演した俳優の◯◯」と宣伝が流れて、いざ映画を見たときに、その俳優の顔や声ばかりが気になって、映画そのものに集中できなかった事はありませんか?
その気になる理由もエンドロールと曲の関係性と同じだと思います。有名で人気な俳優はドラマや映画にたくさん出ていて、そのイメージが強く残っているので、いざ声優としてキャスティングされた映画を見ているとどうしてもその役者が出演したドラマのシーンや表情ばかりが浮かんできたりします。
そして、キャラクターと俳優の声がマッチしていればそのうち慣れてきますが、万が一ミスマッチなときは違和感を抱えたまま映画を最後まで見続ける事になります。
ある映画監督さんはアニメの声優には人気の俳優や女優は絶対に起用しないほうが良いと断言していて、その理由ははやり、その俳優や女優の過去作品や生の人物像をどうしても連想してしまうからだとおっしゃってました。アニメのストーリーやキャラクターよりも声優へ意識がいってしまっては作品が台無しという事だとおもいます。
私はエンドロールも同じだと思います。主役は花嫁と花婿さんですが、映像に映るのはご家族やゲストの皆様、そして背景となる結婚式場や披露宴会場、ウェディングの進行内容、それらすべてが特別な1日を作る世界観になるので、その世界観を壊さないエンディングの選曲が大事だと思います。
アニメの映画監督がただファンというだけで不用意に声優を決めているのだとしたら、そのアニメ映画全体の世界観を全く無視していますし、アニメを見る人の事も全く考えてない事になりまね。
ウェディングパーティーの最後を飾るエンドロールの曲選び次第で、その日1日の印象が決まると言っても過言ではないかもしれません。
結婚式が多くなる季節になりました。もうすぐ当日を迎えるという花婿さん、花嫁さん、二人で楽しく選曲してください!
エンドロールに関連する記事はこちら
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プロフィールムービーといえば結婚式の定番演出。最近ではPCを使って自分たちで手作りする方も増えています。
リクルートの結婚情報誌「ゼクシィ」によると、自分たちで映像演出(オープニングやエンディングなども含め)を行ったカップルのうち、なんと62.5%がいずれかの映像を手作りしたとのアンケート結果も出ています。
挙式、披露宴・披露パーティでの映像を使った余興や演出の実施状況
「自分たちが行った」72.5%
映像を使った余興や演出の依頼先(映像演出を自分たちで行った人)
「手作りした」62.5%
ゼクシィ結婚トレンド調査 2015 報告書より
http://bridal-souken.net/souken/research.htm
結構みなさん、頑張って手作りされているようですね。プロフィールムービーなど、お写真を中心に構成されているムービーは、実際の所、頑張れば案外出来てしまうものだと思います(断言はできませんが・・・)。
また、新郎新婦やご友人が手作りされたムービーは、やはり何とも言えない温かみが出ますので、それだけで感動するものが多く見受けられます。
ムービー会社の私がこういうことを言うと元も子もないのですが、もし、時間と余裕があるなら手作りにもチェレンジして欲しいなと。そんな風に思ったりもするわけです。はい。
というわけで今回は、手作りを失敗しないためのプロフィールムービーあるある(失敗編)をご紹介します!!
失敗のパターンを事前に回避して、ぜひゲストの方々に喜んでいただけるムービーを作ってください。
私たちがこれまで実際に現場で見たり、ご相談を受けた中で見てきた失敗パターンは大きく分けて次の2つになります。
1.内容的な失敗
2.技術的な失敗
では、さっそく各パターンごとの失敗あるあるをご紹介しましょう。
■内容的な失敗あるある
|その1|映像が長すぎる
長すぎることがイコール失敗ではないのですが、ゲストの方々が飽きてしまい、きちんとご覧になってないケースが多々あります。せっかくの手作りなのでちゃんと最後まで見て欲しいですよね。
自分たちのこと、相手のことを知ってもらいたい、ゲストの人たちの写真をたくさん紹介したい、そんな思いは手作りをすると余計に強くなってしまうものです。
それで、作っているうちにどんどん長くなってしまい、出来上がったら10分を超えるものになったというケースもしばしば。
”YAHOO知恵袋「結婚式の生い立ちムービー、10分って長すぎですか?」
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1060428765
結論から言うと、プロフィールムービーは5分から長くても8分程度までが無難です。逆にそれ以上だと、その長さに堪えうるだけのクオリティが必要になってきます。自信のない場合は、なおさらタイトに仕上げる意識が必要でしょう。
また、プロフィールムービーの上映は、お二人が中座中に行われるのがほとんどですが、進行が小休止するタイミングでもあり、ゲストの方々がリラックスする場面でもあります。
そんな時に会場内が暗いまま、映像とBGMが大きな音で流れている状況が10分も続くとどうでしょう。ゲストの方々にリラックスする時間、ゆっくりお食事を楽しむ時間を持ってもらうためにも、なるべく長いムービーは避けるべきでしょう。
|その2|自撮りの2ショット写真が多い
自撮りで撮った2ショットのアップ写真。よく見かけるこんな写真もプロフィールムービーでは要注意です。
みなさんもご存知の通り、自撮り写真はどうしても似た構図になりがちです。似た構図、しかも2人メインの写真が続くと見ている側はちょっと飽きてしまいますよね。また、自撮り写真は背景が少ないので、撮影時のシチュエーションが伝わりにくくなります。
そこで気をつけて欲しいのが、写真につけるコメントです。
極端な例ですが、例えば「富士山に行きました!」というコメントが付いているのに、「富士山」が全く映っていなかったらどうでしょう。「えー!?」ってなりませんか?
もしかしたらそれはそれで面白いかもしれませんが、狙ってやるにはちょっとチャレンジングですよね。
2ショット自撮り写真の場合、「富士山」はともかくとしても周辺の状況が分からなければ、コメントに注意するか、場合によっては2ショットにこだわらず、1ショットずつの写真にするか、全く別の写真に変更することも検討しましょう。
やはり「富士山に行きました!」というからには「富士山」が入っていて欲しいですし、「思い出の場所でプロポーズ♡」ならば「思い出の場所」がどんな場所か、写真に写っていて欲しいですよね。
写真とコメントの問題は、何も2ショットに限った話ではないのですが、自撮りの写真が多くなりがちな2ショット部分は、特に上記のような注意が必要になりますので気をつけましょう。
|その3|内輪ネタ、下ネタ
手作りのムービーは夜中に作業するケースも多いかと思います。深夜に画面をじっと見ながら作業していると、変なテンションになったり判断力が鈍ってくる場合もあります。
そんな時は要注意。思いつきで変な写真を入れたり、勢いで仲間内のギャグを入れたりしてはいけません!
必ず翌日以降、平常心で見返すことを忘れずにしましょう。
また、内輪で盛り上がるために撮ったような恥ずかしい写真などを、友人に無断で使うと、後々のトラブルにもなりかねません。
内輪ネタは避ける、ゲストが嫌がるかもしれない写真やコメントも避ける、何より下ネタは「禁じ手」と心得て取り組みましょう。
笑いを取ることよりも、友人から親戚まで、みんなが楽しめるということを目標にしてみる方が良いかもしれませんね。
以上、内容的な失敗あるあるでした。
次は技術的な失敗あるあるです。
■技術的な失敗あるある
その1|文字や写真が画面から切れている
手作りで最も多く見られるのが、この失敗ではないでしょうか。
作業時、パソコンの画面上では最後まで読めていた文字が、会場で上映したら端が切れていて読めないということがよくあります(本当によく見かけます)。これは実は映像制作を行う上でのルールを守れば回避できます。
プロジェクターやTVで上映する場合、映像の上下左右の端が切れて表示されることがあります。
これは「オーバースキャン」という状態で、機器によって映像の周辺部を表示しないように設定されていて起こる現象です。さらには、最近のハイビジョン液晶テレビよりも、会場設置のプロジェクターの方がこの「オーバースキャン」が起こる可能性は高いようですので、自宅で見た時はOKだったけど、会場で上映したら端が切れるということも起こりえます。
映像制作上は、この「オーバースキャン」をあらかじめ見越し、端が切れても大丈夫な範囲内で映像を作成することがルールとなっています。
この大丈夫な範囲のことを「セーフゾーン」と呼びます。「セーフゾーン」は一般的には、動くものは画面の90%内、テロップ、タイトルなどの文字は画面の80%内に収めるようになっていて、それぞれ「アクションセーフ」「タイトルセーフ」と呼ばれています。
特にプロフィールビデオでは写真、テロップがきちんと見えるように「タイトルセーフ」を意識して作成すると間違いないのではないでしょうか。
そして、なるべく早めに完成させて、必ず本番前に会場のプロジェクターで上映確認をしてもらうことを忘れずに!
上映確認については会場のプランナーさんに前もって相談しておきましょうね。
|その2|文字が早くて読めない
日本人が読める文字数は、一説には1秒で4文字といわれています(実際はもっと認識できるという話もあります)。
これだと例えば文章が20文字の場合、20文字÷4文字で、読むのに5秒間はかかるという計算になります。
少し丁寧すぎる感じもしますが、大体このルールで作成すれば間違いないかもしれません。
また、文章が出ている間はあわせて写真も表示されていますので、文章が長くなればなるほどその写真も表示時間を伸ばさなくてはいけなくなります。ただし、そのために1枚ごとの表示時間が長くなると、今度は映像のテンポが悪くなることがありますので要注意です。
ここまでの事を考慮すると、1枚の写真に対して文字は20文字程度、表示時間は5秒ほどというのが作成時の目安になるかもしれませんね。また、もっとたくさんのお写真を見せたいときなど、この文字数と表示時間の関係を逆算に利用して作成の目安にもできます。
例えば100枚の写真を5分程度のムービーに収めるには、300秒(=5分・ムービーの長さ)÷100枚(写真枚数)=3秒ということで1枚あたり3秒程度でテンポよく表示しなくてはいけません。そこにテロップもつけるとなると(1枚)3秒×4文字(1秒あたり)=12文字ということで1枚の写真に対して12文字程度のテロップが妥当となります。
実際には写真と写真の繋ぎ部分の”のりしろ”や、ムービーの始めと終わりの挨拶・メッセージなどの部分も必要ですので、上記のような計算で全てうまくいくわけでもありません。あくまで取り掛かりの目安として考えましょう。そして、最後には調整をすることを前提に作業に掛かるべきでしょう。
最後におまけとして、一番多いあるあるをご紹介します。
それは、「挙式は数日後なのにまだ終わらない!」「やろうと思っていたけど今からじゃ間に合わない!」といった失敗です。実際、このようなご相談は頻繁に受けますが、これを回避するには「計画を立てる」ことしかありません!
では、早速プロフィールムービー制作に必要な工程を考えてみましょう。
(事前準備)
・構成を考える
・写真を収集
・文章を考える
・BGMを決める
・写真をスキャン
(編集)
・編集作業と調整作業
・オーサリング
・DVD焼き付け
まずはこのうちの「事前準備」を十分に意識してください。ひょっとしたらこの段階が一番大変かもしれません。一人暮らしの方は写真を実家に取りに行ったり、送ってもらう時間も必要ですし、それを選別するのも時間がかかります。
準備期間は状況にもよりますが、通常2~3週間は見ておいたほうが良いでしょう。
準備ができたらいよいよ編集です。しっかりした準備ができていれば、ソフトに慣れている方なら丸1日程度の作業で一旦は完成するかもしれません。あとは調整時間にあてると良いでしょう。
ただし、初心者の方で休日だけの作業ならば1か月以上は見てもいいかもしれません。さらに準備も含めると、3か月前から始めても早すぎることはないでしょう。
いかがでしたか。
プロフィールムービーの失敗というのは、結局、当日ゲストに楽しんでもらえなかったということに尽きるのですが、それは、見づらかったり、内容が理解できなかったりといったことで損をしているケースもあります。
逆に言えば、見やすくてわかり易くまとまっていれば、それだけでも失敗は避けられるということです。
失敗あるあるを回避して、ぜひ楽しいプロフィールムービーを作ってみてください。
あと、くどいようですが、会場での事前の上映確認は必ず行ってくださいね!
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