【プレ花嫁必見】スマホの無料アプリでオープニングとプロフィールムービーの手作りに挑戦|第三部|
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結婚式向けオープニング手作り企画の最終章となる第三部では、いよいよスマホアプリを使った具体的な映像制作手順の説明に入ります!
1.手順確認とアプリの役割分担
第二部で記載した「作業手順」をおさらいしてみましょう。
作業手順
♯1 [パーツ集め]写真を集める。写真をスキャンしスマホに読み込む。
♯2 [設計書作り]曲を選ぶ。曲のメロディーに沿って、写真の順番、テロップの内容、時間の割り振りを決める。
♯3 [パーツ加工」写真の補正加工をする。フォトコラージュをする。デザイン文字を入れる。
♯4 [動画の編集]素材並べと時間調整、アニメーション付け、テロップ入れをする。
♯5 [動画書出し]完成した動画を書き出す。
♯6 [上映の準備]DVD化する。SNSにアップロードする。
第二部では、上記の手順の「#️2 設計書作り」まで進めました。
第三部からは♯3〜♯5の工程をSnapseed、MOLDIV、Phonto、FilmStoryの4アプリを使って作業していきます。
それぞれのアプリは工程毎に使い分けをし、下記の順番で作業します。
アプリの役割分担
[♯3 パーツ加工]
♯3.1 Snapseed → 写真補正
♯3.2 MOLDIV → フォトコラージュ
♯3.3 Phonto → デザイン文字の挿入
[♯4 動画編集]
♯4.1 FilmStory → 画像並べ、画像アニメーション、字幕文字の挿入、BGM挿入
[♯5 動画書出し]
♯5.1 FilmStory → 完成動画の書き出し
なぜ4つもアプリを使う必要があるのだろう…?と疑問に持つ方がいらっしゃると思いますので、それぞれの操作説明に入る前に、各スマートフォンアプリの特性や使い分けのポイントを簡単に説明します。
2.アプリの使い分け
使い分ける理由を端的に説明しますと、4つのアプリはそれぞれ得意な加工や、専門とする処理が違うため、作業工程毎に最適なアプリを使い分けています。
一番分かりやすい違いですと、FilmStoryでは動画を作成することができますが、それ以外のアプリでは動画を作成することはできません。
しかし、写真補正や加工の作業は、4つのアプリ全てで行うことができます。ではなぜ、写真補正にわざわざSnapseedを取り入れたかは、このあと説明いたします。
アプリの使い分けについては第一部の結論としても取り上げたことですが、どこまでこだわるかによって、極論FilmStoryのみでも動画を作ることはできますし、こだわりどころによって、もう1つ、2つ別のアプリを組み合わせてもらっても良いです。
どのようなこだわりの時に、どのアプリを使うべきかはこの次にアプリ毎の特性を解説しますので、ご自身のこだわりどころにマッチしたアプリをお使いください。
3.各アプリの特徴
写真補正[Snapseed]
Google社からリリースされているSnapseedの一番の特徴は、一度加工した編集データを後からもう一度編集できるところです。
「え、そんなこと?おしゃれな写真加工ができるからとかじゃなくて?」と思われるかもしれませんが、第一部の結論でも度々触れていますが、スマホでの長時間作業や反復作業は多ければ多いほどきつい作業になってきます。
実験企画に取り組むにあたり、筆者が比較した写真補正アプリを先にご紹介しますと、Rookie Cam、Latte camera、Lumieなどがあります。デコレーションや美肌などの加工機能でいえば、Snapseedより優れている面もあります。写真の加工や飾り、デコレーションにこだわりたいという方は、これらのアプリを使ってみても良いと思います。
今回筆者は、コラージュアプリを複数検証した結果、最終的にデザイン表現を重視してMOLDIVとPhontoに決定しました。しかしMOLDIVとPhontoは過去に作成した画像の編集データは残すことはできず、FilmStoryでの動画編集に入った後、いくつかコラージュ画像を修正したいと思っても、ゼロから作り直すことになるため、あえてMOLDIVやPhonto内での写真補正はしないという手段をとりました。
もし、使うアプリを減らすために、MOLDIVで画像レイアウトしながら写真補正をしていたり、Phontoで文字入れをしながら写真補正を行う判断をした場合は、コラージュを修正するたびに写真補正も繰り返し行うことになりますので、その点はご注意ください。
ちなみに、写真の加工具合をどこまでこだわるかにもよりますが、2つのコラージュアプリよりも写真補正専門のSnapseedの方が圧倒的に高機能で、細かい調整が可能です。
最後にもう1つだけ付け加えますと、この写真補正については普段使い慣れているフォト加工アプリがあればそちらを使われる方が良いと思います。動画編集に入ったあとで、もし修正したいとなった場合には都度一からやり直しになることを覚悟すれば、使い慣れていたり、補正具合が気に入っているアプリで作成した方が、不慣れなSnapseedを使うよりも気持ち良く作業が進められると思います。
フォトコラージュ[MOLDIV]
まず、そもそも次に説明する文字挿入アプリPhontoとなぜ2つも使ったのかということについてですが、MOLDIVはコラージュ画像を作成するのは得意だが、文字組みの機能は弱いことが一番の理由になります。一方Phontoは、文字組み機能は大変強力ですが、コラージュ画像を作成することが根本的にできません。今回筆者は文字まわりのデザインにこだわりたかったため、アプリを使い分けざるを得ませんでした。
MOLDIVはコラージュ画像作成に特化しているため、コラージュ画像を作るときには非常に高機能で、沢山のテンプレートも用意されています。また、詳しくは後ほど解説しますが、フルHDの画面比率である16:9の画面比率を正確に設定できる機能があるところも、筆者がMOLDIVを選んだポイントとなりました。
今回筆者がコラージュ画像制作で機能比較したアプリにInstaMagがありますが、InstaMagも非常におしゃれなコラージュ画像を作成することができますが、InstaMagは例えば3枚を挿入する必要があるコラージュのレイアウトテンプレートを選んだとして、必ず3枚の写真を設定しないと完成画像の保存ができない仕様になっています。しかしMOLDIVは、1枚だけ写真設置した画像でも保存ができるため、あとから文字を入れることを考慮して、あえて空きスペースのあるコラージュ画像を作成するときに、この仕組みがあるMOLDIVの方が筆者としては都合が良かったという面もあります。
デザイン文字の挿入[Phonto]
コラージュ画像制作でPhontoとMOLDIVを使い分けた理由は先ほど説明した通り、Phontoは文字間や行間の調整、カーソルによる位置移動、和文書体を含め多数のフォント収録というように、文字まわりのデザインにこだわりたい時に必須となる機能が充実しているため、筆者はコラージュ作業と文字入れ作業を別々のアプリで行いました。
Phontoで一番驚いたのは「スタイル」の「カーブ」という設定項目があり、カーブの数値を調整すると文章が弧を描いたようにできます。この機能は今回のムービー制作で一箇所しか使いませんでしたが、今っぽいおしゃれな文字レイアウトができるので、Phontoはとってもオススメです。
動画編集全般[FilmStory]
動画編集にFilmStoryを選んだ一番のポイントは、無料で30秒以上のフルHDムービー制作ができる機能を持っているところです。
ただし、無料で作成したムービーを保存できる回数には制限があり、無料保存は3回までです。(2016.6.2時点)
FilmStoryの無料版は本来30秒までのムービーしか保存できません。プロ版(プロ版 480円/2016.6.2時点)では、30秒以上のムービーを保存することが可能になることの他、アプリ名のクレジット(透かしロゴ)も消すことができます。
今回筆者は、動画編集アプリの選定する際、AnimotoとMagistoというアプリの無料版も試してみましが、Animotoは20個しか素材を挿入できませんし、そもそも無料では完成したムービーを端末に保存でないようです。Magistoの方も1分15秒までのムービーしか作成できません。これら2つのアプリにFilmStoryのような3回だけ機能制限が解除されるようなお試しチケットもありません。よって、結果的にFilmStoryにはなりましたが、操作性も他の2つのアプリと比べてもFilmStoryは良かったです。
ちなみに、おしゃれなエフェクト(視覚効果)やデザイン表現のムービーを作りたいと思えば、AnimotoやMagistoの方が開発元が海外ということもあり、おしゃれな仕上がりが期待できると思いますし、細かいな調整もできますので高性能で機能面は優れています。第一部で触れたような「映像面の細部への追求」をしたい方は、これらのアプリの方が向いていると思います。
ただし、上記のように素材枚数の制限を超えたり、尺の長いものを作成したいと思えば、AnimotoもMagistoもプロ版購入が必要となります。それぞれ月額と年額のプロ版プランがあります。詳しくは公式ページ等でご確認ください。また、Animotoの場合はモバイル版以外にもWeb版もあり、ウェブブラウザ上で映像編集ができるサービスもリリースしていますので、PCがある方はWeb版を検討されても良いと思います。
実は筆者はAnimotoとMagistoのプロ版の料金がそこそこ高かったので、これならiPhoneアプリのiMovieを600円で購入した方が良いのではないかと思い、久々にiPhoneのiMovieを触ってみたりもしました。正直なところ、AnimotoやMagisto、iMovieといった高性能のアプリを購入したとして、操作が複雑でスマホでやる気がしないというのが本音です。このような高性能なアプリを使うなら、むしろPC作業に切り替えないとまだまだスマホでの込み入った動画編集は厳しいなという印象でした。
もし今回の実験企画を読んでいただき、筆者と同じアプリで作成するという方に改めて、活用する機能をまとめますと、Snapseedのデータ再編集機能、MOLDIVの16:9画像作成機能、Phontoの充実した文字調整機能、FilmStoryのお試しチケット機能、この機能を駆使してムービー制作を行ってください!
4.写真補正の方法
Snapseedで写真補正を行う方法については、おそらく皆さんもInstagramやFacebook等でやり慣れている方も多いかと思いますし、簡単な解説にとどめさせていただきます。
こちらの画像がSnapseedの基本画面です。
まず、今回の実験企画で色補正、写真加工というようなワードを度々使っていますが、それらのワードの意味は基本的な色調整をすることであり、雰囲気をよりアップさせるためのフィルタやエフェクト加工をさしている訳ではありません。
特に昔の写真をスキャニングしたような場合は、写真自体が経年劣化で黄ばんでしまっていたり、スキャニングの影響で画像がぼんやり(輪郭が甘くなる)してしまったりすることがありますが、そのようなある種、問題を抱えた画像を適正な画像に補正することを「色補正」「写真加工」とこの実験企画では言っています。
3 ツール画面
まずは「3 ツール画面」の上部の「色補正ツール」を駆使して適正な写真画像を作成していきましょう。その上で、作成したいオープニングのイメージやテーマに沿った、個性的な雰囲気の写真画像作成をしていきましょう。
では、いくつか基本的な色補正ツールを使ってみたいと思います。筆者が色補正で基本的に使用する「ディテール」「画像調整」「切り抜き」の3つを解説したします。
4 ディテール調整
ディテール調整には、質感を強くする「ストラクチャ」と輪郭を強くする「シャープ」の項目があります。写真の状況によりますが、シャープを設定することで、少しぼやっとしてる写真の輪郭をシャキッと引き立たせることができます。ディテール調整は必ずする必要はなく、必要なものだけで良いです。
実際に操作すると分かりますが、ストラクチャでもシャキとはします。写真によってシャープで調整するか、ストラクチャで調整するかは変わってきますが、基本的にはまずシャープだけで調整し、それでもまだぼやっと、あまい感じがする時はストラクチャーを更に付け加えるという使い方が良いと思います。
どちらか一方で調整するにしても、両方使って調整する場合でも元々の写真画像のデータそのものが荒い(画素数が低い、画質ノイズがある)場合は、画像自体の荒さがより引き立つことにもなりますので、極端なディテール設定をした際はきちんとツール適用後の画像が荒々しくなってないかをご確認ください。
5 画像調整
他の補正アプリでもおなじみの調整項目がSnapseedでもずらりとならんでいます。写真に対して、適切な色補正をこの画像調整で行います。適正な写真補正等に詳しくないという方は、画面下のスティックアイコンのような「自動調整ボタン」をタップするだけで、自動的に補正する機能もありますので、試してみてください。
6 切り抜き
写真の縁の余分なところを切り取ったり、縦型の写真の一部から横向きの切り出し(トリミングといいます)たりする時に切り抜きツールを使います。注意点としては、余白を少し削るぐらいであれば問題ないと思いますが、トリミングで一部分を繰り出す時には、切り出し後の画像サイズが小さくなりますので、横方向のピクセル数が1500ピクセル以上残っているかをご確認ください。
色補正については以上ですが、例えば細かくピンポイントで顔のところだけ明るくしたい、写真の傷や肌のシワを補正したいというようなときは「部分調整」「シミ除去」「ブラシ」等のツールを使って細部の補正をすることも可能です。ただし、大きな傷や根本的に暗すぎたり、明るすぎたりする箇所は補正しきれないこともあります。まずは基本となる画像調整ツールを含め、いろいろなツールを試してみてください。
次に、参考までに一つだけ雰囲気をアップするためのフィルタ処理と、補正画像の保存方法、そして保存した画像の再編集の方法を解説します。
7 フィルタ処理
雰囲気をアップさせるためのフィルタもSnapseedは充実しています。今回は参考例として1つだけ紹介します。ふわっと華やかな印象にする「グラマーグローフィルタ」の設定画面ですが、基本的にはどのフィルタも画面下部にテンプレートが用意されていますので、そのテンプレートの中からイメージに近いものを選んで、あとは細かい設定を指で上下にスワイプして調整メニューを呼び出して微調整するやり方が良いと思います。
8 保存画面
画面上部のメインメニューの「保存」をクリックすると保存メニューが表示されます。保存メニューの「保存」か「コピーを保存」のどちらかを選択します。このどちらかで保存しないと、後々もう一度編集内容を調整したいと思っても調整はできません。
「保存」は最初に開いたオリジナル画像に編集内容を上書き保存します。「コピーを保存」はオリジナル画像には編集内容を保存せず、ファイルを複製してそのファイルに編集内容を保存します。いわゆる別名保存のような機能という理解で良いと思います。
9 再編集画面
再び編集したいときには、まずSnapseedを起動し、編集内容を保存した写真ファイルを読み込みます。そうして、読み込んだ画面の上部に数字(この数字は使用したツールの数です)が入っているボタンがあると思いますが、それをクリックするとその画像に適用したツールが画面右下から表示されます。この表示されたメニューから、修正したい内容を選択して再調整します。この後から再編集できる機能は本当に便利です。
写真補正アプリSnapseedの操作解説は以上です。それでは次に補正した画像をレイアウトするフォトコラージュの解説に入ります。
5.フォトコラージュの方法
フォトコラージュについては先にサンプル画像をご覧ください。こちらの画像を作成する手順を中心に解説いたします。
[フォトコラージュのサンプル画像]
では、早速MOLDIVの操作説明をいたします。
今回は先に見ていただいたコラージュ画像にするために「2 テンプレート選択」でオレンジのテンプレートを使いましたが、ご自身がイメージするレイアウトに近いモノをまずはテンプレートから選択します。
3 エリア調整画面
この画面で、写真を挿入するエリアの配置バランスを調整します。
まずは、画像比率を調整するツマミで「16:9」になるように設定しましょう。この設定は必ず行ってください。比率の調整が終わったら、オレンジの点線(写真を挿入するエリア)の調整をします。実際にサイズ調整する白いツマミやバランスを調整するオレンジのツマミを指で動かしてみて、気に入ったバランスに設定しましょう。
エリア調整ができたら、オレンジの点線内をクリックし写真の読み込みに進みます。
1点だけ、注意してほしいことがあります。それは、映像は上映するプロジェクターやスクリーンもしくはTVなどによって若干の差がありますが、画面の上下左右の端が切れていまいます。実際には画面の端から10%前後切れることがあります。あらかじめこの点を考慮して、画面の端からオレンジの点線を余裕をもって内側に入れましょう。
次に写真の読み込みと位置調整、画像保存の方法を説明します。
4 エリアと写真選択画面
左下のエリア選択と上部の写真リストは連動します。まずはエリア(どこに)を選択し、その後に入れたい写真(何を)を選択してください。エリアに写真の挿入が終わったら「選択決定ボタン」をクリックします。
5 スケールと位置調整画面
おなじみの操作だと思いますが、写真の上で指を使って拡大縮小したり、位置を調整したりしましょう。気に入ったコラージュが完成したら画面右下の「保存ボタン」をクリックします。
ちなみにMOLDIVのこの画面で文字入れをすることもできますが、筆者は文字入れをPhontoで行っています。
この画面の上部のボタンですが、左の「テンプレート変更」でこの画面の状態でたくさん用意された別のテンプレートに変更することができます。やってみると分かりますが、テンプレートが変わるとイメージや配置がガラッと変わりますので、初期にコラージュデザインを検討するために試しでクリックしてみるのは良いと思いますが、本番用の画像を作成しているときには、この上部の二つのボタンは触らないほうが良いと思います。
6 保存画面
完成したコラージュ画像を保存します。保存メニューの解像度は「中級解像度(2048×1152)」を選択します。解像度サイズを見るとわかるように、フルHDサイズの1920×1080ピクセルよりも大きいサイズで保存します。
MOLDIVの操作説明は以上ですが、各アプリの特徴でも触れたように、MOLDIVはSnapseedと違って編集内容ごと保存することはできません。そのため、例えばこの後別のコラージュ画像の作成に入った場合に、先に作成したこちらの画像を微調整することはできず、ゼロから作り直すことになります。映像の中で、多数のコラージュ表現を取り入れることは避けたほうが良いと思います。
6.デザイン文字の挿入方法
デザイン文字の操作解説についても、先にサンプル画像をご覧ください。
[文字挿入のサンプル画像]
ここからは、作成したコラージュ画像にPhontoでデザイン文字入れる作業手順を解説いたします。
1 読み込み画面
Phontoは起動すると直後の画面が「画像選択画面」となり、画像選択後「フィルタ設定画面」が表示されます。今回筆者はPhontoでのフィルタ処理は行いませんので、その画面もスキップするとこのような画面になります。この画面で写真の上をタップし、文字追加メニューを表示します。
2 文字入力画面
画面に入れたい文字情報を入力します。この画面はこのあと説明する「調整メニュー」の「文字」メニューにあたりますが、ここで文字揃えや縦書き横書きの設定をします。
今回筆者が作成した映像に縦書き文字はありませんでしたが、Phontoは数少ない縦書き文字が入力できるアプリであり、和文フォントも充実しています。
3 調整メニュー画面
文字を調整したり、装飾するためのメニュー画面です。指で横フリックすると次のメニューも表示できます。文字の削除も次のメニュー項目にあります。
「スタイル」メニューで細かく設定ができますのでそれらは後ほど解説いたしますが、サイズや位置調整はこのメニューから簡単に操作ができます。
スタイルメニューのよく使う機能は「間隔」と「影」設定です。この2つは文字表現では基本的な機能ですので、色々とお試しください。Phontoの便利な機能「カーブ」設定もスタイルから操作ができます。
文字の後ろに背景を入れるやり方は少し細かく説明します。
7 背景設定
背景の設定は「色」メニューの「背景」タブで行いますが、最初にこのタブを表示すると「透明度」の設定項目が「0」になっていますので、ここの数字を上げて背景を見えるようにします。
この画面の下にある「幅」の設定でも横方向の幅は設定できますが、縦方向の幅設定ができないため、次の「背景設定 裏技」で上下方向にも幅を伸ばします。
8 背景設定 裏技
背景を実際に入れてみると分かりますが、「背景」機能で背景を入れただけの場合、文字と背景の余白があまりなく、少々窮屈な感じがします。もしそれが気になるという方は「ストローク」タブで無理やり調整することができます。
先に本来のストローク機能を説明しておきますが、ストローク機能はもともと文字の輪郭を入れる機能です。試しに不透明度を100にして、幅も最大にしてみてください。文字の周りに輪郭が入ると思います。そして、同時に背景も一回り広がったと思います。
その状態のまま、不透明度を「0.01」に下げます。こうすると、背景の幅は維持されたままで輪郭が見えなくなります。(実際には0.01%の透明度でうっすら表示しています)
9 保存画面
メインの編集画面右下の「保存」ボタンをクリックすると、保存メニューが表示します。保存メニューの「画像を保存」をクリックすると完成画像がカメラフォルダに保存できます。
以上で、Phontoでデザイン文字を挿入する方法の説明は終わりにします。
文字入れを含む、デザイン画像の作成が終われば、今回のオープニングとプロフィールムービー手作り工程の半分をクリアしたことになります。ここまで終われば、動画制作の仕上げとなる動画編集アプリFilmStoryでの作業を残すのみとなります。それでは、次から動画編集の解説を進めていきます。
参考までに、今回のオープニングムービー制作で筆者がMOLDIVとPhontoを使って作成したすべてのコラージュ画像を掲載しておきます。
このリストに無い画像は、直接FilmStoryで読み込んで編集しています。また、このコラージュ画像に入っていない文字もFilmStoryの字幕機能を使って文字入れをしました。
7.動画編集
いよいよ、メインの動画編集工程の手順解説に入ります。
まずは改めて、第一部、第二部でご覧いただいた完成映像を見てみましょう。
写真提供:世界中の絶景でウェディングフォトを撮影しているBackpack Wedding
公式Web:http://backpackwedding.com/
Facebook:https://www.facebook.com/backpackwedding/
第一部、第二部では掲載していませんが、実は完成する前に一度「お試しチケット」を使って、テスト書き出した動画があります。動画をご覧いただくと分かりますが、FilmStoryでは文字の表示と消滅(文字の出入り)を制御する機能にちょっとしたバグがあることがテスト書き出しで判明しています。もしかしたら今後のバージョンアップで解消されるかもしれませんが、どのようなバグがあるのかをこちらの動画で一度確認ください。
この動画の10秒ジャストのところでバグの症状がわかりますが、前のカットのテキスト「Wedding Party Masaki & Yuki」が次のカットの頭でも表示されている(消えずに残っている)ところがわかると思います。このテスト書き出しの動画中に文字が本来は消えているはずなのに、消えずに次のカットの頭にまたがって表示されている箇所が数箇所見られると思います。
これらの箇所はFilmStoryの字幕機能で文字を入れた箇所になりますが、写真と字幕の消滅時間を同じに設定した場合に、なぜか文字だけがコンマ数秒表示されてしまい、写真と同じ時間でピタッと正確には消滅しません。このバグを回避する手段等は、字幕機能の説明で解説いたします。
それでは、完成のイメージとバグの把握ができたところで、操作説明を進めていきたいと思います。
1 プロジェクトの作成
FilmStoryを起動すると、過去に編集したプロジェクトのリスト画面が表示されます。その画面の下部の「新しいムービーを作る」ボタンで、新たなプロジェクトを作成します。
2 作成メニュー
ムービーの作成メニューは「横向き」を選択します。結婚式での上映以外にSNS用の動画等を作成したい場合には、縦向きや正方形ムービーもFilmStoryで作成可能です。
3 基本ツールメニュー
動画編集中はこのツールメニューが基本となります。今回筆者はあまり使うことがなかったため説明を割愛しますが「設定」メニューでは、プロジェクト内でまとめて一括で編集したい内容(文字の大きさ、1カットの長さ等)が一括変更できます。使い方によっては非常に便利な機能ですので、ぜひお試しください。
4 音楽選択
まずは流れの軸となるBGMを選択します。楽曲に関しては第二部の設計書作りで少し触れましたが、今回筆者はJAMENDO MUSICで扱っているクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの楽曲をあらかじめダウンロードし、スマートフォンにファイルに転送していました。今回はそのBGMをライブラリーから選択しています。
筆者はFilmStory上で音楽の編集をしなかったため、音楽素材の編集に関しては割愛いたしますが、音楽ファイルも使いどころを調整したり、2曲目、3曲目を追加できたりします。複雑な音調整はできませんが、多少の編集はできますので興味がある方は音楽編集も試してみてください。
5 素材選択
音楽を設定した後は、並べる素材を読み込みます。画像で説明している通り、並べる順番通りに選択していきます。筆者は最終的に18個の素材を読み込みましたが、一度に18個を読み込むことはせず、シーンごとに読み込んで、少しづつ進めていきました。
一度に全てを読み込むか、少しずつ読み込むかはどちらもで問題ないと思いますが、設計書が固まっている方は、設計書通りに一気に素材読み込んで素材の尺設定などをざざっと済ませて、最初に映像全編の流れを作ってしまう方法もありだと思います。
6 基本ツールメニュー
新規プロジェクトを作成した直後は並べる素材が読み込まれていませんでしたが、素材を選択したあとは画像のように読み込んだ素材が並びます。
基本的にはまず素材を並べて、そのあとに「つなぎ方の設定」「素材の尺や字幕等の設定」をクリックして、次に表示されたそれぞれメニュー内でさらに細かな設定をしていきます。
それでは、次にそれぞれの細かい設定を解説していきます。
7 トランジション設定
聞きなれない「トランジション」という言葉は「変化」を意味します。動画編集におけるトランジションとは、前後のカットをどのように変化させるかを設定する機能となります。また、その変化にどのぐらいの時間をかけるかを設定することもできます。
トランジションの種類については細かく解説いたしませんが、基本的なトランジションパターンがFilmStoryには揃っていますのでお試しください。ちなみに筆者が今回作成した動画では「なし」と「クロスディゾル ブ」の2種類を使用しました。
クロスディゾルブの尺設定には注意点があります。並んでいる前後の素材に例えば中央へズームインするアニメーションを設定したとします。そしてその間をトランジションの尺を長めの4秒等に設定します。この設定で再生すると、トランジション(変化)の真っ最中は前後の写真のアニメーションが完全に静止している状態になっていると思います。
クロスディゾルブに限らず前後のカットが同時に表示されるようなトランジションのタイプは、変化中は素材につけたアニメーションは静止するようになってしまいますので、ケースバイケースではありますが、筆者はクロスディゾルブの尺設定を短めに設定することが多かったです。
8 詳細設定/再生時間タブ
この画面でできることは画像の通りですが、FilmStoryの「フォトエディターで加工」を使って雰囲気のある写真を作成することができます。今回筆者はFilmStoryの中で写真加工をすることはしませんでしたが、この写真加工機能を使って、FilmStory一本で手作りすることも基本的には可能です。
9 アニメーションメニュー
画像のアニメーションパターンもFilmStoryの中には基本的なものが用意されています。画面画像にはありませんが、アニメーションパターンを設定したのち「保存」をクリックすると戻った画面には「ズーム倍率」という項目が追加されていると思います。「1.2〜3.0」のメニュー項目が新たに表示されますが、その項目を変えることでアニメーションの動き具合を調整することができます。
10 字幕リスト
この画面は字幕の追加と設定した字幕をリスト表示する機能があります。「字幕を追加」ボタンをクリックすると挿入する字幕の細かい設定ができます。また、設定済みの字幕がある場合はその項目をクリックすると同じように字幕設定メニューが開きます。
11 字幕設定メニュー1
項目一つ一つの解説はいたしませんが、文章内容の入力、表示時間の設定、フォント、文字の大きさ、レイアウトなどなどが設定できます。
※重要な解説があります※
操作解説に入る前に「テスト書き出し」のムービーを見ていただいき、そこでFilmStoryのバグについて触れました。そのバグを回避する方法ですが、字幕設定の「終了時間」を画像自体の「表示する時間」よりも短く設定してください。字幕が次のカットにも消えずに残ってしまうというバグは、終了時間を短く設定することで一応回避できます。しかし、終了時間も1秒単位での設定となりますので、どれだけ調整をかけても、表示写真とぴったり同じタイミングで消すことは現時点のアプリバージョンですと難しいようです。
11 字幕設定メニュー2
この後にいくつか字幕サンプルを紹介いたしますが、FilmStoryの難点として、文字組み(文字レイアウト)の調整のしにくさがあります。12番の文字揃え設定をした画面画面ですが、「左揃え」の「上配置」を設定すると、画面左上の角にピタっと設置されてしまいます。Phontoのように「移動」機能で少しずつ任意の場所へ設置場所を移すことも不可能です。
例えばSNS用のムービーを作成するのであれば、この状態でもおおきな問題ではありませんが、結婚式場の披露宴会場でスクリーンを使って上映することを想定した場合、間違いなく文字が見切れていきます。仮にスクリーンではなく、自宅のTVでDVD再生するといったケースでも見切れてしまう可能性がかなり高いと思われます。
映像制作では、上下左右の端から10%以内には文字を入れることは避けることが鉄則ですし、できるのであれば20%以内に文字を入れないのがベストです。
[プロフィールムービー手作りあるある記事より引用]
この問題を回避すべく、筆者は文字の頭にスペースを入れて、すこし文字を内側へ入れてみたり、あえてセンター配置に設定して、改行を入れたりして、すこし上の方へ文字位置をもっていってみたりしましたが、あくまでもスペースや改行といった1文字、1行の移動となり、意図する場所に文章を設置することが大変難しく、結果的にはPhontoで組み直すことが多い結果となりました。
※重要な解説があります※
第一部にて今回の実験企画の教訓の一つとして「文字などレイアウトはセンター中心で考える」を教訓にあげた理由はここにあります。FilmStoryで文字入力をする内容はセンターレイアウトにすることをオススメします。また、センター配置であれば下配置に設定してもフォント設定や「-」文字を入力するだけで程よい場所にテロップが挿入できます。
これらの工夫をほどこした、実際の字幕入力画像がこちらです。
この3つの画像のように、スペース、改行、表示されない記号文字を駆使して微妙な文字の配置調整を行いました。
これはグラフィックデザインあるあるのような話になるのですが、文字記号や半角文字はフォント(書体)次第で適切な変換ができずに未表示になることがよくあります。今回のフォント設定した「ふい文字」に限らず、おそらく他の和文フォントでもこの方法は有効だと思います。(試してはいません)
以上で動画編集にまつわる操作解説を終わりにします。
今回の動画制作はこれらの機能を全編にわたって利用しましたが、特に映像の最初やエンディング部分で流れの間(ま)を作ることが写真素材だけでは難しいために、筆者は無地の真っ白な画像と真っ黒な画像もあらかじめ用意して、必要に応じてそれらの無地画像を挿入いたしました。
無地の白黒画像は本号よりダウンロードできますのでお使いください。無地の白画像はこちら。黒画像はこちら。
最後に筆者が素材を並べた実際の画像を掲載しますので、参考にしていただければと思います。
8.動画書出しと上映準備
いよいよ、第一部からはじまり三部にわたって解説した手作りムービー制作も大詰めとなりました。
ここからは最終工程となる
♯5 [動画書出し]完成した動画を書き出す。
♯6 [上映の準備]DVD化する。SNSにアップロードする。
を続けて解説します。
それでは、動画の書き出し方法の説明いたします。
1 保存メニュー
今回の企画で何度か触れていますが、今回は無料アプリで作成するためにFilmStoryの「お試しチケット」機能を活用します。
2 サイズ選択メニュー
今回はフルHDサイズでの仕上げを目標としていますので、1920×1080サイズを選択します。今回の目的以外では、用途に応じたサイズをこのメニューで選択してください。
3 フィルタ or 保存
サイズ選択をすると、書き出し中のローディング画面が入り、書き出しが完了するとこの画面が表示されます。
画面のタイトルを見ると「フィルタ」となっていますが、実はFilmStoryは書き出した動画ファイルに対して、さらにフィルタ処理をすることができます。しっかり検証できたわけではりませんが、一度だけ書き出してみた結果、この段階でさらにフィルタ処理を行うと、画質面で厳しい印象でした。
ここでさらにフィルタ加工することはせず、保存へ進めることをオススメします。
書き出しの説明は以上となります。YouTube等に投稿する場合は、引き続きFilmStoryから「共有」で手順を進めることができますが、その内容を含め上映の準備へ解説を進めたいと思います。
上映の準備について
まず、改めて上映の手段を整理してみたいと思います。
筆者が一番オススメする方法は、DVDやBlu-rayディスクといったディスクメディアを作成する方法となりますが、それ以外に考えられる方法は2つあります。
1つは、あくまでも動画ファイルでフィニッシュとして、PCを会場もしくはご友人等にお借し、会場で動画ファイルをPC再生する方法。
もう1つは、事前にYouTube等にアップロードしておき、会場もしくは自身、友人のPCで再生する方法。
まず一番最後のYouTube等にアップする場合ですが、これはFilmStoryの共有機能を使ってYouTubeにアップする方法で良いと思います。ただし、この方法は当然のことながら再生する際にインターネット接続が必須となります。
次はPCから動画ファイルを再生する方法ですが、この場合はなんだかのデータ転送の手段を使って、本番で再生するPCへデータを転送する必要があります。例えばご友人が余興でPCを使うことが事前に分かっている場合などは、そちらと合わせて会場に相談されると良いと思います。
最後に、筆者が上映再生の安定面としては一番だと考えるメディア作成についてですが、スマートフォンから何かしらのメディア作成することは現時点では不可能ですので、PCでなにかしらディスク作成するソフトウェアでの作業を追加で使うことが必須になります。本号ではディスク作成の解説は割愛させていただきますが、DVDの作成自体は比較的新しい機種のPCであれば、デフォルトでアプリケーションが用意されている可能性が高いと思います。
ディスクを作成する方法ですが、料金がかかりますが別の方法もあります。それはカメラのキタムラ等が行っている、ダビングサービスを使う方法です。
カメラのキタムラダビングサービス:http://www.kitamura.jp/shopping/osusume/os001.html
カメラのキタムラではブルーレイディスクへのダビングサービスも行っています。DVDへのダビングも含めて、PCがなくディスク作成のしようがないという方はこの方法を検討されてみても良いと思います。
9.まとめ
三部作となった「スマホの無料アプリでオープニング手作りに挑戦」企画は以上で終わりとなります。
結論や総括、教訓については第一部でまとめた内容が全てではありますが、手段や機器はさておき、コツコツとお二人で協力して手作りしたムービーであれば、おのずと思いのこもった素敵な映像になると思います。
お二人で楽しく手作りにチャレンジしてみてください!
後日、特別号にてプロフィールムービーも掲載しますのでお楽しみに!
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